書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

キヤノンRFレンズに6本目の標準ズームを発表。超悩ましい【RF28-70mm F2.8 IS STM】

キヤノンが、F2.8通しと明るくて、18万8100円と破格に安い(というのもどうかとは思うが)標準ズームレンズRF28-70mm F2.8 IS STMを発売した。重さも約495gと軽い。近々製品をお借りしてレビューしたいと思っているが、製品発表会に行ってきたので、とりあえず概要をお届けしよう。

1万2000枚撮ったんだから、18万円でも1枚15円

当たり前のことだが、標準ズームというのは超大事なレンズだ。単焦点がとか、望遠がとか、広角が……とか言うけれど、とにかくそれ以外の写真は、普通、自分の持ってる標準ズームで撮るのだから、とにかく撮影枚数でいえば標準ズームで撮った写真が多くなる。

ちなみに、筆者がRFシステムに乗り換えたこの2年で、標準ズームで撮った写真は1万2000枚に及ぶ。

しかしなら、実は筆者の持ってる標準ズームは暗い。RF24-105mm F4-7.1 IS STM(7万3150円)だ。標準ズームは暗いけど、その代わりその領域を2本の単焦点レンズRF35mm F1.8 MACRO IS STM(7万7000円)と、RF85mm F2 MACRO IS STM(9万3500円)で、カバーしようという作戦だ。

最初、購入時にRF24-105mm F4 L IS USM(18万4800円)1本を買うのと、その3本を買うので迷ったのだが、普段の撮影は暗くてもいいからRF24-105mm F4-7.1 IS STMでカバーして、決めカットはRF35mm F1.8 MACRO IS STMRF85mm F2 MACRO IS STMで攻めようと思ったのだ。

筆者の持ってるRF24-105mm F4-7.1 IS STM(左)と新しく発売されたRF28-70mm F2.8 IS STM(右)。

落ち着いて撮れる状況であればレンズ交換をして、これらのレンズでしっかり撮ればいいということだ。また普段、取材で動く時にも、RF24-105mm F4 L IS USM(約700g)よりもRF24-105mm F4-7.1 IS STM(約395g)は軽くてよろしい。取材が長時間に及ぶこともあるから、重いとフットワークが悪くなる。

そもそも、その明るさまでをカバーしようと思ったら、RF28-70mm F2 L USM(約1,430g、45万6500円)という途方もないレンズが必要になる。そんなの高くて買えないし、重くて持ち歩けない。

F2.8なのに、安い、軽い、標準ズーム

というところで、今回登場のRF28-70mm F2.8 IS STMだ。

なんと、F2.8の明るさの標準ズームが18万8100円。安い。

なにしろ、ほぼ同じズーム域と、明るさを持ったRF24-70mm F2.8 L IS USMが、34万1000円するのだ。ほぼ同じスペックでお値段5.5割。破格値。

明るさ的には同じRF24-70mm F2.8 L IS USM(右)と、今回発売されたRF28-70mm F2.8 IS STM。

もちろん、USMとSTMの違いっていうのはある。だけど、最近のSTMはとっても優秀で、静かで軽くてコンパクトだ。別にAF時の作動音がうるさいっていうこともない。重さも、約495gと約900g。大きく違う。

筆者が悩んでたRF24-105mm F4 L IS USMとお値段はほぼ一緒で、1段明るい。普通一段明るくするのに、どれだけ高くなることか。

たくさんの標準ズームの中で圧倒的コスパ

あまりに気になったので、一覧にしてみた。

ちなみに、5年前の初登場時には種類が少ないと言われたRFレンズだが、現在は43本(内Lレンズが22本)がラインナップされている。そのうち、標準ズームと呼べるのは以下の6本だろう(RF24-50とか、RF-S18-45とかもあるけど、それはまぁ別として)。


こうしてみると、圧倒的にコスパが高いことをお分かりいただけるだろうか?

発表会会場で撮った標準ズームレンズ群。RF24-105mm F2.8 L IS USM Zがない以外は上の写真と同じ並び。実際に見るとRF28-70mm F2 L USMのボリュームはすごい。

ズーム域の狭さは少し気になるよね……

しかし、気になるポイントがないわけではない。

まず、ズーム域の狭さだ。

広角側は24mmではなくて、28mm。わずか、4mmの差ではあるが、広角側の4mmはけっこうデカイ。部屋にいる人たちを撮るのに、もう2歩ほど下がらないといけない感じ。

あと、こっちの方がまだ許容できるが、望遠側は105mmではなく70mmだ。たしかに、もう一歩欲しい気もする。どうせ70mmなら、RF70-200mm F4 L IS USMを買ってカバーすればいいんじゃないか……なんていう気持ちも湧いてくる。いやいや……。

これだけの性能なのに、Lレンズではないということを気にする人もいるだろう。

だって、RF24-70mm F2.8 L IS USMがLレンズだというのに、ほぼ同スペックでLレンズではないというのも不思議ではないか。

発表会会場で聞いてみたが、実はキヤノンの社内でも『どの条件を満たせばLレンズになるのか?』というルールは秘密らしい。しかし、厳密な数値的なスペックがあるのだそうだ。

そして、このRF28-70mm F2.8 IS STMがLレンズでない理由は、ある条件下での防滴性能が微妙に基準を満たしていないということらしい。別に防滴的にダメというわけではないのだけれど、少しLレンズの基準を満たさない部分があるのだそうだ。

近々お借りしてレビューします!

ともあれ、筆者としては非常に気になるレンズだ。

どのぐらい気になるかといえば、RF24-105mm F4-7.1 IS STMの下取り価格を調べたほどだ(3万7950円だった)。

とりあえず、機材を借りて、試してみようと思う。試用記事をお楽しみに。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

進化したSchottの定番、冬のレザースタイルはこれで決まり!

  • 2025.10.30

アメリカンライダースの象徴であるSchottが、原点回帰とも言える姿勢で“本気”を見せた。伝統のディテールに、現代的な技術と素材を融合。武骨でありながらも軽快、クラシカルでありながらも新しい。進化したSchottの定番が、冬のレザースタイルを再定義する。 668US SPECIAL HORSEHID...

革ジャンの新機軸がここに。アメリカンでありながら細身でスタイリッシュな「FountainHead Leather」

  • 2025.10.31

群雄割拠の革ジャン業界において、カルト的な人気を誇り、独自のスタイルを貫くファウンテンヘッドレザー。アメリカンヘリテージをベースとしながらも、細身でスタイリッシュ、現代的な佇まいを見せる彼らのレザージャケットは、どこのカテゴリーにも属さない、まさに“唯我独尊”の存在感を放っている。 XI|シンプルな...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

生きたレザーの表情を活かす。これまでになかった唯一無二の革ジャン、「ストラム」の流儀。

  • 2025.10.30

生きたレザーの質感にフォーカスし、“バーニングダイ”をはじめとする唯一無二のレザースタイルを提案するストラム。我流を貫き、その意思を思うがままにかき鳴らすことで、オリジナリティを磨き上げる孤高のレザーブランドだ。デザイナー桑原和生がレザーで表現するストラムのモノ作りの哲学、彼が革ジャンを通して描き出...

Pick Up おすすめ記事

「BILTBUCK」の2025年は新素材によって既存モデルを再解釈した革ジャンに注目だ!

  • 2025.11.03

伝統と革新を往来しながら、レザーの魅力を追求するビルトバック。2025年のコレクションは、オリジナルレシピで仕立てた渾身の新素材によって既存モデルを再解釈。質感と経年変化、レザーの本質的な美学を磨き上げ、洒脱な大人たち〈Hep Cats & High Rollers〉へ贈る、進化であり深化の...

革ジャンの新機軸がここに。アメリカンでありながら細身でスタイリッシュな「FountainHead Leather」

  • 2025.10.31

群雄割拠の革ジャン業界において、カルト的な人気を誇り、独自のスタイルを貫くファウンテンヘッドレザー。アメリカンヘリテージをベースとしながらも、細身でスタイリッシュ、現代的な佇まいを見せる彼らのレザージャケットは、どこのカテゴリーにも属さない、まさに“唯我独尊”の存在感を放っている。 XI|シンプルな...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

進化したSchottの定番、冬のレザースタイルはこれで決まり!

  • 2025.10.30

アメリカンライダースの象徴であるSchottが、原点回帰とも言える姿勢で“本気”を見せた。伝統のディテールに、現代的な技術と素材を融合。武骨でありながらも軽快、クラシカルでありながらも新しい。進化したSchottの定番が、冬のレザースタイルを再定義する。 668US SPECIAL HORSEHID...

宮城県大崎市の名セレクトショップ「ウルフパック」が選ぶ「FINE CREEK」の銘品革ジャン4選。

  • 2025.10.31

宮城県大崎市に、ファインクリークを愛してやまない男がいる。男の名は齊藤勝良。東北にその名を轟かす名セレクトショップ、ウルフパックのオーナーだ。ファインクリーク愛が高じて、ショップの2階をレザー専用フロアにしてしまったほど。齊藤さんが愛する、ファインクリークの銘品を見ていくことにしよう。 FINE C...