メゾンからストリートまで色褪せない名作を相棒にする。|「THE H.W. DOG&CO.」デザイナー・弦巻史也さん

日本を代表する帽子ブランドであるザH.W.ドッグのディレクターを務める弦巻史也さんの愛用品は、1900年代初頭から現行品まで揃い、ビッグメゾンからストリートまで幅広いが、確固たる価値観で選ばれている。その一部を公開してもらった。

「THE H.W. DOG&CO.」デザイナー・弦巻史也さん|1986年生まれ。東京都出身。カシラでデザイナーなどを経て、2015年にブランドをスタート。昨年には多摩市で自身がバリスタとして主催するディスターコーヒーをオープンし、話題を呼んでいる

タイムレスな価値を持つ名作は、独自のオーラを放つ。

地元である多摩エリアにアトリエを移した弦巻さん。そこでは1900年代初頭のフランス製のコンフォメーター(測定器)を用いたビスポークサービスを展開している。なかなか市場に出回るものでなく、海外のコレクターから入手。最高の帽子を作るために妥協はない

アトリエで自身の手で作るビーバーハットから、アメリカンなトラッカーキャップまで、幅広いラインナップを誇るザH.W.ドッグ。時代や国に関係なく、自身のかっこいいものを体現するという姿勢は、本人の愛用品にもよく表れている。そして、その本質は、タイムレスな価値である。

ロレックスデイトナは’90年代のエルプリメロ搭載のRef.16528。チェーンはクロムハーツで、左のブレスは日本製の18金、リングはアンティーク

「時代や流行りが移り変わっても、そのものの価値が下がらないアーカイブを持ちたいという気持ちが根底にあります。わかりやすく言えば、ヴィンテージのロレックスのスポーツモデルやリーバイスのデニム。急騰したものは多少落ち着くことがありますが、基本的に相場価格が下がるものではなく、むしろ上がっていくことが多い。手放すことを考えているわけじゃありませんが、大枚を叩いて買うので、いい言い訳になるんです(笑)。

左は昨年に購入した超スペシャルなリーバイスの506XXのTバック。右は’90年代のシュプリーム。大戦モデルをモチーフにしたデザインで、希少なデッドストック。現在ではかなりの市場価格だという

今では様々なジャンルでそういうものが存在し、今着ている’90年代のステューシーのジャケットもしかり、リアルタイムで通ってきたものが、再評価されている時代。そういった知る人ぞ知る隠れた名作もチェックしています。

あとは仕事道具も大事な相棒。ハンドメイドのハットは、20世紀初頭のフランスの工具を使っています。また昨年からスタートしたディスターコーヒーではバリスタとして最高の一杯を提供するため、豆から道具まで徹底しています」

2022年に東京都多摩市にオープンしたディスターコーヒーでは、弦巻さんがバリスタとして活躍。実際に都内の有名店出身のバリスタに師事して、その技術を習得した
いわゆるシアトルスタイルのエスプレッソを提供しており、コーヒー豆もオリジナルで焙煎している

確固たる価値観で選ばれた愛用品の数々。

ナックルヘッドの中でも生産台数の少ない1940年製のハーレーダビットソンEL。オリジナルパーツをベースにしながらも、随所にフランダースのパーツなどを使い、ボバースタイルに仕上げた。

ヴィンテージヘルメットの中でもスペシャルなアイテムであるマックホール製のハーレー純正モデルを愛用。グローブには娘さんの手描きアート。

右は代官山にあるSNSトウキョウで購入したナイキエアジョーダン2OGシカゴ、左はナイキが米軍に納入しているトレーニングシューズである。

愛用機は、ライカのM6。あえてフィルムをチョイスしている。レンズもヴィンテージを数本所有しており、その写真は自身のインスタで公開。

ザH.W.ドックアンドコーの人気ラインであるブラキッシュコレクションのBBキャップとトラッカーキャップ。即完売するリミテッドモデルだ。

(出典/「Lightning2023年3月号 Vol.347」)

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