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EVの日産アリアは、横浜→京都間を一気に走れるか? プロパイロット2.0はどのぐらい使えるのか?

筆者は、クルマが好きで、普段Eセグメントの3リッターワゴンに乗っている。というのも、クルマの主たる用途が長距離ドライブだからだ。キャンプに行ったり、帰省したりでしばしば、500km超を一気に走る。だから、EVが流行しても、あるていど航続距離が伸びないと購入できないと思っていた。少なくとも盆暮れに関西に帰省するときに一気に走れないと困る。

「途中でチャージすればいい」と思われるかもしれないが、長距離はテンションが途切れないウチに一気に走りたい場合も多いし、盆暮れにはチャージャーに順番待ちの列ができるようなこともある。待つのはツライ。航続距離として、一気に走れた方がいい。

日産アリア B9 Limitedをお借りした

というわけで、関西に行く用事があったので、日産さんから広報車両のアリアをお借りして、関西までの一気乗りに挑戦してみることにした。

お借りしたのは、日産アリアのバッテリーが大きく高出力なB9(91kWh)。ただし、4駆のe-4ORCEではなく2駆のモデル。車両本体価格は738万2100円。さらに約100万円分のディーラーオプション、メーカーオプションが装備されている。ひええ。

それはともかく、なぜ、走破性としては高性能なe-4ORCEを借りなかったかというと、ちゃんと理由がある。2駆より4駆の方が抵抗が大きく、車両重量も120kgほど重い。つまり、長距離の電費走行を狙うなら、2駆の方が有利だと考えたからだ。

横浜みなとみらいの日産本社から、お借りして家まで乗って帰り、出発前夜に家の近所の日産ディーラーのチャージャーで、めいっぱい満タンにした(にも関わらず、家までの2kmほどで2%残量が減ったのはなんか悔しい)。

横浜→京都の433kmをワンチャージで走れるか?

さて、出発進行。横浜市の港北某所の自宅を出発。

ちなみに、Xでのリアルタイムのレポートはこちら。

tweetにも書いたように、出発時のバッテリー残量は98%。アリアの予想する走行可能距離は508km。京都の目的地までは、アリアに搭載のナビによると433kmなので、楽勝で到達できるはず。

なるべく、アクセルを大きく踏まないようにしながら、東名高速道路に乗る。

プロパイロット2.0を使って、なるべく体力を使わずに移動

自分でアクセルを踏むより、プロパイロット2.0に任せた方が電費は良かろうと考え、高速道路に乗るってすぐにプロパイロット2.0をセット。

プロパイロット2.0はナビ連動の高速道路運転支援システム。

ドライバーがセットした速度を上限に、同一車線内のハンズオフが可能。状況が良ければ、手をハンドルから離して、アクセルペダルや、ブレーキペダルを操作せずに走り続けることができる。ほぼ、自動的に走るのだが、ドライバーは前を見ている必要はあるようだ。

実際は、多少よそ見をしても大丈夫だが、何かあった時に、即座に自分でハンドル操作をできる体勢である必要はある。

スマホを操作したり、本を読んだりするのはもちろんNG。操作はしなくていいのに、なぜNGなのかは、帰路に痛感することになる。後日記事に書くのでお待ちいただきたい。

前を注視している必要があるが、ハンドル操作や、アクセル、ブレーキのコントロールは不要。これだけでだいぶストレスは減る。疲れない。

ただし、やってみて分かったが、時間はかかる。

自分で運転していれば、たとえば新東名の120km/h区間は120km/hで走るし、前に遅いクルマがいればそれを追い越しつつ120km/hで走り続けられる。筆者は取材や30年間にわたる帰省の経験で、高速道路の長距離運転に慣れているが、極力同じペースで走り続けるのが疲れないコツだ。

しかし、プロパイロット2.0の場合、前のクルマの速度に合わせることになる。120km/h区間でも走行車線を90km/hで走るクルマがいたら、それに合わせることになる。もちろん、追い越したりしてペースを保つこともできるが、頻繁に車線変更をしてペースを保つ走り方はプロパイロット2.0に向かない。

というわけで、京都まで自分で運転すると5時間〜6時間というのが普段のペースだが、8時間ぐらいかかる感覚だった。

制限速度がコロコロ変わるルートだと周囲に合わせにくい

さて、足柄SAで小休止。

73km走って、バッテリーは14%減った。走行可能距離は74km減っているので、アリアの想定している走行可能距離はけっこう正確に思える。

ちなみに、今回はそれほどバッテリーを節約するペースでは運転しておらず、だいたい制限速度にプロパイロット2.0を設定して任せている感じ。

ただし、道路のメンテナンスがけっこう多く、120km/h区間→80km/h区間→50km/h区間という制御がけっこう入る。

さらに、80km/h区間や、50km/h区間でも、他車は120km/h区間の速度からさほど減速せずに走ってるが、プロパイロット2.0はちゃんと路傍の制限速度の標識を読み込むので多少難儀。制限速度を20km/h以上超えた状態ではハンズフリーが効かない。

もちろん、それが正しいのだが、周囲のクルマが120km/hのままなのに、標識が出た途端に自分だけ50km/hに下げるというのも逆の意味で危ない。まぁ、仕方のないところだが……、そこのところは自分で融通を効かせないと、かえって危険なこともある。

そんな加減速をしながら、次の休憩は、長篠設楽原PA。

ここでバッテリーは57%。走行可能距離は333km/h。ナビが示す京都までの距離は190km。

この調子なら、京都までは楽勝で行けそうだ。しかし、普段より巡行速度が遅いので、そういう意味ではちょっと疲れる。運転は楽でも時間が長いのだ。

そして、50%を切ったのは、豊田東JCTあたり。

残りの走行可能距離は292kmだが、ナビの示す距離は150km。これは楽勝だ。

ちなみに、この後、刈谷PAでビデオ会議に出た。USの人も含めた会議だったのだが、まさか高速道路のパーキングエリアから国際的な会議に出られるようになるとは。我々は未来に生きている。

21%、128kmを残して京都に到着!

そして、ついに京都・宇治に到着。

横浜→京都間の走行距離は428km。

この時点でバッテリーは21%残っており、あと128km走れるとアリアは主張している。

この調子なら、ギリギリ姫路ぐらいまでは行けそうだが、まさか高速道路上で電欠するワケにはいかないので、神戸あたりが限界だろうかと思う。

というわけで、日産アリアは横浜→京都の433kmを、楽々とワンチャージで走り切った。

その昔、2011年頃だったか、初期型のリーフをお借りして走った時、公称航続距離はたしか200kmぐらいだったのだが、実測は100kmがやっとというところで、東京から河口湖に行くだけでもヒヤヒヤしたことが思い出される。

それに較べると飛躍的に航続距離は伸びた。

今回は、「横浜→京都を走れるか?」というチャレンジだったので、途中でチャージしなかったが、実際には休憩するたびにチャージしておけば、もっとバッテリーに余裕を持って走れたに違いない。

さて、次回は帰路。

姫路から横浜まで、548kmを走れるかどうか、チャレンジしてみたい。

(村上タクタ)

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村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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