2ページ目 - DIYで始める金属エイジングのテクニック! ヴィンテージ加工をマスターしよう。

CONTENTS

STEP 02 ヴィンテージ風にするための加工術。

エイジング後の表情を知ったら、次は実践。厳密に言えば他にも方法はいろいろあるが、ビギナーでも取り入れやすいように、よりリアルか簡単な方法を、素材や雰囲気に合わせて3パターン紹介していこう。

[用意するもの]

筆、ラッカーシンナー(表面の脂分が取れるもの。パーツクリーナー等でも可)、サビ促進剤(なければ酸性クリーナーや食塩水でもOK)、塗料(絵の具でもOK)、黒染めスプレー(染料の粒子が細かく素材に染みこむもの)、クリアのシリコンラッカースプレー(トップコート用の固定剤。水性でも可。)、激落ちくん(スコッチブライトでも可)、乾いた布雑巾

[錆び加工]酸化させて”本物”のサビを作り出す。

実際に鉄を酸化させるエイジング方法。酸化剤に漬ける時間と回数で雰囲気もかなり異なってくる。よりリアルな風合いを求めると、酸化させるのにある程度の時間はかかるが、その分より本物に近い雰囲気を作り出せる。

1. 乾いた布雑巾にラッカーシンナーを染みこませる。

2. ラッカーシンナーを染み込ませた布雑巾で鉄を拭き、表面の脂分を取る。

3. 筆に錆促進剤をつけ、鉄に塗っていく。

4. 乾いてきたらその上から重ね塗りをする。

するとこのように徐々に茶色く変色していく。この際、平たい容器に錆促進剤を入れて漬け置きする形でも対応は可能。

5. ここまでの作業を繰り返して何回も行うと、サビが促進してこのような風合いが出る。

6. 表面が乾いたら黒染めスプレーを吹きかける。

一気に吹きかけず、軽く乗せるように吹いていく。

7. 表面が乾いたら、仕上げにクリアのシリコンラッカースプレーを吹きかけてコーティングする。

この際、ツヤありタイプを選ぶとエイジングの雰囲気が強調される。

8. 完成。本物さながらの風合いに仕上がった。

[塗装加工]酸化にかける時間を塗装で短縮。

鉄のエイジングで最も時間がかかる錆を塗装によって短縮する方法。錆促進剤を使えば時間は短縮できるが、食塩水などではどうしても時間がかかってしまう。そんな時はこうして人工的に錆の色をのせる方法が有効だ。

1. 上記で紹介した[錆び加工]の3までの工程でベースを作る。

そしたら、重ね塗りはせずザラザラした布雑巾に塗料を少しつけ、叩くように薄く色付けしていく。

2. あとは錆び加工と同じ。

黒染めスプレー、シリコンラッカスプレーを吹き付けるが、塗装の場合はツヤなしタイプの方が、よりリアルな雰囲気になる。

[燻し銀加工]真鍮独特の黒ずみを表現。

真鍮は水分に弱く、触って手垢や汗などがつけば、湿気や汗の影響で変色が進行していき、燻し銀のような雰囲気になる。黒染め剤をうまく使って、手が触れる部分と触れない部分をいかに表現するかがポイント。

1. 黒染めスプレーを軽く乗せるように吹き付ける。

あえてムラができるようにするのがポイント。

2. このような凹凸がある形状の場合、手が触れない部分は濃い目に吹き付けると良い。

3. 激落ちくんやスコッチブライトなど目の細かいブラシを使って手が触れる部分を擦る。

4. 完成。

養生テープを剥がすと違いは一目瞭然。ほんのちょっと手を加えるだけで長年使い込んだかのような雰囲気に仕上がる。

このテクニックを応用すれば、アンティークやヴィンテージでそろえたインテリアの中で浮いていた新品の家具をヴィンテージテイストで統一することも可能。木材部分のヴィンテージ加工については下記の記事がおすすめだ。

簡単! おしゃれでカッコいいテレビ台をD.I.Y.してみよう!

簡単! おしゃれでカッコいいテレビ台をD.I.Y.してみよう!

2021年10月21日

(出典/「Lightning 2017年12月号 Vol.284」)

この記事を書いた人
めぐミルク
この記事を書いた人

めぐミルク

手仕事大好きDIY女子

文房具、デザイン、ニッポンカルチャーなどのジャンルレスな雑誌編集を経てLightningへ。共通しているのはとにかくプロダクツが好きだということ。取材に行くたび、旅行するたびに欲しいものは即決で買ってしまうという散財グセがある。Lightningでは飲食、ハウジング、インテリアなどを担当。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「BEORMA」140年の伝統を受け継ぐ、英国屈指のレザークラフト

  • 2026.10.21

英国トラッドを語るうえで欠かすことのできない存在がレザークラフトだ。140年の歴史とクラフトマンシップを受け継ぎ、現代のスタイルにも馴染む唯一無二のプロダクトを生み出す〈べオーマ〉は、その筆頭となりうる存在だ。 熟練職人の魂宿る伝統のレザークラフト 英国中部の小さな町・ウォルソール。革加工・馬具産業...

原毛から生地まで。一貫生産を守る英国生地の名門「ムーン」とは?

  • 2026.10.19

服を突き詰めていくと辿り着くのが生地。トラッド好きなら一度は耳にしたことがあるであろう英国の名門が「ムーン」だ。羊毛から紡績、染色、織布を一貫して行う英国最後の生地メーカーが誇る伝統のモノづくりに迫る。(写真は、生地の製造において重要な“織り”の工程。タテ糸とヨコ糸をゆっくりと交差させ、チェック柄が...

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

Pick Up おすすめ記事

「BEORMA」140年の伝統を受け継ぐ、英国屈指のレザークラフト

  • 2026.10.21

英国トラッドを語るうえで欠かすことのできない存在がレザークラフトだ。140年の歴史とクラフトマンシップを受け継ぎ、現代のスタイルにも馴染む唯一無二のプロダクトを生み出す〈べオーマ〉は、その筆頭となりうる存在だ。 熟練職人の魂宿る伝統のレザークラフト 英国中部の小さな町・ウォルソール。革加工・馬具産業...

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...

東洋エンタープライズが手がける「ゴールド」。高品質な素材選びに一切の妥協なし。

  • 2026.10.20

1965年に創業した日本屈指の老舗メーカー東洋エンタープライズ社が手がける〈ゴールド〉。同社が得意とするヴィンテージへの膨大な知見と技術力の高さを活かしつつも上質にモダナイズしたものづくりに定評がある。着用時のシルエットはもちろん、高品質な素材選びに一切の妥協をしないこと。それこそがシンプルな服に深...

19世紀から英国紳士に愛され続ける世界最高峰のハンドメイド傘

  • 2026.10.19

年間を通じて降水頻度が高い英国において傘は必需品。ひいては英国紳士を象徴するプロダクトのひとつだ。その中でも、旧くから英国王室や上流階級の紳士たちに愛されてきたFOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)は最上級の存在である。 手作業から生まれる圧倒的な造形美 真のトラッド好きは服だけでな...