これだけは見ておくべき、戦争映画10選。ミリタリー通が教えます!

  • 2023.05.26  2020.06.14

おうち時間をどうやって楽しく過ごすか? もっともお手軽な方法は読書に映画鑑賞なんだろうけど、最近はオンデマンドでいろいろ観ることができるから、選択肢が多すぎて、悩んでしまう人も多いはず。

そこで、アメリカンカルチャー誌「Lightning」編集長・松島親方と革とミリタリーに精通する編集部・モヒカン小川が「観るべきオトコ映画」を案内する。

今回はオチもなけりゃ、洒落もない。映画だけに留まらず、TVドラマシリーズにまで話は及ぶことに。対談時間約3時間をギュッと凝縮してお伝えする。対談のあとに、戦争映画を見つくしてきたふたりのおすすめベスト5を紹介しているので、ぜひお試しあれ。

ライトニング編集長・松島親方

映画に限らず戦争をテーマにした作品を少年時代から手に取ってきた戦記オタク。夢は世界の戦跡めぐりをすること。

革ジャン評論家・モヒカン小川

若い頃の夢は戦場カメラマン。飛行機マニアでもあるので、実機が登場する映画に心振るわせる。特に旧日本軍機が好き。

アメリカ対日本の戦争映画を観るときは覚悟を持って臨むべし。それはエンタメの域を超えてしまうから。(松島親方)

松島親方(以下松)いつか2人で本を出そうって話してた企画が、遂に実現だよ。2ページだけど。

モヒカン小川(以下モ)一冊が2ページかよ。チカラねぇなぁ、編集長。

 2人で本を出すなんて、いつになるかわからない。それよりも、いまこのご時世にやらなきゃいけないって使命感だよ。たとえ2ページでも。

 「観なきゃならない映画」って言ってるけど、本を出すのは戦争映画だっただろ?

 あ、「戦争映画」って言ったら、他のスタッフに冷ややかな目で見られるから、ただ「オトコ映画」って言ってページをもらった。中身は戦争映画の話だけで行こう。

 チカラねぇなぁ、編集長。

松 いいの、いいの。ページ取ったもん勝ちだから。で、さっそくだけど、読者の皆さんが観なきゃならん映画、モヒカン小川は何を推す?

モ まずは、『グッドモーニング、ベトナム』だな。ベトナム戦争が舞台なんだけど、戦闘シーンがまるでない。『プラトーン』とか、『フルメタルジャケット』、『地獄の黙示録』、それに『ディア・ハンター』とか、ベトナム戦争映画には凄惨な戦闘シーンを持つ名作が多いんだけど、この映画はアプローチがちょっと違うんだよ。

松 主役のロビン・ウィリアムスって平和の象徴みたいな顔してるじゃん。本来、戦争映画向きの俳優じゃないんだよ、顔が。そのギャップが、妙にリアルなんだよね。

モ 音楽も平和だよね。時代を伝えるような音楽が、心に刺さる。

松 俺はベトナム映画だったら、『カジュアリティーズ』。主人公のマイケル・J・フォックスがロビン・ウィリアムスと同じで、顔が平和なんだよ。TVドラマの『ファミリータイズ』と映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで大ブレイクしたコメディ俳優が、いきなり、どよーんとした戦争のリアルを伝える『カジュアリティーズ』でしょ。ショックがデカすぎた。

戦争映画と一括りで言うけど実際は細かくカテゴリー分けできる。やはり「実機モノ」は迫力が違うな。(モヒカン小川)

 戦争映画って一括りで言うけど、じつは凄くジャンルが分かれてると思うんだよね。悲惨な戦場をリアルに伝えるものもあれば、政治的な駆け引きを伝えるものもある。非戦闘員を主人公にする映画は悲しいだけ。俺は、戦場カメラマン3部作と自分で言ってるんだけど、『サルバドル〜遥かなる日々〜』、『キリング・フィールド』、『地雷を踏んだらサヨウナラ』の3作は何回も観てる。全部、戦場カメラマンの話なんだよね。若い頃、憧れた職業だから。

松 ならなくて良かったねぇ、戦場カメラマン。キミは人生で数々の地雷を踏んで、苦労もしただろうけど、命はある。戦場だったら、まさにサヨウナラだもんなぁ。踏んできた人生の地雷の数を考えたら、戦場カメラマンは不向きだと思うよ。

モ やかまし!

 ヒット作の多い大戦モノは?

モ もう、これは日本映画だよ。日本人として、『日本のいちばん長い日』。岡本喜八監督の古いバージョンね。日本の運命を決める濃密な時間が刻々と描かれている大作。あれは、日本人なら観なくちゃならない。

松 確かに役所広司主演の新作は、あまり印象に残っていないんだよなぁ。映画館で観たのに。結婚してから夫婦で観に行った3度目の映画。だから覚えてるんだけど。

モ 夫婦で戦争映画なんて観に行くことあるの?

松 1本目が『Uボート ディレクターズカット』で、2作目が『シン・レッド・ライン』。

モ 3本全部、戦争映画ってどんな夫婦だよ。しかも、重いやつばかり。

松 あ、楽しんでるのは俺だけね。

モ なんかホッとするよ。

松 大戦モノはいっぱいあるけど、皮肉にも全編日本語進行のハリウッド映画だな、俺は。辛いなぁ。

モ 硫黄島からの手紙』かぁ。その話はよそう。観たことある人が多いだろうから。

 太平洋戦争モノは日本人には辛い。戦場モノも銃後の話も。軽く話せなくなっちゃうよね。史実を受け止めなきゃならない。エンタメの域を超えちゃうんだよね。

モ 観た方がいい。絶対観るべきなんだけど、俺たちがここで語っちゃいけない。そのネタは本を出すときにとっておこう。

松 2ページには収まらなくなるだろうし。

 じゃ、ヨーロッパ戦線にしよう。

 最近の映画では『イミテーション・ゲーム』が面白かった。エニグマの暗号解読に天才数学者が挑む話。あとは『遠すぎた橋』とか

 俺は『空軍大戦略』。実機を使っているんだよね。大戦モノじゃないけど『トコリの橋』も実機モノとしては秀逸。あとね、日本が戦中に作った『加藤隼戦闘隊』も実機モノ。凄いのはさ、敵の米軍機も実機なの。戦争中に鹵獲したイギリスのスピット・ファイアを飛ばしてる。

 それ、凄いね。でも、そんな映画、どこで観られるの?

 それがさ、これもアマゾンプライムビデオで観られるんだよ。

 マジか! 戦時中のプロパガンダ映画だろ。GHQに怒られる。

 アマゾン・ビデオは戦争映画は充実しているよ。マニアックな作品も多い。

 ロシアの戦争映画とかも観られるんだよ。ドキュメンタリーもあるしね。あとは『バンド・オブ・ブラザース』ね。映画じゃないけど、アマゾン・ビデオで観られる。

 テレビドラマじゃんか。でも、あれは観るべきだ。しかも、外出が減ってる今なら一気に観られるもんな。

 そう、勢いで『ザ・パシフィック』まで。同じスタッフが手掛けている……しかし、『ザ・パシフィック』はアメリカ対日本だから、覚悟して観てもらわないと。

 そうだな。『プライべート・ライアン』を観て、『バンド・オブ・ブラザース』を観ていない人がいたら、お仕置きだよ。

 そりゃ、お仕置きだ。『劇場版ドラえもん』を観て、TV版を観たことがないっていうのと同じくらいのことだからな。

 ミリタリーファッションが好きな人も見どころ満載。

 ところで、『ボヘミアン・ラプソディ』で、すっかり有名人になったラミ・マレックが『ザ・パシフィック』に出てるの知ってた?

 え、そうなの?

 フレディ・マーキュリー役のラミ・マレックより、俺は『ザ・パシフィック』の彼の方が好きだな。

 アマゾンで観られる?

 吹替版まで観られる。『バンド・オブ・ブラザース』も『ザ・パシフィック』も10話完結だから、たっぷり時間のある時にしか観られないでしょ。今がチャンス!

 おうち時間企画はそれでいいんじゃない? こんな時こそ!

 こんな時だからできることのイチオシが戦争ドラマって……。

 心は常に臨戦態勢!

 いいこと言ってるつもりだろうけど、まったく意味不明だな。

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部