「リゾルト」13年目にして初となる新品番は大戦モデルをリプロダクト。

  • 2023.05.10

服好きなら注目して止まないデニムブランド「リゾルト」。意外にも新型のラインナップは、2010年のデビュー以来初。デニム賢人の林芳亨さんの編集力が存分に発揮された、ひと筋縄ではいかない大戦モデルの魅力に迫る。

20年前に研究し尽くしたモデルをリゾルト流に再生。

新しいモデルがラインナップされただけで、これほど服好きの注目を集めるブランドは、そう多くないだろう。ただリゾルトがスタートしたのは2010年。それ以来初の出来事となれば、いやが上にも期待は高まってしまう。

発端は約1年半前。林さんがリゾルトの生産管理を担うメンバーと、岡山空港から車で生地屋さんに向かっている車中でのことだった。大柄だったそのメンバーは、林さんにダメ元で「自分みたいな体型の人でもかっこよく、ラクに穿けるモデルを作って欲しい」と打診。

これに林さんは「長年苦楽を共にした仲間の頼みやから」と新型の開発を即決。背景には全国の卸先の店頭を回るフィッティングイベントなどで、もう少しゆったりしたフィットも楽しみたいという声が多数寄せられていたことも影響していた。

「そうなると自然と、ほんなら大戦モデルにしよか、と。一番太くてラクちんやしな。実は20年くらい前に大戦モデルを徹底的に研究して、自分としてはこれ以上ないくらいの型ができあがっとったから、今回はそれをベースにしたろと。日本人のお尻にフィットする、ヒップコンシャスなパターンは変えてないんやけど、他の4型よりも尻周りにはゆとりを持たせたし、股上も定番の710より45センチぐらい深くした。結果言い出しっぺのメンバーもこれはいい!言うて絶賛しとったわ」

要であるパターンワークの他に、これぞ大戦な意匠が網羅されているのは下の通り。

「大戦モデルは戦時中に作られたもんやから、生産背景も整ってない分、個体によってディテールはバラバラ。でもそこがまたおもろい。大戦と言えばなディテールはこれでもかて言うぐらい全部盛り込んだから、今までのんとは全然違う、おもろいのんができたわ」

リゾルトの[714]、そのディテールを拝見!

物資統制で簡素化された大戦モデルがベース。ウエストは28~40の10サイズ、レングスは30~36インチの4サイズ展開。W26~34インチが2万9700円。W36、38、40インチが3万800円(エスビープラニング TEL03-5774-8071)

尻ポケ上部のカンヌキ縫いが省略されているところまで大戦モデルを完コピ。「大戦モデルは工場によって形もバラバラなんやけど、714はシルエットがきれいな個体をベースにしてるんよ。股上も深いし、ヒップを包み込んでくれるようなシルエットに設計しとるから、大柄に人にも最適やで」

特徴的な幅広のベルトループもしっかり踏襲。「幅はきっちり1.8センチ。入れ物を入れないいうのもこだわりやね。入れると固くなって端が丸まらなくなるから、こういうグラデーションがかった色落ちが味わえなくなってまうんよ」

またウエストの革パッチも大戦モデルの見どころのひとつ。「洗濯していくうちにクシュッとシワがよっていくし、色も濃淡がついて、いい味に育ってくれるはず」

トップボタンには大戦モデルの象徴ともいえる、ドーナツ型の月桂樹ボタンを採用。「やっぱり大戦いうたらこのドーナツやん。ヴィンテージっぽい顔つきになるし、通っぽくてええやろ」

そして刻印なしの打ち抜きリベットまで踏襲しているのもマニアックなポイント。ちなみにコインポケットにリベットを備えていないのもヴィンテージ譲り。「細かいとこまで再現せな本物には見えへん」

【問い合わせ】
エスビープラニング
TEL03-5774-816

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 20235月号 Vol.194」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部