実録! デニムの色落ちレポート【1年穿き倒した集大成がこれ】

ジーンズ愛好家がもっとも楽しみにしているのはデニムを穿き込んで育てること。育てる? どういうこと? なんて人もいるかもしれないけれど、デニムは穿き込むことで色落ちし、生地が変化し、穿き手それぞれのライフスタイルが刻まれるかのように経年変化していくのがおもしろさのひとつ。それが「育てる」ということなのだ。特にジャパンブランドのデニムは、ヴィンテージジーンズさながらの生地や仕様を踏襲しているモデルが多く、経年変化の美しさは群を抜く。そこで、1本のジーンズがどのように色落ちしていくかをレポートするのがこの記事なのです。今回は、ほぼ毎日1年間穿き続けた結果を紹介。ついに最終章となるのであった。

まずは穿き始める前の新品をおさらい。

レポートするのは雑誌ライトニングと日本のデニムブランド「ピュアブルージャパン」がコラボし、誌面で受注販売したマルチインディゴ・クラシックストレートが実験台。

通常のインディゴ染めの生地(14オンス)と、本藍染めデニム(バックヨークとベルトループに使用)の2種類の生地を使っている(さらにポケットスレーキにはライトオンスのデニムを使用)ので、それぞれの色落ちもレポートしていきたいところ。

シルエットはクラシカルなスタイルをイメージしたゆったりとしたストレートなので、バリバリのヒゲは出ないと思うけど、生地の凹凸が激しいスラブ感のあるデニムはピュアブルージャパンならではの色落ちが期待できる。

ちなみに前回までの記事は下記で確認されたし。

実録!! デニムの色落ちレポート【猛暑の夏前編】

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実録! デニムの色落ちレポート【真夏の修行編】

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実録! デニムの色落ちレポート【酷暑の夏は汗との戦い編】

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実録! デニムの色落ちレポート【夏よさらば編】

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実録! デニムの色落ちレポート【季節の変わり目に洗濯したぞ編】

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実録! デニムの色落ちレポート【やっと半年の穿き込み。タテ落ちがはっきりと出てきた編】

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実録! デニムの色落ちレポート【穿き込みも半年経過。タテ落ちのメリハリが出てきた編】

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実録! デニムの色落ちレポート【クルマイジリで汚れて久々に洗濯したぞ編】

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実録! デニムの色落ちレポート【色落ちがはっきり出てきて雰囲気増し増し編】

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実録! デニムの色落ちレポート【色落ちのメリハリがますます出てきて仕上がってきた編】

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実録! デニムの色落ちレポート【色落ち、ヒゲ、アタリも上々。仕上がってきた】

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「ほぼ毎日穿き」で1年間。ついにやりきった。

ほぼ毎日、新品からジーンズを穿き続けたらどんな色落ちになるのか? を実践レポートするという思いつきから始まった本企画。当初は簡単なことだと思ったけれど、季節の変化を頭に入れていなかったのがタマにキズ。

気温が30℃を超えるような夏場はもうちょっと薄い生地のボトムス、もしくはショーツを穿きたかったというのが本音。でも始めたからにはやりきらねばという思いと、なるべく洗濯をしないで穿き続けるとどうなるかを知りたかったという個人的な興味による検証もしたかったことで、苦節一年、なんとかやりきったのである。

で、どうなったかというと、全体的に生地はこなれてきて私の体型にそって記憶され、そうなることでヒゲやアタリもはっきりと出現。気になる全体像は、普段の生活で摩擦が多い部分にはピュアブルージャパン独特のはっきりとしたタテ落ちが生まれ、周囲の色落ちと相まって、インディゴの濃淡がはっきりと。じつに雰囲気のある経年変化を見せてくれている。

洗濯をしたい衝動をファブリックミストで抑え、1年で5回しか洗濯をしていないことで、頻繁に洗濯をするよりも濃淡がはっきりと出ているのではないかと推測。洗濯回数が多ければ「濃」の部分も色落ちするのでもう少しフラットな濃淡になっていただろう。

つまり、濃淡をはっきりと出したければ洗濯はなるべくしない、フラット気味の濃淡を求めるのであれば普通に洗濯をすることがおすすめってわけだ。

よくヴィンテージジーンズに見られる迫力のある濃淡は、おそらく洗濯回数が少なかったのではないかと推測。

気になるひとは、2本のジーンズを洗濯回数多めと少なめで穿き比べてみるのもおもしろいんじゃないかと。

今回の検証では1本のジーンズをほぼ毎日穿くこと1年間でこの雰囲気。ということは週に2、3回しか穿けない人はこの色落ちになるまでは単純計算で3年かかるってこと。

ジーンズの経年変化ってけっこうな努力が必要というわけ。もちろん3年で体重の急激な増減も厳禁。ジーンズの経年変化は1日にしてならずというわけだ。

自身でもジーンズを育ててみたいという人はこのレポート企画をぜひ参考にしていただきたい。

個人的な感想では、なかなか上出来ではないかと。それも今回穿いたモデルのクオリティの高さが影響していることは間違いない。

見事に仕上がったので、ここでひと段落。これからは本来のマイペースで穿いていこうか、新たなモデルをまた穿き込もうか現在思案中なのであった。

それではディテール部分を見ていこう。

しっかりとタテ落ちしてくれた正面腿部分。腿、膝回りは摩擦が多いせいか、全体的な色落ちもがもっとも進行した。さらに斜めにヒゲ落ちが入って雰囲気良く経年変化してくれた。

バックポケットの右側はくっきりと普段入れているロングウォレットのカタチに色落ち。しかもポケットも洗濯が少なめのせいか形状まで記憶している。左下部分が摩擦が多いのか淡いブルーというよりも白くなっている。

オーバーサイズ(W32)をベルトで絞って穿いていることで、腰帯部分には蛇腹状の経年変化がくっきりと。レザーパッチもベルトでこすれるせいか、表面が経年変化して味わいが増している。

普段ベルトのバックルがこすれるせいか、フロントのトップボタンは表面の塗装が剥げ落ちて銅の地色が見えてきた。生地だけでなく、金属パーツも経年変化するところはさすが。普段見えない部分だけど個人的にはカッコよくなったと自画自賛。

常にモノの出し入れを頻繁に行っているフロントポケットははっきりと経年変化が見られた部分。ポケット口の縫製糸は切れているけれど、ポケットスレーキには通常よりも強度が高いライトオンスのデニムを使っているので破れは無い。

サイドのアウトシームにははっきりとセルビッジによるアタリが出現。波打つような濃淡と、セルビッジの両サイドに沿ってタテにできる色落ちはまさにヴィンテージデニムの雰囲気。ヴィンテージライクな風合いはセルビッジデニムにかぎる。

裾部分もパッカリングのおかげで濃淡がはっきりと出る色落ちに。両足とも内側の足首部分はブーツなどと摩擦が多いのか、部分的に色落ちの進行が早いことが判明。

フロントポケットのスレーキに使っているライトオンスデニムもしっかりと経年変化。1年間ポケットにモノを入れて穿いていたけれど、ダメージや破れも生まれなかった。やはりデニムはタフだった。

【基本データ】
トータル穿き込み期間:約12カ月
穿き込み頻度:週6日程度
トータル洗濯回数:5回

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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