書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

実はPepperくんの兄弟は、世界に普及し続けている

ソフトバンクロボティクスが販売した、感情認識パーソナルロボットPepperくんといえば、当初話題になったものの『人間の感情を認識する人型ロボット』という話題が先行し過ぎて、その後あまりいい評判は聞かなかった。今でも、一部店舗の店頭で呼び込みをしていたり、教育用機材として活躍しているが、すでに生産は停止している。

しかし、今後日本の高齢化は進むばかりだし、労働人口は減っていく。Pepperくんの成否はともかく、世の中のロボット化は必要不可欠なのである。Pepperくんを販売したソフトバンクロボティクス社は、掃除ロボットや、配膳ロボットを開発し、着々と普及させている。

実は、いろんなところで活躍しているPepperくんの兄弟たち

Pepperくんが、ビジネスとして成功したかどうかはともかく、累計販売台数は2万台以上、国内での接客数は500万回以上と、我々がもっとも目にする人型ロボットであることに間違いはない。

また、掃除ロボットは2万台以上が販売され、累計走行距離600万kmと、着々とフロア掃除に関するデータを集めている。

従来、人間がやっている時であれば、単純に週に3回拭き掃除……などとして作業量で管理することしかできなかったが、ロボットによる床清掃であれば、掃除するたびにダストセンサーの数値で、どのぐらい床が汚れていたか……などのデータを得られているので、それに基づいて、人通りの多い所を重点的に掃除するなど、効率を向上させることもできる。

掃除作業全体を請け負うことで、トイレ掃除、ごみ捨てなどの作業も効率化。センサーを設置することで、たとえば30人がトイレを使ったら清掃するとか、ごみ箱がいっぱいになったら、ごみ捨て作業を行うという効率化が可能だ。

また配膳ロボットの導入ブランドはすでに300以上、配膳回数は4700万回にも及ぶという。左から超小型で小回りが効くT8、中型でオールラウンドなDelivery X1、大容量の配膳や下膳を得意とするKeenbot、スタイリッシュで小回りも効くServiなど、さまざまなラインナップが用意されている(デザインにまったく統一性がないのが気になるが、生産しているメーカーは別々の模様)。

さらに、物流の自動化にも乗り出している。倉庫管理のAutoStoreをはじめ、各国の企業の技術を活用し、荷卸しから保管、ピッキングから梱包、発送をすべて自動化することができるという。

また、アイリスオーヤマと戦略提携の関係にあり、主に配膳ロボットや清掃ロボットの販売、保守管理の部分で協力を行っているとの話も聞くことができた。

単にロボットを設置するのではない

そこで、ソフトバンクロボティクスが名乗るのは『RI=ロボットインテグレーター』だ。全体的なコンピュータサービスを、多彩な企業のサービスを組み合わせて提供するシステムインテグレーターのように、システム全体のロボット化を行うというわけだ。

最初に述べたように、これから労働人口はどんどん減っていく。労働人口が減る中で、従来と同じサービスを行ったり、同じ作業量をこなしていくのは困難になっていく。

こういうと、「そこで働いていた人の職を奪うのではないか?」という議論が出てくるが、全体の労働者が減るのだから、人は人でしかできない仕事を行い、ロボットに任せられるところは任せた方がいいに決まっているし、特に高齢化の進行が早い日本では喫緊の課題であるといえるだろう。

コンビニの棚出しもロボット化

ソフトバンクロボティクスが協力している事例として、ベンチャー企業であるテレイグジスタンス株式会社のTXScaraが紹介された。

TXScaraはコンビニの棚出しロボット。コンビニのジュースなどの販売棚の裏には倉庫があり、売れたものをスタッフの方が順次棚に移し替えている。この作業を自動で行うのがTXScaraだ。

2022年の8月に300店舗のファミリーマートでTXScaraが導入された。

導入に特殊な工事は必要なく、店舗は営業したまま、8時間ほどで設置作業は完了するという。

もし、ファミリーマート全店にTXScaraが導入されると、たった1日で1.83年分に相当する労働が効率化される。1年であれば667年分。もし、セブンイレブンやローソンなどすべてのコンビニに導入されると2208年分の労働から、コンビニ店員の方が解放されるのだ。

もちろん、それだけの職が無くなるという考え方もできるが、接客の合間にバックヤードに移って品出しを行うのは大変な重労働だ。その時間を丁寧な接客に充てるということもできるし、地方など、コンビニで働く人が足りないような場合の労働力を担保できるということでもある。

何度かレポートしたYo-Kai Expressのロボットの製造にもソフトバンクロボティクスが協力している。

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ロボット同士が協力しあってサービスを提供

ロボットを導入するとともに、全体をシステム化することで、それぞれを連携し、サービスを向上させ、省力化、効率化していくのが、ロボットインテグレーターである。ということで、最後にYo-Kai Expressを使ったラーメンの販売のデモが行われた(ただし、これはあくまでデモであり、現時点では実際に完全に連動しているワケではないとのこと)。

ちなみに、ここでのPepperくんの役割は呼び込みである(笑)

スマホでオーダーすると、Yo-Kai Expressにオーダーが伝わり、調理が開始される。

もちろんPepperくんも連動していて、「調理が開始されたよ」「いい匂いがしてきたなぁ。調理が終わりそうだよ」などと、進行状況を報告してくれる。

ラーメンの完成が近づくと、配膳ロボットのServiが近寄ってくる。

この次のステップは、現在ロボットアームを開発中のようだが、間に合わず、今回は人の手を借りることになる。

近い将来には、ロボットアームがラーメンを取り出して、Serviに渡してくれるという。

そしてServiが、自動的に注文した人のテーブルにまで配膳してくれるのだという(テーブルに移すのは、オーダーした人自身)。

今日もYo-Kai Expressのラーメンは美味しそうだった。

Pepperくんの兄弟が、どんどん普及していく

デモ全体を見ても、現在のところいろいろと足りない部分もあるし、不安な部分もある。しかし、トータルで言って、労働者が足りなくなって、近い将来こうしたロボットが数多く導入されていくであろうことは間違いない。

そして、ソフトバンクロボティクスなどの企業は、単にロボットをリースするのではなく、そこでの物流、人流、経済の動き……など現実世界のデータを蓄積してビジネスを成長させていこうとしているようだ。

Pepperくんのような人型ロボットに期待するのはまだまだ難しいようだが、人型でないロボットは、我々が気付かないうちにどんどん普及していきそうだ。注目しておきたい技術分野である。

(村上タクタ)

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村上タクタ
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おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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