2.ロカビリーと言えばこのブランド。「GRETSCH(グレッチ)」
1883年にドイツからの移民、フレデリック・グレッチによってニューヨークのブルックリンで創業されたアメリカの老舗楽器ブランド。当初はバンジョー、タンバリン、ドラムで知られたが、後にギター作りへも参入した。
【1958年製】#6120 Chet Atkins Hollow Body|ロカビリーギターの代表モデル。
ネオ・ロカビリー・ブームの立役者ブライアン・セッツァーが愛用したことでも知られ、ロカビリーを演奏するギタリストに人気が高い#6120チェット・アトキンス・ホロウ・ボディ。その名の通り、後のギタリストに多大な影響を与えたチェット・アトキンスのシグネチャー・モデルとして1954年に誕生した。オレンジにフィニッシュされたボディが印象的で、アメリカらしいルックスだ。
【1964年製】#6137 White Falcon & Rouge|世界一美しいエレクトリック・ギター。
世界一美しいギターと形容される#6136ホワイトファルコン。1955年に誕生し、当初の価格はなんと600ドルという、かなりの高級ギターだった。‘62年頃からは写真のようなダブル・カッタウェイ・ボディへと変更された。ちなみにステレオ・モデルに関しては、#6137というモデル・ナンバーが振り分けられた。後ろに写っているアンプは、1960年代後半に登場したトランジスタ・アンプのルージュ。
3.ザ・ベンチャーズのモデルで有名。「MOSRITE(モズレー)」
リッケンバッカーで働いたこともあるセミー・モズレーと兄のアンディ・モズレーが、1956年にカリフォルニア州で創業したブランド。初期は手工だったが、ザ・ベンチャーズから資金提供を受け工場を作り、ベンチャーズ・モデルを量産した。
【1963年製】The Ventures Model Mark I|テケテケ・サウンドで一世を風靡。
日本で巻き起こったギター・ブームに大きな影響を与えたのは、テケテケ・サウンドでも知られるギター・インストを演奏するザ・ベンチャーズだ。彼らが手にしたモズライトは、日本のギター・ファンの間で人気となった。このモデルは、1963年に発売されたザ・ベンチャーズ・モデルのマークIで、初期モデルのためボディ外周にセルロイドのバインディングが入り、サイド・ジャックになっている点も特徴だ。
【1968年製】Messenger|マイク・ファーナー愛用モデル。
グランド・ファンク・レイルロードのマイク・ファーナーが愛用したことで知られるレア・ギター、メッセンジャー。かなり時代を先取りした仕様で、なんとネックは反らないアルミ合金製。ステレオ出力にも対応し、中にはトーン・メッサーと呼ばれるファズ回路を内蔵したメッセンジャーもあった。しかし時代を先取りし過ぎたためか、1967〜’68年にかけて僅かな数しか作られなかった幻のギター。
【DATA】
HYPER GUITARS
東京都新宿区百人町1-11-23
TEL03-5386-4910
営業/13:00〜20:00
休み/水曜
https://hyperguitars.com/
(出典/「Lightning2023年5月号 Vol.349」)
Text & Photo / S.Kikuchi 菊池真平 撮影協力/ハイパーギターズ
- 1
- 2
関連する記事
-
- 2024.04.11
パッパラー河合の、あの時のあの愛用ギターを一気見せ!
-
- 2023.09.23
これぞ理想のリタイアライフ! Zとギターに囲まれて。