息の長いGM系フルサイズバン、それがシボレー・エクスプレスの存在。

  • 2023.12.15

アメリカ車が好きな人でもその好みは様々。そのなかでも他の国のクルマでは味わえないのがフルサイズのピックアップトラックやフルサイズバンの存在。とくにアウトドア愛好家の注目株がフルサイズバン。大きなボディで人も荷物も積めることで、アメリカンなアウトドアを目指すなら最適。そのなかでもシボレーから発売されるエクスプレスについて詳しく解説しよう。

実は初代のまま現行モデル(新車も購入可能)まで生き続ける希少種。アストロとの違いは?

シボレー・エクスプレスはそれまでにあったシボレーのGシリーズと呼ばれるフルサイズバンだったシェビーバンの後継モデルとして1996年式から登場した車種。

堂々たるフルサイズボディに、スクエアなフォルムで「いかにも」なスタイルが特徴。現在では他のアメリカメーカーのフルサイズバンは鼻が長くシャープで現代的なフォルムになってしまったので、唯一昔ながらのバンのデザインを踏襲しているのがエクスプレスかもしれない。

というのもその理由はデビューから今までフルモデルチェンジをしていないから。ビッグマイナーチェンジ(2003年)はあったが、基本的にデビューから変わらず生産されている息の長いモデルなのである。ちなみにGMの兄弟ブランドであるGMCからはサバナの名前で発売されている。

日本ではシボレー・アストロに似ていることからパッと見で判断できない人がいるかもしれないけれど、アストロはミニバンカテゴリーなので明らかにボディサイズが違う。

それだけでなくデザイン的には似ているが、アストロは2005年までしか存在していないだけでなく、選べるエンジンもV6しかないという点でクルマとしての性格の違いは明らか。

大きなボディとアメリカ車らしいV8エンジンを選択できるということで、よりアメリカ車らしい乗り味を求めるならば圧倒的にフルサイズのエクスプレスなのである。

シボレーのフルサイズバンはGシリーズと呼ばれ、後年はシェビーバンというモデル名で1995年まで販売された。写真は1975年式シボレーG20スポーツバン。これの後継モデルとして生まれたのがエクスプレスだった。Photo by General Motors
1998年式シボレー・エクスプレス。商用のカーゴタイプ(ボディサイド後方に窓が無いパネルバン)のボディはフロントマスクも角目2灯で通称カーゴマスクと呼ばれるものが採用された。シンプルなスチールホイールも商用モデルらしさ。Photo by General Motors
1998年のシボレー系バンファミリー。写真の左2台がエクスプレスのパッセンジャーマスク。左から2番目はサイドの窓が大きなコンバージョンモデルだ。右から2台目がシボレー・アストロ。こうやって並べるとデザインは似ているが、大きさがまったく違うことがわかる。Photo by General Motors

アメリカのフルサイズバンは選択肢が多い。

現在のエクスプレスのカーゴタイプ。サイドは窓の無いパネルタイプで、フロントマスクも角目2灯のカーゴフェイスになっている。写真は2015年式。Photo by General Motors

アメリカのフルサイズバンはコマーシャルユース(商用)として使われることも多いため、まずはボディバリエーションが豊富。最大積載量が違うシャシー、そしてホイールベースの違い、さらにはサイドがパネル(窓無しの鉄板)か、窓のあるタイプなのかなど、多くの選択肢があるのがおもしろい。日本のハイエースなどのバンと同じスタイルで販売さえ、最大で5列シートの15人乗りモデルまで存在しているので、趣味の用途で使う場合も、目的に合わせてボディスタイルを選べるというわけだ。

初代エクスプレスは横長の角目4灯マスクでスクエアなイメージだったが、ビッグマイナーチェンジした現行型はラウンドシェイプした吊り目のデザインになっている。もちろん後期モデルの方が中古車としての信頼性は高いが、あえてスクエアな前期モデルをヤングタイマー的に乗るのも悪くない。きっちりと整備された個体であればまだまだ現役として使えるポテンシャルがある。

気になるサイズと燃費は?

現在では2500と3500のボディサイズで、3500モデルにはレギュラーとエクステンディッドホイールベース(ロングホイールベース)が存在。選べるエンジンは4.3L V6と6.6L V8(なんと401馬力)の2種類が選択できる。2500モデルのサイズで全長5690mm、全幅(サイドミラー含まず)2012mm、全高2152mmという大きさ。気になる燃費は非公式なデータによると、2021年式のV8エンジン搭載車でリッター約5.5kmなので、大排気量の輸入車の平均的な燃費だろうと予想できる。もちろん高速走行が多ければ平均燃費は向上するので、趣味のクルマとしてのポテンシャルはあるモデルといえる。

中古車という選択肢もある。

残念ながら現在エクスプレスは日本国内には正規輸入がされていない。といってもかつて2004年から2011年までは三井物産による正規輸入モデルも存在していた。なかにはハイルーフ化されたコンバージョンモデルもラインナップ。新車を狙うならアメリカからの並行輸入モデルに強い専門店、中古車もアメリカ車専門店に頼りたい。正規輸入、並行輸入を問わなければ中古車の選択肢はある。価格は年式、走行距離などによって変動するだけでなく、ボディスタイルも様々。いずれにしてもしっかりとメンテができる専門店で、自分の使い方に合うボディを根気よく探したい。

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