ライトバン? ミニバン? バンって何? 覚えておきたいバンの名称。
バンとはもともとは商用車のことを指す。屋根が付いた貨物自動車のことである。大型になるとフルサイズバンと呼ばれ、アメリカバンの代名詞とも言えるだろう。この記事でも取り上げるフォードE-150やダッジラムバンといったフルサイズバンが有名なところ。
そして、フルサイズバンに比べ「ミニ」ということで名付けられたのがミニバン。こちらは乗用車に区分され、日本人からするとちっとも「ミニ」ではない。日本でもブームとなったシボレー・アストロが代表的。ライトバンはほぼ「バン」と同義語で使われているが、小型商用バンを指し、人気車種としてトヨタハイエースがあげられる。
つまり、バンは商用車で、ワゴンは乗用車。ミニバンは「バン」と言ってるけど、乗用車に区分され、ステーションワゴンとお仲間、ということになる。同じクルマでも乗用車、商用車があったり、ミニバンに至ってはその区分はかなり複雑だ。
アメリカンバンにおいてよく聞く名称が「パッセンジャー」「パネルバン」「コンバージョン」の3つ。この違いをご存じだろうか? 一概にアメリカンバンといっても、窓がないモデルもあれば大きな窓が備わるモデルもあり、カーゴスペースにシートがないモデルもあれば豪華絢爛な内装も持つモデルも存在する……それを表しているのだが、各モデルについて解説していこう。
1.「パッセンジャー」・・・日本で言うところのマイクロバス。
パッセンジャーモデルは、その名の通り大人数の移動に特化し、シートも4列備わることが多い。当然ながら車体後部にも窓が備わる。日本でいうとファミリーユースのステーションワゴンというより、ホテルの送迎などに使われるマイクロバスに近いといえばイメージしやすいかもしれない。
2.「パネルバン」・・・いわゆる商用車の代名詞。別名カーゴバン。
商用車として活躍するクルマの代名詞。パネルバンは別名カーゴバンとも呼ばれ、荷物を運ぶためにラゲッジスペースには窓がなく、セカンドシートはないか折りたたみ式シートが備わるのが特徴。かつてはこのパネルバンをベースにポト窓を入れ、カスタム内装をインストールしたカスタムバンが作られ、バニングカルチャーが生まれたのだ。
3.「コンバージョン」・・・内外装をカスタムして販売するモデル。
’70年代末になると、コンバージョンベースと呼ばれるホワイトボディ(ドンガラのボディ)がメーカーに認められた架装業者やコーチビルダーにのみ販売されるようになる。これをベースに各業者が内外装を仕上げ、コンバージョンモデルとして販売した。ボディのハイルーフ化や、キャンピング仕様の装備だったり、豪華装備のモデルだったりとメーカー純正にはない様々なコンバージョンモデルが存在した。
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日本車からアメリカ車まで! 名作バンといえばこの8車種。
カッコいいバンといえばやっぱり外せないのがアメリカ車、おしゃれな雰囲気を醸し出す欧州車、そして機能的な日本車……。そんなたくさんあるバンのなかでも、これぞ「名作」と呼ぶにふさわしいバンを6車種ピックアップ。さらに商用バンに由来する人気のミニバンを2車種紹介する。誕生から今日まで何世代にも渡って愛され続けている定番バン、そして現在のバンに影響を与えた不朽の名車まで、これだけではぜひ押さえておこう。
1.VOLKSWAGEN TRANSPORTER(フォルクスワーゲン トランスポーター)|ドイツ
世界中のバンに影響を与えたといわれるタイプ2をはじめ、ワーゲンのトランスポーターは、世界中で愛されているロングセラーのバンである。時代にフィットしたデザインや使い勝手はもちろんだが、ウエストファリアなどキャンピング仕様のモデルも年式を問わず多く存在していることからも、アクティブな人に愛されるクルマとしての伝統もしっかりと受け継がれている。
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2.FORD ECONOLINE [E series](フォード エコノライン)|アメリカ
フォードがGM、クライスラーに先駆けてデビューさせた、キャブオーバーレイアウトのワンボックスバンがエコノラインだ。’80年以降はアメリカのフルサイズバンで最大のシェアを持ち、’14年の生産終了まで58年にわたって製造された、フォードで第二位のロングセラーモデルだ。
3.CHEVROLET CHEVY VAN(シボレー シェビー バン)|アメリカ
VW(フォルクスワーゲン)タイプ2同様に、リアエンジン構造のシボレーコルベアバンが’65年に生産を終了したことを受け、’64年に登場したのがGシリーズと呼ばれるキャブオーバースタイルのバンだ。CHEVY VAN(シェビーバン)という愛称で親しまれたキュートなバンは、その後幾度ものモデルチェンジを経てフルサイズバンのEXPRESSと名称を変えつつ、現在まで生産を継続している唯一のアメリカンフルサイズバンだ。
4.DODGE VAN(ダッジ バン)|アメリカ
GMやフォードに遅れること数年が経過した’64年、アメリカビッグ3の一つであるクライスラーはVWタイプ2を意識したワンボックスカー市場に、ダッジブランドから新開発のA100/A108で参入を果たす。その後’71年のモデルチェンジを経て、’03年まで基本構造の変わらないBシリーズが登場。’70年代にはバニングブームの牽引役として’70年代にはトップシェアを誇った。
5.TOYOTA HI ACE(トヨタ ハイエース)|日本
トヨエースの小型版として’67年に登場するハイエースは、当時の中小企業に最適な貨客両用のワンボックスとして人気を博した。バブル時代にワゴンが豪華装備となるなど時代に合わせた変化を遂げつつ、いつの時代も働く自動車として活躍し、昨年50周年を迎えるロングセラーモデルだ。乗用車、商用車の両面から見ても傑作バンだ。
6.NISSAN CARAVAN(ニッサン キャラバン)|日本
先行してデビューしたトヨタのハイエースに対抗すべく、キャブオーバースタイルのワンボックスとして登場したキャラバンは、時代に合わせた装備の拡充やモデルチェンジを続け、現在は5代目モデルとなるE26型が現行型となる。日産を代表する働く自動車として日本全国で活躍中だ。
7.MERCEDES-BENZ V-CLASS(メルセデスベンツ Vクラス)|ドイツ
元々商用グレードだったW638型のVito(ヴィトー)をベースに豪華装備で乗用グレード化したのがVクラスだ。VクラスとVitoは他のメーカーではいわばワゴンとバンの関係に近い。貨客両用ではなく、乗用に特化した豪華なが備わるVクラスは、メルセデスベンツの名に恥じないピープルムーバーなのだ(Vクラスはミニバン扱いになる)。
8.MITSUBISHI DELICA(三菱デリカ)|日本
ハイエースとほぼ同時期に市場投入されたデリカは、元来ピックアップの派生車種として登場したワンボックスを始祖に持つ。1994年2代目パジェロをベースとした派生車種に変更してからは、商用車ではなく乗用車(ミニバン)として、オフロードテイストを持つ独自路線を採りながら現在まで進化を続けている。
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一世を風靡したミニバン「アストロ」を覚えているか?
90年代にアメカジブームがあったが、それまで「クルマ好きだけが乗る」というアメリカ車の立ち位置が「アメリカ好きのおしゃれな人が乗る」ものへと変化したものちょうどこの頃。アメリカ車自体は数多く輸入されて珍しいものではなくなってきたため、アメリカ車に乗ることが最終目標ではなく、アメリカ車を使って遊んだり、仕事をすることがかっこよさの象徴となった。言い換えれば、アメリカ車が一般化することで、ファッションの一部としてアメリカ車を所有する人が増えたともいえるだろう。
この時代、’80年代に主流だったマッスルカーやスポーツカーは徐々に減少し、変わって増えてきたのが、当時数多く輸入されたシボレー・アストロやダッジ・ラムなどのバン、シボレー・カプリスやビュイック・リーガルなどのステーションワゴン、シボレー・C1500などのピックアップといったクルマたちだった。
中でも当時の人たちの印象に最も残っているのが、シボレー・アストロだ。ほとんどがアメリカで使われていた中古車を並行輸入した個体で、ローダウンした上で、当時一世を風靡したBOYDをはじめとしたビレットホイールを装着して販売された。当時はストック車両を見ることのほうが稀で、カスタムアストロを特集した本が何冊も発行された。それほどカスタマイズが一般的だったのだ。
そしてバブル崩壊後も自動車業界は好調を続けていたものの、’90年代後半になるとさすがに陰りが見えはじめ、輸入車台数も年々減少していく。これに追い討ちをかけるように、アメリカ車にもあまり魅力的な車種が登場しなかったことから、アメリカ車離れは急速に加速し、2000年代に入るとあれだけ走っていたアメリカ車はあっという間に街から姿を消してしまう。2005年にはアストロもまた姿を消したが、今も記憶に残るクルマである。
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いまトレンドのカスタムとは? 男前なバンの条件はコレ。
大きな1ボックスボディには人も荷物もたくさん載せられて、アウトドアアクティビティなどの遊びにもってこいのバン。普通のクルマでは納得しない個性派バンに乗りたいと考える人が増え、ちょっとアクティブな雰囲気を持った男前のバンが注目の的に。ポイントになるカスタムを紹介!
フルサイズのアメリカンバンはもっともっと男前にカスタムを!
1.カーゴフェイス
本来はクロームメッキが施されたグリルが付くところを、あえてカーゴフェイス(商用バンの顔)にドレスダウンするのが近年の潮流だ。きらびやかなメッキグリルと比べて、飾り気のない顔つきだがヘビーデューティな雰囲気へとガラリと変わる。
2.オールペイント
車体色はクルマのイメージを大きく左右する大事な要素。純正色でも問題ないが、人とは違う個性派のバンに乗りたいなら、ぜひチャレンジしてみたいカスタムだ。近年はサンドベージュやオリーブグリーン、グレーといったアースカラーに注目が集まっている。
3.ブロックタイヤ
バンの雰囲気をお手軽に変えるなら、思い切ってオフロードタイヤをチョイスしてみるのはいかがだろうか。近年はタイヤのサイズバリエーションも多くなり、いままで対応サイズが無かったコンパクトなタイヤも登場しているため、アメリカ車はもちろん国産のミニバンにも履けるサイズが多いのだ。走行時にロードノイズがやや大きくなってしまうというデメリットはあるものの、それを補うほどの魅力がブロックタイヤには詰まっている。
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国産バンのイメージを大幅に刷新する!
1.ブラックアウト
右のフォードのようにカーゴフェイスが用意されているものなら問題ないが、いわゆる乗用車としてのミニバンならば、グリルやバンパー部分をマットブラックに塗装するだけでイメージは激変。またライト部分のインナーも黒く塗装することで、グリルと合わせて引き締まった印象になるのだ。
2.ちょいリフトアップ
1.5インチから2インチほどの“ちょい”リフトアップでも、イメージは大幅に変わる。悪路が多いキャンプ場などで、車体の底をヒットさせないためにも、オフロードタイヤと合わせてカスタムしたい。
3.広いカーゴスペース。
バン最大の魅力といえばやはり広い車内。人も大勢乗せられるし、大きな荷物だって積載可能。また最近のバンはシートレイアウトも凝っているため、自分好みの仕様にレイアウトを変更することも可能になっている。一度バンの魅力にハマってしまうともはや抜け出せないというのも納得だ!
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人気の軽バン(箱軽バン)もカッコよくカスタムして差をつける!
商用車でありながら日本の道路事情に適したサイズと、広々とした空間で人気の軽バン。同じ軽自動車で似ているスーパーハイトワゴンとの違いは、エンジンの位置が運転席及びリアシートの下にある点とFRやMRといった後輪を駆動する方式を採用している点。これにより軽自動車でありながら広い空間を有し、重い荷物を積載しても楽々運搬できることから、商用車としてだけでなく趣味や遊びにも使えると幅広く人気を博している。
現在OEMを除いてメーカーで生産されている軽バンは、このホンダのアクティバン、スズキのエブリィとダイハツのハイゼットの3車種のみ。
最近は軽バンもリフトアップが人気で、スズキのエブリィのカスタム車を街で目にするようになってきた。こちらの写真もリフトアップされたホンダのアクティバン。オーナーはカッコいい空間を手掛ける、とあるデザインファクトリーで、なんでも建材運搬用の作業車だそう。
こんなカラーリングとカスタムであれば、カッコよく乗りこなせること間違いない。そして軽バンもまたリフトアップが最旬カスタムなのである。詳しくは下記記事をチェックしてみてほしい。
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