1.「アナトミカ東京」店長・山根領太さん
今夏よりアナトミカ東京店の店長に就任。トラッドからアウトドアまで、幅広い古着ミックスコーデを楽しんでいる。「今秋は本格的な登山に挑戦してみたい」
【ドレス】フレンチワークのドレスコーデに会えてアメリカの一足を。
往年のフレンチワークのスタイルを意識したドレスコーデには、経年変化が美しいコードバンのペニーローファーをセレクト。「ユーロ系のトラッドなスタイルに、アメリカのアイテムを差し込むのが好きだけど、このローファーはそんな着こなしで重宝する一足。アメリカらしい無骨さもあるし、バーガンディのコードバンだから、上品でエレガントな雰囲気もある。そのバランスが秀逸ですね」
ブルックスブラザーズ
現在は生産終了しているオールデン製のペニーローファー。「アンライニングなので足馴染みがよくて歩きやすい。バーガンディのコードバンを履きこみたくて入手したので、大切に育てています」
【カジュアル】天然素材の質感を活かした秋のナチュラルコーデ。
リラックス感のあるオフスタイルは、アーシーな天然素材のアイテムでまとめ、スカーフで季節感をプラス。ほどよく履き込んだオイルドレザーのローファーもマッチしている。「普段から着こなしは靴から選ぶけど、色味だけでなく 素材感も重要。そういう意味ではオイルドレザーの質感は、天然素材のアイテムと好相性。履き心地や歩きやすさも含めて、ナチュラルなスタイルに合う一足ですね」
セバゴ
90年代にリリースされていたオイルドレザーの一足。「存在感のあるビーフロールとオイルドレザー特有のタフな質感がお気に入り。シルエットも含め、カジュアルに履けるローファーだと思います」
2.「アーカイブ&スタイル」代表・坂田真彦さん
デザインスタジオのアーカイブ&スタイルを通し、様々なブランドに携わる。ラジオ番組『レディオスナック「Come Together」』にレギュラー出演中。
【ドレス】ヴィンテージジャケットを色数を抑えてモダンに着こなす。
ウエストンの定番モデル、シグネチャー180を素材違いで所有し、オンオフで履き分けている坂田さん。ヴィンテージのジャケットを羽織ったオンコーデは、ブラックレザーのプレーンなモデルをセレクト。「全体的に色数を抑えて、 少しモダンなテイストを意識しました。シグニチャーローファーは、あまり主張し過ぎず、ほどよくエレガントな一足なので、こうしたスタイルに馴染んでくれます」
ジェイエムウエストン
ブランドを代表する定番モデルの180シグニチャーローファー。「ベーシックなブラックのボックスカーフは、カジュアル過ぎない上品さがある一足。堅苦しくない感じで履けるのが魅力ですね」
【カジュアル】デニムコーデのアクセントにクロコダイルレザーをプラス。
ノルディック柄のニットに古着のデニムを合わせたオフコーデには、クロコダイルレザーの一足をアクセントに。「古着のデニムにスニーカーを合わせると、年齢的にも少しカジュアルになりすぎるかなと。そんなときに重宝しているのが、エキゾチックレザーのシグニチャー。プレーンなモデルよりも存在感があるけど、自分的にはハズしの要素というより、アクセントとして取り入れています」
ジェイエムウエストン
こちらは8年前にパリ本店で入手した、クロコダイルレザーの一足。「クロダイルは高価だけど、かなり丈夫で傷も目立たないタフな素材。あえて古着のデニムなどと合わせて、ラフに愛用しています」
3.「サーフ&テーラー モート」代表・堀 哲郎さん
出自であるテーラーと趣味のサーフィンを独自のセンスで掛け合わせたセレクトショップ、モートの代表。
【ドレス】様々なポイントでアメトラを着崩す。
「シェイプの効いたネイビースーツや王道配色のレジメンタルタイ、そしてローファーと、一見はアメトラアイテムに見えるものを取り入れながらもアメリカに寄せ過ぎないように意識しました。逆にボックスっぽいスーツに左上がりのタイ、オールデンを履いて、コテコテのアメリカントラッドに振る場合もあります」
ハインリッヒ ディンケラッカー
7~8年程度着用している定番モデルのウィーン。「素足で着用することが多いのですが、足入れした時の踵部分のフィット感はこれに勝るものはありません。スーツスタイルにも合わせやすいですね」
【カジュアル】サイジングとワントーン配色でリラックス感を演出。
全体的にゆったりとしたコーディネイトも、足元だけはすっきりとさせた。「ペニーローファーの方がらしい感じはしますが、あえてタッセルで上品めに。身幅が広く丈が短いという珍しいパターンのラガーシャツでワントーン気味にまとめました。ベージュと赤の組み合わせが好きなので、ニット帽はアクセントです」
アンカーブリッジ
神戸を拠点にオーダーメイドの靴を製作しているブランド。「このローファーは、9月に開催する受注会でオーダーを受け付けたもの。品のあるデザインとスタイリッシュなフォルムが気に入っています」
4.「シップス」バイヤー・瀬谷俊法さん
シップスのメンズカジュアルのバイヤー。休日はメルカリでお宝アイテムを物色するのが日課。「今秋はニット×ダウンベストのスタイルに注目しています」
【ドレス】ブーツカットデニムとグリーンのローファーが好相性。
フィッシュマウスラペルのジャケットをブーツカットのデニムで着崩したスタイルは、ドレスとカジュアルの中間のような絶妙な着こなし。「ウエストンのブランドのイメージを、自分なりに咀嚼して表現してみました」。さらにこだわったのは、シューズとパンツとのバランス。「ブーツカットはフレンチの香りがするアイテム。ハンターグリーンのカラーは色落ちしたデニムにも合うと思います」
ジェイエムウエストン
光沢のあるハンターグリーンのカラーリングが印象的な180シグニチャー。「無骨過ぎないシルエットと艶のあるデザインが魅力。自分のなかでは、普遍的かつ究極のローファーだと思っています」
【カジュアル】ワンマイル的な着こなしにはルームシューズを。
プレーンなスウェットにオンブレチェックのイージーパンツを合わせたリラックスコーデは、ルームウエアに近いワンマイル的な着こなし。「チャーチルを履くときは、いつもカジュアルな着こなしが基本。そこに少し英国テイストを差し込んだり。アウトドアやスポーツ系のコーデのハズしとして使うことも多いですね。キャラ立ちしたデザインだけど、意外とスタイルを選ばずに使えるんですよ」
トリッカーズ
トリッカーズが提案するルームシューズ、チャーチル。「ドレッシーなアイテムだけど、本来の使い方に即して、ルームウエアの延長にあるようなカジュアルなスタイルに合わせることが多いです」
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2022年11月号 Vol.188」)
Photo/Satoshi Ohmura, Yuta Okuyama, Nanako Hidaka, Shinichi Yamaguchi Text/Masatsugu Kuwabara, Okamoto 546, Shuhei Sato, Kazuki Osaka
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