幼い頃から憧れ続けたアメリカンカルチャーに囲まれた生活。|「THE BARBA TOKYO」TOMさん

父親の影響で物心つく頃には自然と芽生えていた旧きよきアメリカへの憧れがあったという、人気理容店「THE BARBA TOKYO」のTOMさん。生業であるバーバーとして、そして旧いクルマやバイクを愛する趣味人として、公使共にアメリカンカルチャーにインスパイアされた理想のスタイルを追求している。そんなTOMさんが生活している場所とはいったいどんな空間なのか。

「THE BARBA TOKYO」TOMさん|老舗理容店の店長を経て、2013年に独立しTHE BARBATOKYOをオープン。アスリートや芸能人などの著名人、世界観に共感するユーザーに支持される人気バーバーで、現在は都内に5店舗を展開している

ガレージ感と現代のストリートカルチャーを意識した、バイク愛を感じさせる店づくり。

店内中央に鎮座するのはTOMさんの愛機である1947年H-D FL。ミッドセンチュリーを連想させるペパーミントグリーンのオールドペイントが特徴的で、ただのディスプレイではなく車検を取得した実動状態をキープしている

著名人なども多く訪れ、都内に5店舗を展開するTHE BARBA TOKYO。その全ての店作りをTOMさんが主体となって行い、独自の世界観を反映した空間となっている。

「軸にあるのは旧いアメリカのバーバーですが、店作りはそれぞれコンセプトが異なります。THEBARBA TOKYO 5は、ガレージ感と現代のストリートカルチャーを意識しました。ヴィンテージバイクやパーツをディスプレイし、壁にはアーティストのグラフィックを描いてもらっています。お客様がバイクやアートへ興味を持つきっかけになったら嬉しいですね」

THE BARBA TOKYO 5の壁にはヴィンテージタンクが並ぶ。’70sのオリジナルタンクや、オールドペイントが残るモノなど、TOM氏が愛するH-Dカルチャーが感じられる

バーバーを見ての通り旧いアメリカのモーターカルチャーがTOMさんのセンスの根底にあるのは明らかだが、それは幼少の頃の経験に基づくモノなのだと言う。アメリカ映画好きの父親と一緒に見ていた映画からアメリカ好きが刷り込まれ、自然とファッションや趣味もアメリカナイズされていったのだ。

「○○っぽいモノではなく本物にこだわりたいから、ファッションや乗り物もヴィンテージが多いですが、実際に使えるモノしか手に入れることはないですね。服は価値があるモノでも自分が着れないサイズは買わないし、乗り物は必ず乗って楽しめる状態をキープします。新しいモノは自分が好きなアーティストや職人の手が入ったカスタム品など、そのモノ独自のストーリーを感じられるモノに惹かれます」

バーバーの腕一本で掴み取った、幼少の頃から憧れ続けたアメリカンカルチャーに囲まれる生活。仕事も遊びも独自の世界観にこだわり尽くす男の夢はまだまだ尽きることはなさそうだ。

二台の愛機を描いたグラフィックとTOMさんの好きな言葉である“NON DUCOR,DUCO.(=我は導かれず。我こそが導く)” のレタリングはSUGI SACK氏の仕事
トイレのドアノブは’50sのオーナメントを使用。幼い頃に映画で見たミッドセンチュリーはTOMさんのアメリカへの憧れの原体験と言える
1940年代に誕生したアメリカの人気アニメシリーズ、トムとジェリーをモチーフとした遊び心の効いたグラフィックが壁に描かれる。こちらもSUGI SUCK氏によるモノ

カスタムや民間仕様のミリタリーなど一癖あるアイテムに惹かれます。

古着はほぼすべて浅草のSNOW PLANTで購入。代表の堀川さんとは地元の北海道にいた十代の頃からの付き合い。上は’60-’70sのLee 101z、下は’50s POWER HOUSEのペインター。

バイクに乗る際にも着用するレザージャケットはストライプのライニングが特徴的な’50sのG-1タイプ。米軍官給品ではなく民間仕様を選ぶセンスに注目。

SNOW PLANTのオリジナルブランド、FIVE WHISTLEのワークベストにSUGI SACK氏によるペイントカスタムが施された一点モノ。

1982年製ROLEX DAY-DATE。生まれ年を探して手に入れた思い入れの深い一本。

1930sのHAMILTON。ヴィンテージウォッチも全て実動状態をキープ。

BILT BACKのエンジニアブーツには、SNOW PLANTの堀川さんによる軍用機をイメージしたハンドペイントのカスタムが施されている。

ヴィンテージアウターの中でも着用頻度が高いというロング丈の’60sヴァーシティジャケット。最近は特にラフなスタイルを好むのだとか。

様々なスタイルを謳歌するオールドモーター好き。

キャンパーにカスタムされた’83年シェビーバンはバイクや仕事道具のトランスポーターとしても活躍。最後部をベッドに変更できる仕様で4人まで宿泊が可能だ。昨年の夏にはエンジンをスワップし、青森ツアーを完走した。ほぼ全てのクルマの整備は千葉県の新山屋が担当。

手前の’54年シボレー・ベルエア・コンバーチブルは幼少の頃から憧れ続けた1台。現在はバンパーを再メッキに出している最中。奥の’54年タイプ1は1イヤーのハートテイルのディテールがお気に入りなのだとか。

元はやれた車体だったが、内外装や機関係に手を入れ、昨年フィニッシュ。HCS2022にエントリーした1970年シボレー・モンテカルロ。オリジナルを基調としながら、やや車高を下げ、ラリーホイールをチョイスした大人のカスタム。

手に入れたばかりの1932年フォード・5ウィンドウクーペのチョップトップ。足回りを中心にスタイリングを変更し、トラディショナルホットロッドへモディファイする予定。

10年前からできるところは自分で手を加えながら走り続けているショベルヘッドチョッパー。コンパクトなフォルムとクラシカルなパーツチョイスが特徴。

HONDA CB400 FOURとKAWASAKI Z1。どちらも日本が世界に誇る名車である。TOMさんの乗り物はヴィンテージのアメリカ車が中心だが、十代の頃に乗り回した国産旧車のネイキッドは今でも特別な存在のようだ。

鎌倉のブルーグルーブがビルドしたパンヘッドチョッパー。代表のTAKAさんのコレクションからTOMさんが全てのパーツを選び細部までこだわり尽くした1台。

ヘルメットは’60s〜’70sのBELL、BUCOを中心としたヴィンテージを多数所有。車両との相性や、用途に応じて使い分けているのだそう。

(出典/「Lightning2023年3月号 Vol.347」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...

Pick Up おすすめ記事

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...