バズリクソンズのオックスフォードシャツ。
シャツは難しい。とても身近なアイテムだが、生地の種類、丈や袖の長さ、身頃のシルエット、襟の大きさやカタチ、さらには細かな縫製仕様やボタンやポケットなどの各ディテール、検討要素がじつに多い。フルオーダーやカスタムオーダーシステムを活用すれば、自分にピッタリのシャツには出逢えるが、一般的にそれはワイシャツの類い。カジュアルシャツじゃない。
ましてや、私の場合は極めてワガママな体型である。ツルシのシャツなんてほとんど前が閉まらん! スーツに合わせるわけじゃないので、多少はゆったりしているくらいがいい。しかし、そんなシャツはほぼ売っていない。結局、アロハシャツに逃げることになる。
月末、食事に招待された。綿のパンツに革靴を合わせてって感じのよそ行きが正解の食事会だ。しかし、シャツがない! アロハじゃ目立ちすぎる。気の利いたオックスフォードのシャツとか、感じがイイじゃないか、と思っても、サイズがない。そこに意外な救世主が登場。
「たぶん、松島さんでも行けますよ」とこのシャツを教えてくれたのは、新宿・ジャンキースペシャルのカルロス西さん。いつも的確なアドバイスをしてくれるし、合わないモノは絶対にすすめてこないので、信頼を寄せている。今回も完璧な見立て。これ、3枚くらい欲しい。
サイドのマチにセルビッジが見えることからわかるように、旧式の力織機で時間をかけて織り上げた4オンスオックスフォード生地を使っている。
ヴィンテージのアメリカ空軍の官給品と同様に、ミルスペックまで精緻に再現されている。文字の書体までこだわったハンドスタンプが一枚ずつ押される。
台襟の内側にも手押しのスタンプが再現される。しかもエアフォースマークまで。徹底的に1950年代当時の仕様を復刻している。
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年10月号 Vol.366」)
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