ブレンドは3種類。それだけしか置かない理由。
昔ながらの薄暗いカフェとは対極にある店舗だ。角地ならではの2面ガラス。カウンターではバリスタがドリップし、入口傍にはフジローヤルの焙煎機が置かれ、焙煎士が豆を焼いている姿が外から見える。採光もよく気持ちのよい空間。焙煎時の香ばしさにつられて入店するお客さんも少なくない。
ここは、空間プロデュースする坂田さんと焙煎士の弓削さんの2人が始めたロースタリーカフェ。豆選びや焙煎に関することは弓削さんが一手に引き受け、坂田さんはその焙煎豆を丁寧にドリップする。
「コーヒーの味って一般的には分かりにくいと思うんです」と弓削さん。
「グアテマラとコロンビアの違いが判る人どれだけいますか? 美味しさの基準もあいまいだから違いがはっきり分かるようにドリップの用途別に3つのブレンドに絞りました」
No.1ブレンドはペーパードリップ。No.2ブレンドはエスプレッソ。3つ目のジャパントラッドはネルドリップ。そして坂田さんは、気持ちよくコーヒーを飲んでもらえる環境づくりに専念。
「コーヒースタンドではなくコミュニケーションがとりやすく居心地の良さを追求しました。音楽も真空管アンプ。雰囲気づくりには欠かせません」
人気のコーヒー豆を紹介!
[豆の種類]
シングルオリジン 1種類
ブレンド 3種類
ドリップ用途別のブレンド3種が中心。季節限定シングルもあり
[抽出方法]
ペーパー/ネル/エスプレッソ
[焙煎機]
フジローヤル/半熱風式/1kg釜
【ブレンド】ブレンドNo.1
ハンドドリップ用に特化した店舗のトップブレンド。グアテマラは中米産で標高の高い硬くしまった豆を使用。すっきりとした味わいは、さわやかだが余韻も堪能できる。
100g/950円
産地:ブラジル、ボグアテマラ、他
焙煎:ハイ~フルシティ
精製方法:ナチュラル/ウォッシュト
香り:はなやか
酸味:ほのかに
コク:軽めすっきり
後味:長く続く
【ブレンド】ブレンドNo.2
エスプレッソ用。風味豊かなティピカ種のコロンビアをベースにコクがありながら酸味もほのかに。タンザニアはスパイシーで、最初はインパクトあるがすぐ落ち着く。
100g/950円
産地:ブラジル、コロンビア、タンザニア、他
焙煎:ハイ~フルシティ
精製方法:ナチュラル/ウォッシュト
香り:ナッツ系
酸味:ほのかに
コク:しっかり
後味:すっきり
【ブレンド】ジャパントラッド
深く焙煎するのに適した豆は豆が大きく耐久力があるマンデリン。癖の強さを若干和らげるのにブラジルも使用。深煎りだが、ネルドリップすることで苦味を丸くしてくれる。
100g/1100円
産地:インドネシア、マンデリン、ブラジル、他
焙煎:フレンチ
精製方法:マンデリン式
香り:ダークチョコ
酸味:なし
コク:潤沢な油分
後味:余韻たっぷり
【DATA】
Beastie Coffee Club Tokyo(ビースティ・コーヒークラブ・トーキョー)
住所:東京都世田谷区太子堂3-25-3-1F
連絡先:なし
営業時間:平日10:00~22:00
定休日:木曜(祝日を除く)
駐車場:なし
公式HP : https://www.beastiecoffeeclub.tokyo/
SNS:Instagram@beastiecoffeeclub、Facebook@beastiecoffeeclub
席数:10席
ホールセール:あり
豆販売:あり
豆通販:あり
テイクアウト:あり
デカフェ:あり
ドリップバッグ:あり
セミナー:希望があれば
器具販売:オーダーがあれば
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/別冊Lightning Vol.215「東京コーヒーロースターズ」)
Text/K.Yoneda 米田圭一郎 Photo/S.Oura 大浦慎吾
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