洗車場跡地という場所を活かした家作り。
白いコンクリートの壁に囲まれたスペースに佇む、ウッドの質感が際立つ平屋。ガレージに格納された’50年代のクルマがマッチしたアメリカンな空間だ。
「平屋を考えたのは、元々米軍ハウスみたいな家に住みたいっていう憧れからなんですが、地元の洗車場跡地が偶然見つかったので、この場所を活かす家作りを意識しました」
そう話すのはこの平屋に住む望月さん。この場所は望月さんが子供の頃によく遊んでいた洗車場跡地だが、白壁が周囲の環境を遮るため周囲の環境を気にせず、この中だけで世界観を完結できるという特殊な土地なのだ。
家作りのコンセプトは、カーポートガレージ付きの平屋であることと、長く住みながら風合いを増していく家であるということ。家の外壁やデッキの木材は色味の変化が顕著なレッドシダーを採用。築6年目ですでに深い色味となった味わい深い雰囲気だが、この家に住みながら家のメンテも楽しんでいきたいのだと言う。
新築時が完成ではなく住みながら進化する住まい。家族との時間を育みながら家や愛車の手入れを楽しみ、モノを長く大切に愛でる生活。モノの量や価値では測れない豊かな幸せが詰まった家である。
(出典/「Lightning2022年6月号 Vol.338」)
ext/Y.Kinpara 金原悠太 Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦
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