音楽系の次は映画に注目が集まっている! ヴィンテージのムービーTシャツの売れ筋を調査!

ヴィンテージTシャツの高騰が止まらない。これは日本だけでなく本場アメリカでも同様の現象だ。今までは高いヴィンテージTシャツと言えば、ロックTなどの音楽系が中心だった。だが、最近はハリウッドを中心したムービーTシャツに熱い視線が注がれている!

「ベルベルジン遊歩道」蒔田康介さん

1997年生まれ。千葉県出身。昨年に開店したベルベルジン遊歩道のディレクター。新世代の名物バイヤーである。

世界的盛り上がりを見せるヴィンテージプリントTシャツ。

古着ブームのリバイバルもあり、ヴィンテージが値上がりしている。その中でも顕著なのが、30代以上がリアルタイムで過ごした’90sアイテムだ。’90sがレギュラー古着というのは古い感覚で、すでにヴィンテージの仲間入り。その中でも花形となっているのが、ロックTなどの音楽系と今回ピックアップしたムービーT。その背景をベルベルジン遊歩道の若きディレクター、蒔田康介さんに聞いた。

「SNSが発達して、この手のヴィンテージのプリントTシャツは世界的に盛り上がっています。プライスもアメリカの方が高いくらいです。ここまで高くなった背景は複合的にあると思うのですが、大きな流れだとロックTだけでなく、ヒップホップなどのブラックミュージックTの人気が上がり、次にアニメやディズニーなどのキャラものが高騰しました。ここでも紹介しているトイ・ストーリーのように、そのジャンルとクロスオーバーする映画Tがあって、そこから盛り上がったという印象です。映画はアメリカを代表するエンタメですし、デザイン的にもかっこいいものが多いんですよね」

確かに我々が大好きなアメリカの匂いがプンプンするデザイン。思わず食指が伸びるのも納得できる。それが感動した映画ならなおさらのこと。では、どのようなTシャツが高くなっているのか?

「プライスはプリントのかっこよさ、作品の知名度、監督や演者、ボディのサイズ、アメリカ製といった点がトータルで反映されています。今はオーバーサイズ全盛かつ、’90sブームもあるので、’90年代のコットン100%のボディが人気ですね。もちろん’80年代以前のムービーTも数が少なくて人気もありますが、コットンポリのボディが多く、またサイズ感が小さいので、数の割には価格が上がっていない印象です。逆に言えばアメリカ製ではなくなるミレニアム以降のものでも、有名作品はかなり値が上がっています」

かっこよければ高いという、ある意味シンプルなジャンル。当時買っていた映画Tが思わぬ値段になっているかも!?

Pulp Fiction(パルプ・フィクション)|タランティーノのTシャツでも特に人気。

当時、2作品でアメリカ映画界に旋風を巻き起こし、時代の寵児となったクエンティン・タランティーノが監督を務めた1994年公開の映画『パルプ・フィクション』のオフィシャルTシャツ。アカデミー賞7部門でノミネートされ、脚本賞を受賞した名作であり、ユマ・サーマンを使った大胆なデザインが印象的。希少なデッドストックであり、今のゴールデンサイズであるXLであることから、スペシャルピースのプライスになっている。32万7800円

パルプ・フィクションのジャケットを大胆にプリントしたデザイン。黒髪のユマ・サーマンがエキゾチックな印象を受ける
コットン100%でU.S.A.製のボディはヴィンテージ市場で人気が高い。また’90sのボディで大きい作りなのも人気の理由だ

The Mask(ザ・マスク)|映画T人気の火付け役!

1994年公開の人気コメディ映画である『マスク』。実はヴィンテージ映画Tの火付け役とも言える存在。この年代なので、メイドインU.S.A.のコットン100%という点も大きい。主演のジム・キャリーの出世作となったが、ヒロインのキャメロン・ディアスも同様。当時は新人だったが、この作品でブレイクした。14万800円

Edward Scissorhands(エドワード・シザーハンズ)|ジョニー・デップの写真を使った希少な存在!

1990年に公開された映画『シザーハンズ』は、ジョニー・デップの出世作としても有名。さらに監督はティム・バートンで、数々のヒット作を輩出したゴールデンタッグの初作品でもある。人気の理由は、ジョニー・デップの顔を使ったフォトデザイン。しかもデッドストックとなれば、このプライスも当然。21万7800円

Toy Story(トイ・ストーリー)|アニメ人気も相乗して花形に!

ヴィンテージアニメTシャツの影響も受けて、人気となっているのがディズニー映画の人気作『トイ・ストーリー』だ。こちらは1995年に公開されたファーストのオフィシャルTシャツ。バックプリントも入っており、全体的にバランスがよい。メイドインU.S.A.のコットン100%ボディもポイントが高い。4万3780円

Toy Story 2(トイ・ストーリー2)|秀逸プリントのセカンド作も人気が高い!

劇場用長編映画として世界初のフルCGアニメーション映画となった『トイ・ストーリー』は大成功を収めた。これは続編として1999年に公開された『トイ・ストーリー2』のオフィシャル。バックプリントにはウッディやバズライトイヤーを筆頭に主要キャラクターが勢揃い。ボディはコットン100%でホンジュラス製である。3万2780円

Reservoir Dogs(レザボア・ドッグス)|タランティーノのカルト的な人気作!

クエンティン・タランティーノが監督、脚本、出演の三役を務めたインディペンデント映画の名作『レザボア・ドッグス』は1992年に公開。フルーツオブザルームのメイドインU.S.A.ボディで、バックプリントのデザインも素晴らしい。完成度の高いムービーTシャツのひとつであり、今後も値上がるだろう。8万7780円

The Nightmare Before Christmas(ザ・ナイトメア・ビフォー・クリスマス)|ディズニー映画の個性溢れるキャラクター!

原作と原案をティム・バートンが手掛けた1993年公開のミュージカルアニメーション映画の有名作。ティム・バートンがアニメーターとしてディズニーで働いていた頃の誌がベースになっている。フルーツオブザルームのメイドインU.S.A.のボディで素材はコットン100%。コンディションも上々だ。2万1780円

Psycho(サイコ)|コアな作品でも良作多し!

まるでバンドTシャツのようなヴィジュアルが目を引くムービーTは、1960年に公開されたサスペンス映画のもの。ただ当時のヴィンテージではなく、'90年代にユニバーサルスタジオで販売されたオフィシャルとなる。その証拠にタグがユニバーサルとなっている。コットン100%でサイズも◎。1万4080円

【DATA】
BerBerJin YUHODO
東京都渋谷区神宮前4 丁目25-33 田辺マンション 1F
TEL03-6434-0338
営業/13:00〜19:00
休み/不定休

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning2022年6月号 Vol.338」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

本格派でコスパも優れる「Amber Threads」のライトアウターで秋を始めよう!

  • 2026.10.05

古着店「DOSTYLE」を運営する「ドラマ」が手がける気鋭のアメカジブランド「Amber Threads」。“トレンドとヴィンテージを融合したアメカジスタイル”を掲げる同ブランドはバリエーション豊かなライトアウターを展開する。ヴィンテージをベースとした本格派でありながらコストパフォーマンスにも優れる...

労働者やアウトドアマンに愛された実用服。「ウエアハウス」のフランネルシャツ

  • 2026.10.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 糸そのものから再現し旧式の織り機を用いて製作 フラン...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

Pick Up おすすめ記事

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

究極のクラシックを背負う。英国発バッグブランド「Billingham」のカメラバッグ『System-1』

  • 2026.09.24

英国生まれのバッグブランド「ビリンガム」。そして同ブランドを代表するモデル[システム-1]。"用の美"を極めたその実用性とルックスは昔も今も、服好きの心を捉えて離さない。 “機能美”を極めたクラシックバッグの筆頭 創業は1973年。写真を撮るのが大好きだったという創業者のために妻がカメラバッグを手作...

労働者やアウトドアマンに愛された実用服。「ウエアハウス」のフランネルシャツ

  • 2026.10.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 糸そのものから再現し旧式の織り機を用いて製作 フラン...

今季ワードローブに加えたいアイテムを厳選紹介! 「EIGHT-G」で秋支度。

  • 2026.10.04

秋の装いが楽しくなる季節。ミリタリーやワークといったアメリカ由来の実用服をベースに、素材やディテールへこだわりを詰め込んだエイトジーの新作から今季のワードローブに加えたいアイテムをピックアップ。 (右)ジャケット110,000円(TMJ2615)、シャツ23,100円(8LS-81)、ジーンズ24,...