新しいiPhoneを満喫して欲しい
新しい機能が増えているので、いろいろチャレンジしてみよう。
たとえば、従来、時間がかかったことや、できなかったことが瞬時に終わるようになっているので、積極的にいろいろチャレンジして欲しい。
たとえば、通話の音質、カメラの画質、ディスプレイの表示品質なども、毎年良くなっている。7年間の差はすごい。たとえば、暗い場所で写真を撮ってみたり、スピーカーで音楽を流してみたりして欲しい。全然クオリティが違うはず。大量の写真を扱ったり、動画を編集したりしても、まったく平気。安心してヘビーに使ってみて欲しい(古い機種を使っている人は、機能を節約するクセがついていることが多い)。大画面を使った、アイコンの再配置や、ウィジェットなども使ってみて欲しい。コントロールセンターも自分の必要な機能に絞って表示すると便利なはず。
充電器は30W以上の出力のものを
せっかくのパフォーマンスを活かすためには、充電器やモバイルバッテリーなど周辺機器の更新も大切。
まず、何はともあれ充電器。
もし、古いiPhoneに付いてきた5Wの充電器を使っているなら、即刻やめるべきだ。時間がかかり過ぎる。
iPhone 16は最大で30Wを超える充電も瞬間的に行うこともあるが、それは瞬間的なことで、最初だけ30W近くで充電して、そこからバッテリーを傷めないように徐々に電圧、電流を下げながら充電を行う。そのため、基本的には30W以上の充電器を使うのが望ましい。
パソコン用の65Wや120Wの大出力のUSB-C充電器を使っても大丈夫。USB-Cは充電を開始する前にデバイスと充電器が情報をやりとりして、要求する電力を供給する仕組みになっているからだ。
充電器は同じように見えても、中の回路のクオリティ、安全性などはまちまち。USB-Cは大きな電力を扱うので、古いUSB-A時代の常識は捨てて信頼性の高い充電器を使うようにしたい。アップル純正はもちろん、Anker、UGREEN、cheeroなどの信頼性の高いメーカーの製品を使うようにお勧めする。
電源周りは、数値以上に製品のクオリティに差がある。『安物買いの銭失い』を、肝に銘じておきたい。100円ショップで買うなんて論外だし、コンビニなどで売ってる製品も、バッテリー的には旧世代のものが多いので避けたい(最近はAnkerのバッテリーを売っていたりするので、完全にダメというわけではないが)。
ケーブルの規格は問わないが、上質なものを
USB-Cのケーブルも千差万別。これも、安全性に関わる部分なので、信頼できるメーカーのものを使いたい。内部に使われている電線や被覆、搭載されている認証回路などのクオリティが高いと、ノイズが入りにくかったり、安定性が高かったり、さまざまなメリットがある。
時折、被覆の破れかかったケーブルを使っている人がいるが、その部分でショートしたりすると、iPhoneを壊したり、火事を起こしたりする可能性もあるので、被覆にダメージがあったらすぐに買い替えよう。5Wしか通さなかった初期のiPhoneと違って、最新のiPhoneは最大30Wの電力を充電に使う。大きな電力を流すためには、高い安全性が必要になるということは意識しておきたい。
USB-Cケーブルにはさまざまな規格があり、240Wという大きな電力を流したり、40Gbpなどの高速データ通信を行なったりすることができるものもある。しかし、iPhone 16が必要とする電力は30Wだし、データ通信速度も最大で480MbpsのUSB-2規格だ。つまり、USB-Cケーブルであれば規格的には一番安価なもので問題ない。しかし、電気を通すものなので、品質的にはあまりいいかげんなものは使わない方がいい(つまり、信頼置けるメーカーのUSB-Cケーブルなら、規格は問わないということ)。
iPhone 15 Proを使うなら、データ通信でThunderbolt 4のスピードを活かすためにデータ転送速度の速いケーブルを使うのもいいかもしれない(SSDなどにはケーブルが付属しているケースが多いので、それほど日常で必要性が高いということはないが)。
MagSafeは熱に注意
iPhone 8からiPhoneの背面を通して非接触充電を行うことができるようになっている。この非接触充電の仕組みも、世代ごとに進化している。
初期の頃の非接触充電は、位置をピッタリと決めることができず、効率が悪かった。非接触充電というのは、充電器とiPhone本体に備えられたコイルを介して、電磁誘導を発生させ充電する仕組み。つまり、位置がピッタリと決まっていないと、効率が悪く、無駄な発熱も発生する。充電速度の遅いこの頃の印象で非接触充電を使わないという人も多いが、今はかなり短時間で充電できるようになっているので、一度使って見て欲しい。
iPhone 12以降に搭載されたのがアップル独自の充電方式であるMagSafeだ。背面にリング状の磁石を搭載し、充電器の位置を正確に固定することで、最大15Wの電力で充電することができる。
iPhone 16シリーズからは、第2世代のMagSafeが搭載され、こちらは対応製品であれば25Wでの充電が可能となっている。
MagSafeを利用した据え置き式の充電器はもちろん、MagSafeタイプのモバイルバッテリーもあるし、磁力を使って背面にカードケースや、バンカーリングを固定することもできる。
置くだけで充電されるので、いちいちコネクターを繋ぐより便利。
ただし、コイルを使うことに変わりはないので、コネクターを介した充電より発熱もロスも大ききい。今年のような熱い夏に、MagSafeで充電しながら使ったりすると、MagSafeの発熱に加え、充放電によるバッテリーの発熱、本体プロセッサーの発熱……と3重に発熱することになり、効率が悪いばかりか熱でバッテリーを傷めることにもなる。夏場の暑い場所では、コネクターを介して充電した方が良い。
バッテリーは5,000〜1万mAhの30W出力可能なものを
一般的な外出用途なら5,000mAh、長時間の外出をしたり、他のiPadやMacBook Proに給電する可能性があるなら1万mAhぐらいのモバイルバッテリーを調達しよう。最新のiPhoneを充電するなら、30W以上の出力が可能なものを選びたい。USB-C×2ポート、USB-Aポートのものが使い勝手が良い。
モバイルバッテリーは18650の缶型のバッテリーが入ってるリチウムイオンタイプの方が、充放電能力、耐久性に優れていて長期間使えるように思う。しかし、ポケットに入れた際の薄さを重視するなら薄型のリチウムポリマータイプを選んでもいいかも。最近のものはリチウムポリマーバッテリーもかなり耐久性が向上してきた。
充電設定で、バッテリーの劣化を抑制しよう
日々、バッテリーを限界まで使う! という人でなければ、充電の上限を80〜90%にしておいた方が、バッテリーライフを長く保つことができる。『限界までの満充電→空』という使い方を繰り返すとバッテリーへの負担が大きい。
バッテリー負荷が大きいと、バッテリー容量は減っていくわけだから、新品のウチに利用を抑制することで、長く高いバッテリー性能を維持できる。
筆者は、普段は80%にしておいて、長時間の外出がある日だけ、『明日まで許可』の機能を使ってフル充電に切り替えている。バッテリーを大事にしながら、ここぞという時だけ、バッテリーのフルパフォーマンスを使えるというワケだ。
ちなみに、アップルケア+に入っていると、バッテリー容量が80%を切ってしまったらバッテリーを交換してくれる。これをアテにして、普段から100%でフルパフォーマンスを使う……というのもひとつの選択肢だ。筆者はアップルケア+に入ることが多いので、アップルケアの期限が切れる前にバッテリーをチェックして、80%を切っていたら交換するようにしようと思っているのだが、毎回気がついたら期限を越えている。カレンダーにメモしておいた方がいいかもしれない。
(村上タクタ)
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