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物欲魔王でも読める片づけ本『あの人にイライラするのは、部屋のせい。』

  • 2022.11.29

そもそも、『片づけ本』と我々趣味人は相性が悪い。ThunderVoltはじめ、dig-it読者のみなさんは、大量のアイテムに囲まれて暮らしてらっしゃることと思う。『断○離』とかいう言葉を振りかざして『モノを捨てるのが正義』というようなタイプの人は不倶戴天の敵といってもいいだろう。

とはいえ、モノが多いだけに、あるていど片づけないと、それこそゴミ屋敷になってしまう。また散らかってしまうと、肝心の愛用のアイテムを発見できなかったり、保存状態が悪くてコレクションが傷んだりしても困る。

また、当然の事ながら、家族と一緒に暮らしていると、その折り合いも付けなければならない。この『片づけに関する考え方』の違いを、心理学的に考えて分かりやすくひも解いてくれているのが、整理収納アドバイザーの米田まりなさんが執筆された『あの人にイライラするのは、部屋のせい。』(PHP研究所・1500円(税別))だ。

『あの人にイライラするのは、部屋のせい。』
http://bit.ly/3iiluKr

我々『モノを愛する人間』を見捨てない片づけ方法

米田まりなさんは、東京大学経済学部卒、一橋大学大学院の経営学修士号を持つ才媛。住友商事でベンチャー投資を担当。資金調達とデータ解析が専門だったが、投資先のひとつである宅配収納サービス『サマリー』に出向。整理収納について、論理的にデータ解析しつつ、何冊もの著書を上梓されている。

凡百の片づけ本と違って、米田さんのご著書の素晴らしい点は、我々のような『モノに対する愛情があふれ返っている人間』の気持ちを理解してくれているところにある。

我々の気持ちを汲んでくれるあたり、「さすが、頭のいい人は違うな」と思うのだが、お祖父様が脚本家、お父様が東北大学理学部の教授ということで『モノに囲まれて育った』という経歴をお持ちだから、モノを愛する人の気持ちを理解してくれるのかもしれない。

そんなわけで、この本は、単に『捨てなさい!』というだけでなく、モノがたくさんある前提の片づけ方、パートナーとの片づけに対するスタンスの違いの埋め方を教えてくれる。現実的な解決方法がありがたい。

絶対に捨てられないモノがある

ちなみに、筆者は比較的片づける方だとは思うが、自宅や実家には2000冊ほどの本(自分で作った本だけで600冊ぐらいあるので仕方ない)、10個ぐらいのヘルメット、何着かの革ツナギ、10機ぐらいのラジコン飛行機、100個ぐらいの未製作のプラモデル、数十枚の油絵、20台ぐらいのノートパソコン、歴代のiPhone、iPad、キャンプ用具、それぞれの趣味に合わせた工具箱……などがある。

これらは趣味でもあり、仕事でもあるから、捨てればいいというものではない。

そういえば、仕事柄、いろんな趣味人のご自宅を取材させていただくのだが、何十台ものオートバイ、100機を超えるラジコン飛行機、4トンの水槽などをお持ちの方もいらっしゃるから、私の所有物などたかがしれている。

飛行機好きの方で、ビジネスクラスのシートの実物や、飛行機のトイレユニット部屋ごと全部……というようなものをお持ちの方もいらっしゃったから、片づいた部屋に住んでいることだけが人生の豊さだとは思わない。

とはいえ、広大な家に住んでいるわけでもないし、家族との協調というのも必要。さらに、命には限りがあるものだから、子供や孫に余計な片づけの手間をかけさせるのもどうかという話ではある。人生後半戦に向かうにあたって、何もかもを持ってるわけにはいかないのもまた確かなことである。

『モノへの愛情診断』で、家族全員満点=片づくワケがない

ところで、この本の213ページに『モノへの愛情診断』というページがある。

米田さんによると、関東の男女600人に対する調査では、平均的は33点なんだそうだ。しかし、我が家は4人とも(息子については今自宅にいないので推定だが)、50点満点だった。つまり、モノに愛情がある人しかいないことになる。つまり、片づくワケがないのだ(笑)。

しかしながら、多くの人は限られたスペースに自分のモノを収納して、それなりに片づけて、パートナーや家族と協調しながら暮らさねばならない。

そのために、この本は間違いなく役に立つ。

捨てたくないものを、捨てないための方法として、紙の資料のScanSnapによるデジタル化が紹介されているのはもちろんだ。筆者も、たまっていく紙のうち、データ化した状態で存在してもいいものは、すべてデータ化してクラウドサービスに保存している。これだけでも、随分と片づくものだ。

米田まりなさんの『あの人にイライラするのは、部屋のせい。』をぜひ読んで、自分の家の片づけに、そして、パートナーや家族との円満なコミュニケーションにお役立ていただきたい。お勧めだ。

(村上タクタ)

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