「BerBerJin」ディレクター・藤原さんに聞く、WWⅡが服に及ぼした影響とは?

  • 2022.06.07
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長期化した第二次世界大戦によって、ミリタリーウエアは進化した一方で各ワークウエアメーカーには物資統制が課され、簡略化を余儀なくされる。その結果、この時代だからこそ生まれたプロダクトが多く存在する。

ミリタリーの進化と物資統制が個性を生んだ。

第二次世界大戦は’39年に勃発し、’45年まで続くことになる。’41年よりアメリカが参戦し、国内の製造業も大きな影響を受けていく。

今回お話を聞いた藤原さんは1977年生まれ。高知県出身。東京を代表するヴィンテージショップBerBerJinのディレクターを務める一方で、ヴィンテージデニムアドバイザーとして数々の企業と関わっている。

「この年代の大きな特徴を挙げるなら、多くのミリタリーウエアが開発されたことと、物資統制により簡素化されたワークウエアだと思います。大きな戦争がミリタリーウエアを進化させた一方で、LEVI’Sを始めとするワークウエアメーカーは、’42〜’45年まで武器の製造に必要な金属類などをできる限り使わない物資統制を課されます。その結果、LEVI’Sを例にするとボタンやリベットは汎用品に変わり、アイコンのアーキュエイトステッチがペンキになるなど、この年代ならではの仕様になります。これは各メーカーでも散見され、希少な大戦モデルとしてヴィンテージ市場では価値を上げていきました。一方でミリタリーは、陸海空で多くの傑作が生まれ、次々と進化していくため、極めて短い採用期間のものも多く存在します。この戦争を境に化学繊維に移行していくのも特徴ですね」

WWIIの影響を感じる戦時期のウエア。

進化しつつたくさん開発されながらも、物資統制で簡略化された、この時代だからこそのウエア。デニムやフライトジャケットなど、具体的に見ていこう。

LEVIS|S501XX

物資統制を受け、簡素化された通称大戦モデルのS501XX。頭文字のSは、Simplifiedを意味する。よく見るとバックポケットにペンキ跡があり、ここまでコンディションの良い大戦モデルは、近年急騰しているのだ。参考商品

大戦モデルの特徴は、アーキュエイトステッチが省略され、ペンキを代用した他にコインポケットのリベットがなくなり、オリジナルボタンから汎用の月桂樹ボタンに
隠しリベットは銅から鉄に変更。スレーキも様々なバリエーションが存在する

LEE|COWBOY JACKET

LEEの名作101Jの前身となるジャケット。大戦モデルは、月桂樹ボタンに加えて、フラップポケットの形状やトリプルからダブルに変更された縫製、省略されたシンチバックが特徴。

本来はモデル名であるCOWBOYの表記が入るオリジナルボタンであるが、政府から指定された汎用品の月桂樹ボタンに変更されている
タグはセンター赤と同じ仕様である

GWG|COVERALL

これはカナダの有名ワークウエアメーカーであるが、実は大戦モデルが存在する。胸ポケットが省略され、カフスが簡素的な作りになっているのが特徴。アメリカだけでなく、カナダにも物資統制が敷かれていたのだ。

この個体はボタンはブランドロゴの入ったオリジナルを使用
カフス部分はボタンもなく、ただチェーンステッチで縫製された仕様である

LEVI’S|501XX

物資統制が終わり、通常のラインに戻った1947年モデル。省略されていたコインポケットのリベットが復活し、隠しリベットはオリジナルに。ただ戦前の股リベットやバックルバックなどは省略された。¥877,800_

大戦モデルでは省略されていたコインポケットのリベットや隠しリベットなどの金属パーツがオリジナル仕様に戻っている
年代はわからないが、大戦モデルもパッチを使ったアドバタイジング。大戦モデルは、命令に背き、デニムのオンスを上げるなど逸話も多い

U.S.ARMY AIR FORCE|TYPE A-2

WWIIで活躍したアメリカ陸軍航空隊のサマーフライトジャケットであるA-2は’32年に採用され、’45年まで支給された。太平洋戦争時は多くのコントラクターが納入し、それぞれに個性がある。希少なブラッドチット付き。¥327,800_

U.S.AIR FORCE|L-2 TEST SAMPLE

先述したTYPE A-2の後継として開発されたL-2は、大量生産を想定してレザーから当時の最先端素材であるナイロンを用いた画期的なフライトジャケット。その開発過程で作れたテストサンプルは世に数着しかない。

1945年にライトゾーン用フライトジャケットとして採用された L-2のテストサンプル。ジッパーはCROWN社で、リブはG-1と同様である

【DATA】
BerBerJin
3-26-11 Jingumae,Shibuya-ku,Tokyo
Tel.03-3401-4666
営業/13:00~19:00

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「CLUTCH2022年6月号 Vol.85」)

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