本場で飲む格別の味! 「ジャックダニエル」の生まれた地、テネシーを行く。

テネシーウイスキーの代表的銘柄、ジャックダニエル。世界中で愛されるジャックダニエルが生まれたのは、テネシーウイスキーの名が指すように、アメリカ・テネシー州。州都ナッシュビルからクルマで2時間ほどの小さな小さな街、リンチバーグで産声を上げた。ジャックダニエルは、フランク・シナトラやジョニー・キャッシュなど名だたるミュージシャンに愛された酒としても有名だ。テネシーといえばブルースやロックンロールを生んだ音楽の都。ジャックダニエル、そして音楽。なぜテネシーは、ここまで人を惹きつける文化を生み出せたのか。テネシーウイスキー・ジャックダニエルの魅力とはなんなのか。検証してみたい。まずは、リンチバーグから話を始めよう。

1866年、テネシー州リンチバーグ。伝説のウイスキーはここから生まれた。

ジャックダニエルは、すべてここリンチバーグの蒸溜所で作られている。この蒸溜所は、アメリカ最古の政府登録蒸溜所としても知られている。世界中のファンを魅了する、テネシーウイスキーの最高峰の秘密に迫る。

ジャックダニエルに不可欠な要素とは?

世界中に流通しているジャックダニエルは、すべてこのリンチバーグの蒸溜所で作られている。蒸溜所がアメリカ政府に登録されたのは1866年。日本では薩長同盟が成立し、徳川慶喜が第15代将軍に就任した年。そんな昔に、現在まで愛されるジャックダニエルが誕生したとは驚きだ。創業者はジャスパー・ニュートン“ジャック“ダニエル。彼が、ここリンチバーグで、自らの名を冠したテネシーウイスキーを製造することとなる。ではなぜリンチバーグという土地を選んだのか。その話をする前に、まずテネシーウイスキーの説明をしよう。

ジャックダニエルを“バーボン“だと思っている人もいるが、それは大きな間違い。バーボンとテネシーウイスキーには、大きな違いがあるのだ。バーボンの定義は、

  • アメリカ合衆国で製造
  • 原材料のコーンの含有量は51%以上であること
  • 内側を焦がしたホワイトオークの新樽で熟成
  • 80%以下のアルコール度数で熟成すること
  • 熟成のために樽に入れる前のアルコール度数は62・5%以下
  • 瓶詰めする場合のアルコール度数は40%以上
  • 着色料の使用は禁止 

一方、テネシーウイスキーとは、これらバーボンの定義をすべて踏まえた上で、

  • 蒸溜と貯蔵をすべてテネシー州内で行うこと
  • サトウカエデの木炭で濾過

これらの条件を満たすことで、テネシーウイスキーと呼ばれる資格を得ることとなる。特に、サトウカエデ(シュガーメープル)の木炭で濾過することをジャックダニエル蒸溜所では「チャコール・メローイング」と呼び、テネシーウイスキーとして、非常に重要な工程となっている。しかし、ジャックダニエルの芳醇で豊かな味わいを実現するために、もう一つ大切な要素がある。それが「水」だ。

なぜリンチバーグに蒸溜所を造ったのか。その理由は水にある。年間を通して摂氏13度、鉄分を含まない純粋な水が湧き出る水源を確保するために、ジャック氏は周囲300エーカーの土地を購入し、この地に蒸溜所を造ることに決めたのだ。「ケーヴ・スプリング」と呼ばれるその水源は、テネシーライムストーンと呼ばれる石に囲まれており、その石に濾過されることで鉄分が取り除かれ、ジャックダニエルに適した純粋な水を作り出すという。

サトウカエデは写真のように組み上げて保管する。これは風の通りをよくすることで、均等に乾燥させるため。釘や接着剤は使わない

蒸溜所内にある炭焼き場。ここで週に3回、積み上げられたサトウカエデを燃やし、炭を作っていく。「着火剤には、ジャックダニエルの原酒を使っているんだ」と職人さんが話してくれた
チャコール・メローイングに使用する炭を作るため、ゴルフボール大の炭を、グラインダーにかけて細かく砕いていく。この炭が、ジャックダニエルを作る上で不可欠なのだ
蒸溜所のランドマーク的存在のこの大きなタンクの中には、グラインダーで細かく砕かれたサトウカエデの炭が貯められている
こちらがジャックダニエルに欠かせない、鉄分を含まない純粋な水を供給してくれるケーヴ・スプリング。毎分約3300リットルが湧き出ているという。洞窟状になっており、約2マイル(約3.2㎞)続いている
大量のアルコールを貯蔵し、また炭を作る際に火を扱うため、昔から自前の消防車を所内に置いていた。奥が1919年製で、手前が1928年製の消防車。さながら博物館のようだ
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モヒカン小川
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モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
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