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5ページ目 - 10年後の未来を垣間見る——Scrum Venturesが3年ぶりリアルイベント『Scrum Connect 2023開催』

Arcturusは日本のエンターテイメントとも相性が良いと感じており、ドコモ、楽天、クレッセントなどともすでに協力体制にある。ヘルスケア領域でもできることがあるし、スポーツのアクシデントなどの解析も可能。ファッション、ゲーム、SNSなどの領域にも大きな可能性を感じているという。

ラグビー、サッカー、バスケットボール……日本のスポーツビジネスの改革者たち

最後にふたつの[PANEL DISCUSSION]が行われた。

ひとつ目のテーマは、『新たなスポーツビジネスの形、 テクノロジーで変わる未来のスポーツ体験』。

登壇されたのは、三菱UFJ銀行 常務執行役員 営業本部長の尾藤大祐さん、テレビ朝日 スポーツ局スポーツ2部 プロデューサーの河本祐典さん、アトラエ代表取締役CEOの新居佳英さん。

三菱UFJ銀行の尾藤さんは、新たに始まったラグビーのリーグワンにおける取り組みについて、解説された。三菱UFJ銀行は単にリーグのスポンサーとして関わってるのではなく、各チーム、各スポンサーとの事業共創に取り組んでいるのだそうだ。

テレビ朝日の河本さんは、サッカーワールドカップのアベマTVとの協力体制での放映について。2022年のFIFAワールドカップでは、テレビ朝日とアベマ両方で放送することで、食い合うのではなく、両方を盛り上げる相乗効果があったのだという。

アトラエの新居さんは、千葉市をホームにする男子バスケットボールチームALTIRI CHIBAというB2バスケットボールチームを作ったお話。ALTIRI CHIBAはB2のチームながらトップチーム並みの監督、選手を招聘し、ファンをいかに集め、エンターテイメントとしていかに楽しんでもらうかについて、アトラエ自体のマーケティングノウハウなども取り込んで、積極的に新しいスポーツチーム運営のカタチを作ろうと挑戦しているのだという。

日本企業にどうやってイノベーションを持ち込むか?

最後の[PANEL DISCUSSION]のテーマは『日本企業 x スタートアップ オープンイノベーションの現場から』。

登壇されたのは、住友生命保険相互会社 上席執行役員兼新規ビジネス企画部長の藤本 宏樹さん、東日本旅客鉄道株式会社 イノベーション戦略本部 ユニットリーダーの佐藤 勲さん、三菱重工業株式会社 成長推進室事業開発部 次長の五味 慎一郎さん。

3社は、Scrum Venturesと協力して、ベンチャー企業と、さまざまな事業を展開している会社だが、いずれも日本を代表する大企業である。

大企業は文化の違うベンチャー企業とどう付き合えばいいのか? ベンチャー企業の持つチャレンジ精神、スピード感などを、どうやって大企業のなかに取り込んでいけばいいのかなどが語られた。

Scrum Venturesが、日本企業とシリコンバレー流を掛け合わせる

この他、会場前には14のブースが設けられ、登壇者をはじめとしたベンチャー企業のデモ、試食などが行われた。

とりわけ、MindPortalの脳波でのデバイス操作の体験、Yo-Kai Expressをはじめとした企業のさまざまな試食、ビデオ会議の背景にスライドを表示可能なmmhmmの展示も多くの注目を集めていた。

国民一人あたりGDPが27位と凋落が止まらない日本経済。旧弊を廃してチャレンジしなければならないことは誰もが分かっているが、出口が見えない不況は続いている。

シリコンバレー発の『ベンチャー精神』をいかに取り込むか? Scrum Venturesの切り開く道に学ばなければならないことは多そうだ。

(村上タクタ)

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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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