名作「スター・ウォーズ」関連グッズのヴィンテージ市場の現状は?

  • 2023.02.21  2022.08.27

初作品から45 年の時を経てもなお愛され続ける名作「スター・ウォーズ」。世代や国境を超えてファンが存在するだけに、関連グッズも実に豊富。日本のみならず世界で活況を呈するヴィンテージ市場の現状を探ってみよう。

「ザッカーズ」中野さん

幼少期にスター・ウォーズの魅力にハマり、父親の仕事の関係からアメリカに行くたびにフィギュアなどを買い集めていたという生粋のスター・ウォーズファンでコレクター。世界中のコレクターとの人脈も豊富で他ではお目にかかれないお宝アイテムも多数所有する。

誕生から45年、今もなお愛され続ける名作シリーズ。

2022年現在、北米での映画歴代興収ランキングで続三部作第一作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年)が堂々の1位。ちなみに100位以内となると10位に『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017年)、14位『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年)ほか7本、計10本がランクインしていることからもその人気の高さが窺える

「スター・ウォーズ」(SW)といえば、圧倒的な映像美と個性溢れるキャラクターたちによる光と闇の戦い、親子の絆や葛藤などを描いたSF映画の金字塔。

1977年に当時新人監督だったジョージ・ルーカスが脚本・監督を手がけた『スター・ウォーズ/新たなる希望』に始まり、1980年、1983年に旧三部作“オリジナル・トリロジー”が公開。その後1999年~2005年に公開された新三部作“ブリクエトル・トリロジー”、2015年から2019年にかけて公開された続三部作“シークエル・トリロジー”と全9作品に加えて、スピンオフ、アニメ、テレビシリーズ(新作『オビ=ワン・ケノービ』が5月27日よりディズニープラスで配信)、さらには時期は未定だが、長編映画も公開予定があるなど今もなお絶大な人気を誇る。

作品の世界観はさることながら、登場する個性的なキャラクターも人気の秘訣で、オリジナル時代からフィギュアを中心にラジコンや書籍など実に様々なグッズが発売されていて、世界中のファンやコレクターたちによるヴィンテージ市場も活況を呈している。

そんなSWの国内での状況を知るべく、SWファンには知られる名古屋の「ザッカーズ」の中野さんに話を伺った。

取材当日はSWの名台詞「May the force be with you(フォースと共にあらんことを)」と5月4日(May the 4th)の語呂合わせで「スター・ウォーズの日」とされる日。ザッカーズもこの日は倉庫前でSWグッズの即売会を開催。中野さんの秘蔵コレクションをはじめ、様々なSWグッズが放出された

やや停滞気味の日本に対し欧米やアジアでは人気上昇中。

「日本では2000年前後をピークにブームは落ち着いている感じですが、海外では人気が高まる一方で、特に最近は中華系の人がレアモノを買っているので市場の価格も徐々に高騰しています」

アイテムの種類は多岐に渡るが3.5インチを中心としたフィギュアが主流で、他にはラジコンや書籍、レゴなども人気だそう。人気キャラだから高いという訳でもなく、同じキャラでも状態や箱ありなしで価格も変わる。

「また、基本はアメリカのメーカーのものですが、最近は日本のメーカーが作ったものが珍しいということで海外で人気があります」

オリジナル作品以降、近年でもグッズは多数発売されているが、近年のグッズは純粋なSWファンばかりでなく、投資目的で購入する人も多いそう。やはり、コアなファンの間で価値があるとされているのが、初期の頃(1977年~’80年代)に作られたモノ。

「初期の頃のグッズは今後状態のいいモノは市場に出回りにくくなってくるので価格は上昇するとは思いますが、できれば転売目的などではなく、純粋に好きな人に楽しんでもらえたらとは思いますね」

2021年6月より実店舗販売は終了し、現在は倉庫利用していたコンテナをDIYし、様々なヴィンテージアイテムを保管しながら年に数回、今回のように倉庫前でヤードセール形式で営業する。次回はハロウィーン時を予定。zakkas_nagoya www.instagram.com/zakkas_nagoya

市場価格を知る!

現在もシリーズが続くSWだけに現行品でも多数のグッズが販売されているが、ヴィンテージ市場では当然、オリジナル3部作の頃(1977 ~’80年代半ば)に発売されたグッズが圧倒的に人気で価格も高い。市場での数も少ないコレクタブルアイテムともなると10万円を軽く超えるモノもざらにある。ビギナーなら価格も安価で数も多い定番のベーシックフィギュアから始めるのがオススメだ。

世界中のコレクターが探している激レア品。

オールドケナーのジャワ サンドクローラーのラジコン。R2-D2、C-3POなどのミニフィギュア付き。特に人気の乗り物ではないが、コレクタブルアイテムとしてSWファンには知られていて、完動品ならばかなり高額で取引されている。ASK

SWグッズ入門に最適のベーシックフィギュア。

1978年にアメリカのケナー社から発売された3.5インチのフィギュア。ベーシックフィギュアと呼ばれSWグッズを代表するアイテム。現在も生産され現行品はトイザラスなどでも購入可能。現在までに正確な数はわからないが600種類以上あると思われる。年代やキャラの人気、レア度、状態、ケースのありなしによって値段はまちまち。こちらは1995 ~’98年に発売されていたもので、1000円前後から買える

タカラトミーの手のひらサイズのフィギュア。

タカラトミーが手がけるメタルフィギュアコレクション「メタコレ」。コンパクトな手のひらサイズながらダイキャスト製ずっしり重く関節も稼働するなど、さすが日本のメーカーと思わせる作り。2010年代発売なのでそれほど古くはないが、中古市場でも1000円前後から購入可能なので、入門アイテムとしてもオススメ

現在も発売されるペッツのコレクターズセット。

様々なキャラクターで展開されている人気食玩・ペッツのスター・ウォーズシリーズ。単品で現在も発売されているが、こちらはコレクターズセットと呼ばれるレア物。6000円

旧タカラから発売のR2-D2のラジコン。

1978年にタカラ(現・タカラトミー)から発売されたR2-D2。付属のコントローラーの発する音に反応して動いたり口元からディスクを発射したりする。実働品とジャンク品で値段は天地ほどの差があるが、探しているSWファンも多いレアグッズ

子供と一緒に遊べるレゴも中古市場で人気。

レゴでもスター・ウォーズシリーズは人気で、キャラクター単品ならば安価で入手可能だが、ファルコンやATAT、インペリアル・スター・デストロイヤーなどの乗り物などは1万円から数10万円と高額で取引されるものも

景気の低迷や円安の影響からかここ数年日本では人気が停滞気味だが、欧米や特に近年、投資目的のためか中国でレアモノの人気が高い様子。名品の流出を防ぐためにも日本のマーケットの人気復活が望まれる。

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning2022年7月号 Vol.339」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部