ひと言で表現すれば”美しい”。それだけも手に入れる価値はある。
STEADYにコンセプトとえば、メガネにも刻まれるThe Ordinary Spectaclesという言葉。つまりは「究極の普通」ということ。
わかりやすく言えば、メガネだけが主張してもいけないし、メガネがその人のイメージを壊してもいけない。もちろん、かけた人の表情やコーディネイト、それにライフスタイルに自然と寄り添い、馴染む存在こそがSTEADYの真骨頂。
多くのSTEADYのモデルを愛用している筆者にしてみれば、メガネにそれほど詳しくない人に言わせると「何かいいね、そのメガネ」となり、玄人に言わせれば「それどこのメガネ?」と言われるのがこのブランドの良さ。そのさりげない主張こそがSTEADYのデザインなのだと実感している。けしてデザインに特化しているわけでもないし、派手でもない。昔から存在しているメガネのデザインをベースにしながら、オリジナリティを追求している。でもこれが実際に人に言われると「むふふ」とうれしいわけ。
そして、何年も前に手に入れたモデルでも、今かけていてもしっくりと普段のファッションに合ってくれるしジェンダーレスなのも強みかなと。
きっとそこにはメガネという限られたデザインのなかで流行を追うことなく、選ぶ素材やコンマ数ミリという単位まで突き詰めたこだわりにほかならないけれど、当のデザイナー本人はそれを多くは語らないのがおもしろい。
「買うのは一般の人なんだから『何か良いよね』でいいの。あまりデザイナーがあーでもこーでもないと言うものでもないんじゃないかな」というスタンスがSTEADYらしさなのだ。
そんなSTEADYの新作のなかから、最近、個人的に選んだ(正確には選んでもらった)のがこのSTD-100。記念すべきブランド100本目のデザインになるモデルというのも選んだ理由のひとつだけど、自分が持っていないデザインのメガネということもあって、このモデルを推薦されて、挑戦しようかと。
デザインはいわゆるフルメタルのクラウンパント。クラウンパントとはフランスのメガネに昔からある、フレームの上部が角張った王冠のようなデザインで、下部がいわゆるボストンシェイプになっているカタチ。先シーズンに初めてアセテートとチタンのコンビになったクラウンパントを手に入れたので、いよいよオールチタン(ノーズパッドもチタン)に挑戦してみた。
何と言っても特徴は0.7mmという極薄リム(これが薄さの限界値だとのこと)。これによりエアリーで軽やかなスタイルに。薄く細くても耐久性やバネ性に優れたβチタンの特性を最大限に活かしているところがこの美しさの秘密。
筆者はこの軽やかなフレームにカラーレンズを入れてあえて「個性」を追加したけれど、クリーンにかけるなら透明レンズもおすすめ。
重たい印象にならない細めのメタルフレームは、これからのサマーシーズンにももってこい。
キラリと光るフレームは極細なのでイヤらしくなく、デスクなどに置いたときにわかるメガネ単体の美しさ。そして何日かかけてみてわかる軽さと、もはや降参するしかないのであった。いい歳こいたおっさんの不細工さだったり、ゴリっとしたファッションもこの美しく上品なメガネで少しでも中和させたいのである(笑)
【DATA】
STEADY
TEL03-5787-8371
http://www.steady-2011.com
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