4.だいぶ大人になってからのアメリカデビュー。|めぐミルク
日本とかアメリカとか、あまり意識せずに生きてきたので、目覚めたというより意識をし始めたのはほぼライトニング編集部の所属になってから。
Schottのワンスターから始まり、「Made in USA」の文字が入ったタグを見るようになり、デニムや革小物と気がつけば持ち物や家の中には、アメリカっぽい物が増えている。
とはいえ、アメリカのドラマは昔から好きだった。映る風景やファッションにも目が行ったけれど、何よりもアメリカ人同士のテンポのいい会話ややりとりは日本人にはないもので、真似はできないけれど、ユニークでかっこいいと思っていた。
そしてフィリックス。スキー少女だった頃、お昼にフィリックスガムを買うのが楽しみだった。そういえばフィリックスのペンケースも使っていたなぁ。あれから20年以上経って、まさかニュージャージーにあるフィリックスの制作現場を取材することになるとは! あの頃の私に教えてあげたい。「将来、アメリカで本物を見ることになるんだよ」って。
Schottのワンスター
ライトニング編集部所属になった初日に決起集会を開催。ドレスコードが革ジャンという連絡を前日にもらい、革ジャンを持っていない私は、慌ててSchottに買いに行った忘れられないアイテム。ライトニングとアメリカの洗礼を受け、この日からアメリカ漬けになった瞬間でもあった。
アメリカドラマ
一時期ハマったアメリカドラマ。『ビバリーヒルズ高校白書』、『アリーmy Love』、『デスパレードな妻たち』、比較的最近では『ゴシップガール』……。ファッションはもちろんだが、彼らのやりとりが良くも悪くも参考になる。
FELIX THE CAT
フィリックスの生みの親であるオットー・メスマーの助手で、現在のフィリックスにリニューアルしたジョー・オリオロの孫、ドン・オリオロを取材したときにもらったイラスト集。ドンにさんよる作品集で、彼は毎日1枚、フィリックスの絵を描いているそう。傑作作品収録DVDも宝物です。
5.遠すぎる存在だったギブソンのギター。|イスカンダル功
編集部の中でアメリカともっとも縁遠いような存在だが、クルマも映画も音楽も、物心ついてから好きになったものはすべてアメリカ製。10代の頃に憧れまくったギターもアメリカ製品ギブソンだった。
アメリカのギターならフェンダーもあったが、ギブソンの存在感は別格で、その存在を知るや否や、雑誌「Player」の広告や記事を穴が開くほど見ていたっけ。
特に憧れはレスポール。それは好きなギターヒーロー、ザック・ワイルドの影響。自分が中学生の頃にリリースされたオジー・オズボーンのアルバム『NO REST FOR THE WICKED』のPVやライブツアーで、ロングの金髪をブンブン振り回し、低い位置に構えたレスポールカスタム「ブルズアイ」から放たれる強烈なピッキングハーモニクスは、リアルに中二病まっ盛りの初心者ギターキッズを虜にするには十分すぎるインパクト。
高校生になりバイトして買おうかと思ったこともあったけど、当時は本当に「高嶺の花」。いや「高値の花」か。今や’80年代~ ’90年代のレスポールもすっかりヴィンテージの仲間入りだけど、いい出物があったらあの頃の気持ちを思い出して手に入れてみたいね!
GIBSON SG Standard
自分が10代だった’80年代後半から’90年代。ギブソンはまさに「舶来品」というイメージだった。当時はバンドブームもあり、どこの街にも楽器屋があったが、今みたいにギブソンのギターがズラリという印象はなかった(と思う)。そんな中、高校生の頃にAC/DCが大好きな友人がギブソンのSGをバイト代で購入。これには本当に驚いた。それくらい遠い存在だったから。欲しい物は強く願えば必ず手に入れることができる…… この自分の人生哲学を得た瞬間だった。
1988 GIBSON Les Paul Standard
若かりし頃、レスポールはレスポールというギターの形状のことだと思っていた。自分がギターを最初に買ったのは「Tender」という激安セットで、その次にフェルナンデスのバーニーを購入。黒いボディにゴールドのピックアップ。それが中学生の頃。「俺もついにレスポール買ったぜ」なんて意気揚々としていたけど、本物のレスポールがあるということを知ったのはその後すぐのこと。当時、ギブソンのレスポールは雑誌の中でしか見ることのない、グラビアアイドルのような存在だった。
1988 Proco RAT2
やたらと歪むというウワサを聞いて、バイト代をかき集めて買ったプロコのラット2。確か高校生の時に買ったのかな。周りはみんなBOSSのエフェクターで、メタルゾーンを繋いでスゲエスゲエ言ってたけど、RAT2はそれらを軽く駆逐するディストーションサウンドだった。ピッキングハーモニクスもバキバキ決まる最高のエフェクターだった。
(出典/「Lightning2023年5月号 Vol.349」)
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