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『電源系一強Anker』次はどの分野へ?【Anker Power Conference 2023 Fall】

携帯電話や、スマートフォンがここまで普及する前、つまり15年前に我々の生活に足りなかったのは、コンパクトで大容量、かつ安全でユニバーサルな『電源』だった。20年ほど前には不安定で、大企業はどちらかというと避けて通りたかったリスキーな『リチウム系バッテリー』に正面切って取り組み、ビッグビジネスに仕立てあげたのは『Anker(アンカー)』だった。今、『モバイルバッテリー』『電源アダプター』で安心して他人に勧められるのは? と聞かれると、多くの人は『Anker』と口を揃えて言うだろう。ではAnkerは、さらなる成長のために、次にどの分野へ向かうのか。Anker Power Conference 2023 Fallに、その未来を探しに行ってみた。

Anker
https://www.ankerjapan.com/

『電源』を席巻するAnker。我々にとっても安心して勧められる製品

ちょっと象徴的な発表があった。富士通クライアントコンピューティング株式会社のFMVのUHシリーズの電源に、Ankerの電源アダプターが同梱されるというのだ。

パソコンメーカーが自社で電源アダプターを作るよりも、Ankerに頼んだ方が良いと判断したということだ。一時期より国産パソコンビジネスがかなりシュリンクしているとはいえ、これは大きななニュースだ。それほど、Ankerの電源が、軽量、コンパクトで、良いものだ……と認められたということでもある。

『モバイルバッテリー』『電源アダプター』ラインにおいては、新製品が多すぎて、とりわけ何をご報告すればいいのか困るほど。スマホ、パソコン、タブレット……など、我々が日常的に使う製品の充電においては、アンカーの製品が1番オススメと言う状態が当分続きそうだ。

パソコンなど、大きめの機器を大出力をもって高速で充電する『Anker Prime』、多くの人が日常的に使うスマホなどの小さい機器を充電する『Anker nano』の2カテゴリーに分けて電源系商品を展開するようだ。

非常に一般的なサイズであるである10000mAhクラスでも、 Anker PowerBank (10000mAh、22.5W)、Anker Nano Power Bank(30W, Built-In USB-C Cable)などが発表された。このあたり機会があれば細くレポートしたい。

Anker Nano Power Bank(30W, Built-In USB-C Cable)
https://amzn.to/3QNeynu

そういえば、何回か前のイベントで発表された、3桁の数字で製品ラインナップを表現する手法は廃されるらしい。同じ番号に違う商品が割り当てられたりして、分かりにくかった。あまり評判は良くなかったようだ。今後は、従来通り製品の名称で区別されていくようだ(サイトや商品に一部残っているがフェードアウトしていく模様)。

また、非接触充電を使ったAnker MagGoシリーズでは、最大15Wのワイヤレス充電に対応したアップルのQi2対応製品の発売がアナウンスされた。これから、非接触充電製品を買うなら、Qi2に対応しているかどうかはチェックすべきポイントだろう。

電源機器以外への展開は?

ご存知のように、現在Ankerは、モバイルバッテリーと電源アダプターを中心としたブランドであるAnkerの他に4つのブランドを展開している。それが、オーディオの『Soundcore(サウンドコア)』、ロボット掃除機など家電の『Eufy(ユーフィ)』、ホームシアター『Nebula(ネビュラ)』、掃除機の『MACH(マッハ)』だ。

合計、5つのブランドを展開してるわけだが、その中でも、今回大きな動きとしては、Ankerの超大型電源Anker Solixシリーズと、ペットロボットLoona Blueの予約販売開始が挙げられるだろう。

モバイルバッテリー約57個分の巨大電源

Anker Solixは、『ポータブル電源』と言われる分野の商品で、いわゆるモバイルバッテリーの10倍以上というような容量を持ち(我々が日常持ち歩く5000mAhのモバイルバッテリーは18.5Whだが、Anker Solixのもっとも小さい製品でも256Whだ)、交流(いわゆるAC)での電源供給を可能とする製品が多い。つまり、家庭にある電化製品が使えるのだ(どのぐらいの出力の製品が使えるかはキャパシティ次第)。

今回目玉として発表されたAnker Solix C1000 Portable Power Stationは、1056Wh!

Anker Solix C1000 Portable Power Station
https://amzn.to/49pqLWr

それだけの容量を持ちながら、最短58分で充電可能(従来の一般的な大容量バッテリーは充電に大変時間がかかる)。ソーラーパネルからも最短2時間で充電可能。さらに独自技術のSurgePadにより消費電力2000Wまでの機器に対応。テレビ、電子レンジ、電気ケトル、小型炊飯器、ミニヒーターなど、90%以上の家電を動かせるという(冷蔵庫や、エアコンは不可)。

また、オプションの拡張バッテリーを使うことで、容量を倍加させることもでき、キャンプや、万が一の災害時に役に立つ。

家庭用電源にも進出、テスラパワーウォールのライバルに!?

さらに、新シリーズとして、5000Wの出力と、3840Whの容量を持つAnker Solix F3800
Portable Power Stationという途方もない製品が登場。

こちらは、冷蔵庫やエアコンも動かせて、Anker Solix Home Power Panelという電源自動切り替え装置を介して家庭の電源と接続できるようになる。

さきほどの例でいえば、5000mAhのモバイルバッテリー約208個分の容量だ。さらに、6台の拡張バッテリーで26880Whまで拡張可能だというから、5000mAhのモバイルバッテリー約1453個分の容量まで拡大できることになる。書いてて、よく分からなくなってきた。

つまりは、非常時の家庭用電源の枠を超えて、たとえばソーラーパネルと組み合わせて蓄電して安価な時間帯の電力を利用するとか、非常時EVに給電するとか、そういう電力の融通を行う機器まで開発しようというプランである。つまりはテスラのパワーウォールが提供している分野に乗り込もうというワケである。

モバイルバッテリーを扱うなら、いかに大量のバッテリーセルを扱うかで、バッテリーの単価や、製品クオリティの向上に充てられる費用が変わってくるわけで、つまりAnkerが大量のバッテリーセルを扱う方向性に進むのは当然の進化だといえるが、すごいスケールの話になってきたものである。

ペットロボットLoona Blue登場

もうひとつの大きなトピックがペットロボット分野への進出だろう。

Ankerが出資しているペットロボット企業である『Loona』の日本法人である『ルーナ・ジャパン』のペットロボット『Loona Blue』の予約が11月2日から開始された。

Loona Blueは4足(?)4輪のペットロボット。子犬や小猫を模した多彩な動きと、感情表現が可能。クアッドコアCortex A53と高性能カメラを搭載し、周囲の動きを感知し、物や人を避けたりしながら、動き回ることができる。ChatGPTモードを搭載し、音声での会話も可能になるという。

また、戸外からスマホでコントロールすることができ、留守中の家の様子をLoona Blueをリモートコントロールしながら、確認することもできるという。

価格は8万9990円(予約販売1000台限定で、20%オフ。7万1990円)。

ヘッドフォンにはオープンイヤータイプが登場

Soundcoreからは、オープンイヤー型の製品『AeroFit』(1万6990円)と、その上位モデル『AeroFit Pro』(2万2990円)が発表された。

こちらは、発表会で試供品が提供されたので、折りをみて試用レポートを書ければと思う。

Ankerの勢いには驚くばかり

駆け足で概要を説明したが、これでもカバーできていない製品がいろいろある。再生可能素材の採用や、日本交通、清水建設、プリンスホテル品川との提携、アウトドア用品のSnow Peakとのコラボ製品登場のトピックがそれだ。機会があれば、また詳しくレポートしたい。

また、モバイルバッテリーや電源アダプター、ケーブルなどについても、我々の日常に密接に関係する製品なので、機会があれば個別にレポートしたい。

ともあれ、Ankerの勢いに驚かされてばかりの発表会イベントだった。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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