百花繚乱の’90年〜’00年代の個性派ヤングタイマーモーターサイクル。

’70年代の空冷カワサキを中心に盛り上がりを見せているヴィンテージバイクシーン。だが、本誌が注目したいのは’90年代中盤から’00年代前半に登場したバイクだ。インジェクションへの移行期に登場した、最後の個性派ともいえるバイクを紹介しよう。

今見れば、どれもが斬新かつ優れた個性がある。

ヴィンテージやネオクラシックの中古車が激騰している昨今、新車のバイクも昔ながらの人気だったスタイルを活かしたニューモデルが続々登場している。そんな中、’90年代に登場したモデル達はメーカーの個性を競うような独特の存在感を漂わせ、中古車としてもリーズナブルな価格を維持しつつ、カスタムにもってこいだ。

簡潔にブームのおさらいをしよう。’90年代前半は2ストローク250㏄ のレーサーレプリカや400㏄のネイキットモデルが各メーカーから発売され、専用クラスのレースがサーキットで盛んに行われていた。’90年代後半は’95年に改正された大型自動二輪免許の登場で、ハーレーやBMWなどの大型バイクも気軽に選択肢に入る時代に投入! 国内メーカーも旗艦モデルを次々に送り出した。

すでに30年も経つバイク達だが、大きな純正部品は購入が難しくなりつつも、細かなパーツはまだまだ手に入るモノが多い。エンジン性能や足周りは当時の最先端であり、現在のモデルに通じる能力を持っている。近年ではアメリカやヨーロッパ、東南アジアでも重宝され、インスタ映えするカフェレーサーやスクランブラーにカスタムされて人気を博している。

比較的現存する台数も多く、これから注目されるべきダイヤの原石になりうるモデルを、ここで6台紹介する。

1.ホンダ X-11|誰もが思った「タンク、デカッ!」

当時のスーパーバイクであるCBR1100XXスーパーブラックバードをベースに’99年に登場。無骨なフレームに100馬力のエンジンと、「闘牛」をイメージした迫力のある車体デザインが魅力的!

2.スズキ テンプター|直立エンジンでライダーを誘惑。

’97年に発売されたテンプター。その名は「誘惑する者」という意味。直立したOHCエンジンはキック式ではなくセルモーター式。前後ドラム式ブレーキを採用し、テイストに重きを置いた一台だ。

3.スズキ Goose350|贅沢すぎたシングルスポーツ。

王道のシングルカフェレーサー! ジレラ・サトゥルノと同じ開発者であるのは有名な話。高回転の油冷エンジンと倒立フォークを採用し、コーナリングが楽しいシングルスポーツとして人気に。

4.カワサキ ザンザス|ロボットマスクの4スト版マッハ。

当時のデザインとして斬新だった元祖ストリートファイター。この独特な見た目とは裏腹にZXR400のレーサーレプリカに採用されたエンジンを持つ。’92年から’95年と短命だったが存在感は十二分。

5.ヤマハ TRX850|トラスフレームがとってもイタリアン。

トラスフレームに2気筒の270°位相クランクを採用したエンジンを搭載。’95年に登場し、鈴鹿8耐にも参戦した。ヨーロピアンテイストなハーフカウルを持つスタイリングは今見てもカッコいい。

6.ドゥカティ 748|奇才タンブリーニがデザインのSSバイク。

タンブリーニによるデザインやオーリンズサスなどの豪華装備も相まって、スーパースポーツブームの火付け役となった1台。非常にパンチのある水冷デスモドロミックエンジンも魅力的。

(出典/「Lightning2023年4月号 Vol.348」)

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