実録! デニムの色落ちレポート【色落ち、ヒゲ、アタリも上々。仕上がってきた】

ジーンズ愛好家がもっとも楽しみにしているのはデニムを穿き込んで育てること。育てる? どういうこと? なんて人もいるかもしれないけれど、デニムは穿き込むことで色落ちし、生地が変化し、穿き手それぞれのライフスタイルが刻まれるかのように経年変化していくのがおもしろさのひとつ。それが「育てる」ということなのだ。特にジャパンブランドのデニムは、ヴィンテージジーンズさながらの生地や仕様を踏襲しているモデルが多く、経年変化の美しさは群を抜く。そこで、1本のジーンズがどのように色落ちしていくかをレポートするのがこの記事なのです。11回目となる今回は、いよいよ色落ちの濃淡がはっきりとしてきて、ますます穿き込んでいきたいと思わせるというお話。

まずは穿き始める前の新品をおさらい。

レポートするのは雑誌ライトニングと日本のデニムブランド「ピュアブルージャパン」がコラボし、誌面で受注販売したマルチインディゴ・クラシックストレートが実験台。

通常のインディゴ染めの生地(14オンス)と、本藍染めデニム(バックヨークとベルトループに使用)の2種類の生地を使っている(さらにポケットスレーキにはライトオンスのデニムを使用)ので、それぞれの色落ちもレポートしていきたいところ。

シルエットはクラシカルなスタイルをイメージしたゆったりとしたストレートなので、バリバリのヒゲは出ないと思うけど、生地の凹凸が激しいスラブ感のあるデニムはピュアブルージャパンならではの色落ちが期待できる。

ちなみに前回までの記事は下記で確認されたし。

実録!! デニムの色落ちレポート【猛暑の夏前編】

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実録! デニムの色落ちレポート【真夏の修行編】

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実録! デニムの色落ちレポート【夏よさらば編】

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実録! デニムの色落ちレポート【季節の変わり目に洗濯したぞ編】

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実録! デニムの色落ちレポート【やっと半年の穿き込み。タテ落ちがはっきりと出てきた編】

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実録! デニムの色落ちレポート【穿き込みも半年経過。タテ落ちのメリハリが出てきた編】

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実録! デニムの色落ちレポート【クルマイジリで汚れて久々に洗濯したぞ編】

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実録! デニムの色落ちレポート【色落ちがはっきり出てきて雰囲気増し増し編】

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実録! デニムの色落ちレポート【色落ちのメリハリがますます出てきて仕上がってきた編】

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2024年05月29日

「ほぼ毎日穿き」がもうすぐ節目の1年。かなり仕上がってきた。

正直、日本製でこだわりを持って作っているデニムブランドであれば、何気なく穿いていても色落ちはするし、それこそ育ってくれるクオリティがある。つまり気合いを入れて穿かなくても、自分のペースで長い年月穿いていれば。そこそこ素晴らしい経年変化をしてくれる。

といっても、新品のジーンズが色落ちし、雰囲気良く仕上がるまでは長い道のりが必要。しかし、この企画では、美しい経年変化ほぼ毎日穿き、なるべく洗濯をしないという、いわゆる「根性穿き」に近いカタチで穿くと、どれくらいの期間で「育つ」のかを検証し、週に1、2回しかジーンズを穿けないけれど育ててみたいという人たちの指標になればと始まった。

つまり、美しい経年変化に注力すべく「ボーっと穿いてんじゃねーよ!」という企画である。

それこそ、普段から同じジーンズばかりを穿かない筆者にとっては、もはや「仕事」のようなものだけど、着用期間が半年を過ぎたあたりからはっきりと生地に変化が生まれてきた。

現在、ほぼ週6日のペースで11カ月穿き込むことによって、タテ落ち、アタリ、パッカリング、そしてダメージなど、いわゆるジーンズを穿き込むことによって生まれるディテールがはっきりとしてきた。

遠目に見ると、色落ちした淡いブルーと、濃いまま残っている深いブルーのコントラストがかなりはっきりとわかるように。しかもその濃淡が何ともカッコいい。

もはや下ろしたてのジーンズの恥ずかしさは皆無。生地もあまり洗濯をしていないせいか、しっかりと自分の体型に生地が馴染み「俺のジーンズ」に仕上がってきた。

そのディテールの変化をここで紹介してみる。

正面腿部分。腿のフロント部分の生地は白い点状の色落ちがタテに連なるように生まれるいわゆる「タテ落ち」がはっきりと。膝の生地は普段の生活で、張り出し、その左右にはヒゲと呼ばれる斜めに入る線状の色落ちが前月よりもよりはっきりとしてきた。

ヒップ部分。バックヨークの縫製箇所に生まれてパッカリングは裾上げ後の洗濯ですぐに現れていたが、凸部分の色落ちが穿き込むことでさらに進行し、ブルーと白のコントラストがかなりはっきりとしてきた。その他バックポケットの上部にもはっきりと色落ちが確認できる。

普段、オーバーサイズをベルトで締めて穿いているせいか、腰帯部分に色落ちがはっきりと生まれてきた。バックのセンターにあるベルトループは普段背負っているバックパックにこすれてダメージが生まれたが、穿き込むことでさらにダメージが進行しているけれど、まだまだ崩壊するレベルではないかと。

コインポケットが付くフロントの右側は左側とはひと味違ったヒゲが出てきている。ポケット口にヒゲ落ちが走り、生地にはヒゲの形状にクセが記憶されている。コインポケット自体にもタテ落ち(生地をヨコに使っているのでヨコ落ちに見える)している部分も雰囲気あり。

膝裏部分はシルエットがゆったりとしているせいか、はっきりとハチノスと呼ぶほどの色落ちはしていないけれど、蜂の巣状に生地にシワが刻まれて、それに沿って色落ちが生まれている。個人的にはバキバキのハチノスは好みではないので、これくらいの色落ちが理想。しっかりと腿の裏の生地にもタテ落ちが生まれている。

裾部分はユニオンスペシャルで裾上げしたことで生まれた深いパッカリングのおかげで色落ちがはっきりと。ふだんから写真のような幅でロールアップして穿いているけど、糸切れは今のところ無い。裾上げ時に使った綿糸も若干色落ちしているような。サイドシームに生まれるセルビッジのアタリもはっきりとしてきた。

裾部分その2。裾の内側部分にはダメージが出現。普段革靴かブーツを履いているので、こすれることが多いのか、さすがに半年以上穿き込むとご覧のような変化が生まれる。なんともワイルドでお気に入り。多少ダメージがあった方がジーンズはカッコいいと思うのである。ダメージを嫌う人はスニーカーを履くことをオススメする。

【基本データ】
トータル穿き込み期間:約11カ月
穿き込み頻度:週6日程度
トータル洗濯回数:5回

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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