筆者の使っている分割キーボードについて、詳細はこちらを参照のこと。
むしろ、USキーボードに慣れるのに手間取った
結論から言うと慣れることはできた。
最初に左右を近づけて使い始めれば、慣れてくると自然と左右の手は離れていく。
やっぱり、狭いところに左右の手を寄せて使うのは不自然で、これが現代人の肩凝りの一因であることは間違いないと思う。使っているうちに左右のキーボードは離れていくから、腕はまっすぐ前に出す方が自然なのだろう。
むしろ、筆者にとって慣れが必要だったのは、このキーボードがUSキーボードで、しかもカーソルキーがないという点だ。特にリターンキーの形状と、デリートキーの位置が問題で、間違えた文字を消そうとしてリターンを押してしまう失敗が頻発した。
デリートを押そうとして、リターンを押してしまうということは、メッセンジャーを使っていると『文字を間違えると送信してしまう』ということになり、しばらくの間、非常にアクシデントが多くなった。もちろん、カーソルキーがないことにも習熟が必要だった。
しかし、これは分割キーボードの問題ではなくて、筆者が普段JISキーボードを使っているから、USキーボードに不慣れだという問題だ。
小さ過ぎて、位置がズレるのが問題
分割キーボード固有の問題としては、それぞれのキーボードが手の位置に対してズレやすく、手の位置、パームレストに対して、位置決めをしっかりしないとミスタイプが増えるということを感じた。左右が繋がっていないから、回転方向にも動いてしまうので、位置を細かく修正しないとミスタイプが増える。いっそのこと、プレートを用意して、パームレストともども位置を決めてしまった方が打ちやすいのではないかと思う。
あと、『6』のキーを私は左手人さし指で打っていたらしく、右手人さし指で打とうとすると、とても遠いような気がする。
今のところ、筆者が日本語を最速で入力できるのはHHKBのJISタイプだ。このChoco 60に慣れようとしている頃、急ぎで大量の原稿を打たなければならないことがあり、HHKBに戻したのだが、頭の中で何かが組み変わろうとしているタイミングだったのか、HHKBでもタイプミスが多くなってしまい、非常に苦労した。筆者の場合、文字を打つ速度こそが生産性なので、打鍵速度が遅くなるというのは致命的だ。極端な話、打鍵速度が半分になると、収入は半分になってしまう(笑)
今は、だいぶ慣れたので、HHKBを100%とすれば、Choco 60では80%ぐらいの速度で打てる(タッチミスが多い)。ただ、カチカチというクリッキーな打鍵感は楽しいし(在宅勤務だからいいが、会社だとちょっと迷惑な打鍵音だが)、左右分割は疲れにくいというメリットがある。
また、メカニカルも楽しいが、どちらが上質かといえば、HHKBの静電容量無接点方式の方がいいに決まっているので、まぁ、これはこれで好みの問題だ。サスの堅いコンパクトスポーツカーか、上質なサスペンションのクーペか、どっちが良いかといえば、それは好みの問題だし、その時の気分でもある。
願わくば、HHKBのJISタイプの分割キーボードが発売されれば、それが理想なのだが……。
両手の間の活用が楽しい
分割キーボードを使うと、両手の間のスペースが空く。ここを活用したくなる。たとえば、トラックパッドを置くのも便利だ。
また、間に紅茶とケーキを置いて、優雅に仕事をすることもできる。
今のところHHKBを使う日の方が圧倒的に多いが、肩が凝った時には、気分転換に分割キーボードを使うという感じになっている。両方に慣れてしまえば、切り替えてもすぐに慣れることができる。ちょうど、右ハンドルでも、左ハンドルでも運転できるようになるのと同じような感じだ。
(村上タクタ)
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