【三軒茶屋・三角地帯/すずらん通り】アクセサリーメーカー勤務・金子恵梨奈さんが横丁に向かう理由。

  • 2023.07.27

横丁はいま、感度の高い業界人やクリエイターから密かに注目を集める場所。彼らはなぜ、小綺麗で洒落たカフェではなく猥雑な横丁へと足を運ぶのか。そんな横丁好きのひとり、アクセサリーメーカーに勤務する金子恵梨奈さんは、長年住み慣れた街、三軒茶屋の「三角地帯」と「すずらん通り」に通い詰めている。近いからだけではない、女性も虜になるサンチャの横丁にご案内。

アクセサリーメーカー勤務・金子恵梨奈さん|杉野学園卒業後アパレルメーカーに勤務しプレスを担当。1度ファッション畑から離れるも、以前から興味のあったアクセサリー作りが自身の中で再燃し、アクセサリーメーカーで勤務する

曜日、時間に関係なく三茶を歩けば何かしら美味しいお酒と温かいご飯にありつける!

世田谷区三軒茶屋は東京都内でも吉祥寺、二子玉川、自由が丘などと並び、サンチャの愛称で親しまれ、住みたい街ランキングに常にランクインする人気の街。渋谷まで電車で10分程度と都心部へのアクセスも非常に良く、ファッション関係者を始めとし、芸能人、クリエイターなどが多く住み、ライフスタイルへの感度が高い街としても知られている。

ブームとなったカフェやワインバーなど、飲食店のトレンドも三軒茶屋界隈ではすぐに反映され、何かと注目を集める一方で一歩裏路地に入れば、昔ながらの昭和の風情が残る横丁が潜んでいる。その代表格として知られているのが、世田谷通りと国道246号線の分岐点ともなっている「三角地帯」。そして茶沢通りに並行して走る路地の「すずらん通り」だ。この街もまた、呑兵衛が飲み歩きたくなる魅力的なエリアで、飲み飽きることのない魅力を持つ。

以前、友人に連れてきてもらって以来、深夜でも気兼ねなく入れる「食堂 おさか」にたびたび通うようになったという金子さん。ジョッキに注がれたお気に入りのオリーブ茶割りをグビグビっと

「三軒茶屋に住んで9年ほどなんですけど、まだまだ飲み足りないですね()。人気のお店はいつ行っても超満員で入れないことも多々ありますし、気づかないうちに次々と新しいお店もできて、気にはなっていたけれど、結局一度もお店には入れないまま無くなってしまったなんてお店もたくさんあります。とにかく回転が速いですね。でもその中で旧くから営業しているお店もあるのは嬉しいですね。トレンドのお店と長く愛される老舗が数多く混在しているのが面白い街だと思います」

アパレルブランドのプレスを経て、現在、アクセサリーメーカーに勤務する金子さん。彼女の行きつけは「三角地帯」と呼ばれるほぼ中央に位置する「食堂 おさか」だ。

席数は9席というミニマムなサイズながら、22時から、なんと翌日11時頃まで営業しているという三軒茶屋では知らない人はいないというほど、名の知れた深夜食堂だ。彼女はここのオリーブ茶割りと名物の卵かけご飯が大好物。呑兵衛の強い味方となる店なのだ。

店内の壁面には店主による手書きの文字でメニューの丁寧な解説が書かれたメモがいくつも貼られている。オーダーを待つ間に読むのも楽しみのひとつ

三角地帯の「食 おさか」を出たあとに、すずらん通りなど駅周辺をふらふらと歩き回り、最終的に辿り着いたのが、茶沢通り沿いの「すこぶる」。こちらも金子さんの行きつけの店。

一軒目で撮影は終了の予定だったが、打ち上げと称して店に入ったところ、カウンターに座る店のオーナーとばったり。撮影趣旨を話すと急なお願いにも関わらず、快くOKしていただけたため、ここでも横丁取材の撮影を続行することに。

「タイミングよくオーナーにお会いができたので撮影できて嬉しいです。私、ここのおばんざいの盛り合わせが好きなんです。野菜中心でサラダ感覚&ヘルシーなので、卵かけご飯セットを食べた後でも軽く食べられちゃいます。なによりお酒に合う味付けがイイ!

2軒目は茶沢通り沿いにある居酒屋「すこぶる」。お腹いっぱいのはずが、レモンサワーを注文し、お気に入りの「おばんざいの盛り合わせ」と名物「煮込み」に思わずにっこり箸が進む。酒宴は閉店ギリギリまで続くこととなる

この「すこぶる」。実は2019年の4月に日本橋に進出した。1階、2階フロアともにオール立ち飲み酒場としてオープン。馴染みのスタッフとも会えずじまいだったというが、この日、オーナーとともにそのスタッフとも会えたのは、これまた偶然。そんな意外な出会いや再開も店主やスタッフとの距離が近い横丁ならでは。そして行きつけとしている金子さんの愛嬌の良さならではなのかも知れない。

「金子ー! 久しぶり、元気にしてた? 最近どうしてるのー? 仕事は順調なのー?」

「あー、お久しぶりです! 学生時代からずっとファッション畑の環境にいて、一度ファッションを離れてみようと思って全く別の職種に就いてみたんですけど、やっぱり前々から気になっていたアクセサリー作りが忘れられなくて、最近になって学校の先生の紹介で、以前の職種とは違いますが、またファッションに戻ってきたんですよ! いまは作業を覚えることと一日にやらなければいけないタスクを同時進行していて、こなすだけで精一杯ですよ」

なんて信頼する友人や気の合う先輩たちを交えてディープな人生相談や恋愛相談、昔話ができるのも楽しい酒の席だから。

「三軒茶屋は何と言ってもお店の数が多いので、あまりにも選択肢が多いことも悩みのタネ。ただし、実際、飲むところにも、食べるところにも困らないのは嬉しいことですよね」

撮影日は生憎の雨。飲み終わった頃には雨が上がり、ほろ酔い気分で満面の笑みをパシャり。三軒茶屋の横丁の魅力にどっぷりと浸かった彼女は、この 街で呑兵衛道を歩き続けるはず
LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部