さらに新しいマウスやキーボードを使ったマクロ機能『Smart Actions』への対応が発表された。
クリック音が静かになったMX ANYWHERE 3Sと、新色発表のMX KEYS S
ひとつはMX ANYWHERE 3S。こちらは、クリックの静音性を高め、トラッキングセンサーの解像度が向上した。価格は1万3970円。
いまひとつはMX KEYS S。仕様は変わらないが、写真のグラファイトに加えて、シルバーのMacや、白い部屋にフィットする『ペイルグレー』が追加された。
MX KEYS Sはテンキー付きのフルサイズ。このラインにはテンキーがなく、幅30cm弱のMX KEYS MINIもラインナップされている。薄型だが、アルミボディで剛性感があり、安定した本体が軽やかな打鍵感を支えてくれる。
MX ANYWHEREシリーズは、フルサイズ・フル機能のMX MASTERシリーズに対してコンパクトさが魅力。大きなマウスが好きでない人や、外出用のマウスとしてファンが多い。
8000dpiのレーザーと、クリック音低減
新しい『3S』のポイントは2点。
ひとつは機能の要であるトラッキングセンサーが8000dpiになったこと。これは動きの滑らかさや、光学マウスを使って非常にストレスになる、引っ掛かりというか、無反応な瞬間を減らすことに役立つ。
実は、筆者がMXシリーズを使い続けている最大のポイントはこの点で、どんな机の上で使っていても安定して動作し続けて、引っ掛かるストレスを感じることがほぼないのは素晴らしいと思う。もっとも、4000dpiだって十分に素晴らしくて、使ってみて差を感じるかどうかというと微妙なところだが、それでもガラステーブルなどでの微妙な動作には違いが出るのかもしれない。
『3S』のもうひとつの特徴は、クリック音が静かになったこと。
オフィスなどでノイジーなカチカチ音が減るのはいいかもしれない。
と、書いたものの、筆者はクリック感がある方が好きだし、在宅勤務なので音も邪魔ではない。できれば、クリック感のあるタイプも8000dpiにして併売してくれると嬉しいのだが残念ながら旧モデルは終売する模様。
その他、Mag Speedという高速で回せばフリースピンモードに入るスクロールホイールも本シリーズの特徴。筆者にとってはこれも手放せないポイントのひとつ。また、3台までのモデルの登録を切り替えられるのも便利ポイント。
そつのないハイクオリティな作りのMX KEYS S
MX KEYS Sはオーソドックスなハイトの低いキーボードとしては最高レベルの打ち心地を実現している。ノートパソコンに慣れた人には、別体型キーボードとしてベストなチョイスだと思う。
特にMacユーザーにとっては、お勧めできるチョイスだと思う。
重量感のある本体は安定しているし、金属ボディの剛性感もタッチの感触の良さに貢献している。また、マウスと同じく3台までのデバイスのペアリングを登録しておくことができる。
筆者はMac、iPad Pro、iPhoneを登録していて、iPhoneに来たメールの返信もボタンひとつで切り替えてキーボードから入力できるようにしている。
キートップの微妙な凹みも、ちょっとしたことではあるが、打鍵の安定性に大きく向上している。
本体はアルミでできた板状だが、背面側はご覧のような形状になっている。この部分はプラスチックでできており、BluetoothやLogi Boltなどの電波を通す構造となっている。スイッチと充電用のUSB-Cポートもここにある。
ちなみに、MX KEYS SもMX ANYWHERE 3Sも、暗号化されたワイヤレス通信をサポートするLogi Boltに対応している。ただし、Logi Boltのドングル(USB-Aタイプ)が同梱されるのはMX KEYS Sだけ。MX ANYWHERE 3Sの場合は別売りとなっている。
新機能『Smart Actions』に注目!
また、同時にLogicoolのマウスとキーボードに、新しい機能が追加された。
それが、Logicool Option+経由で使える『Smart Actions』だ。
これは、Logicool Option+経由で設定できるマクロ機能の一種。
マウスの特定のボタンや、キーボードのショートカットに、マクロ機能を割当てることができる。
たとえば、ボタンひとつで、Zoomが起動し、マイクをミュートし、メモアプリを起動する……というようなことが可能。
テキストの文字列なども設定できるので、発表会ではChatGPTを起動して、そこに文言を入れて、帰ってきたテキストをメールする……というようなデモも行われていた。こうすれば、ワンボタンでAIの機能まで使えるのだから驚きだ。
Logicool Optionsには簡単に試してみるためのプリセットも容易されている。
単純に製品としてハイクオリティなだけでなく、こうした周辺機能も含めてアップデートされていくのが楽しい。
自分のワークフローの中で、マクロ化すると便利なタスクはないか、いろいろと考えて試してみると面白そうだ。
(村上タクタ)
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