1930年代に誕生した、ヘビーデューティの思想が詰まったロングセラーモデル。現在種類は2種類。
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、国中に発達した鉄道網がアメリカの発展を加速した。そこで活躍した鉄道機関士の過酷かつ危険な仕事を支えるために作り出されたのがこのエンジニアブーツだ。
アンクルを確実にホールドする極太のベルト、レッドウィングが採用し急速に普及した衝撃から足元を守る肉厚のスティールトゥ、そしてフィールドに合わせて選択可能なソール。世界中でエンジニアの足元を支えてきたレッドウィングのエンジニアには、細部に至るまでヘビーデューティの思想が行き届いている。
では、このエンジニアブーツのバリエーションを見ていこう。
1.11” Engineer Boots(Steel-toe) 2268(11インチ エンジニア スチールトゥ)
「2268」は、エンジニア初挑戦の人はもちろん、10年以上ブーツを履いてきた玄人まで対応してくれる懐の深さがキングオブエンジニアブーツと言われる所以。レッドウイング史上の傑作中の傑作だ。スティールトゥを備え、1961年に誕生して以来何度かマイナーチェンジを繰り返して、現在も販売されているロングセラーブーツとなっている。
- レザー:ブラック「クローム」
- 製法:グッドイヤーウェルト
- ソール:ブラック・ネオプレーンコード
- ラスト:No.50
2.11” Engineer Boots(Steel-toe)“Stovepipe”9268(11インチ エンジニア (スティールトゥ) “ストーブパイプ”)
茶芯の経年変化が楽しめる、レッドウィングを代表する人気エンジニア。1980〜’90年代のレッドウィング「2268」は茶芯のブラックレザーと、足首部分が細く設計された筒を持ち、ヴィンテージ市場でも人気が高い。度々マイナーチェンジをしてきた「2268」の、その当時のディテールを再現した、より伝統的なエンジニアブーツがこれである。プレス製法でつくられるバックルも再現されている。
- レザー:ブラック「クロンダイク」
- 製法:グッドイヤー・ウェルト
- ソール:ブラック・ネオプレーン・コード
- ラスト:No.50
ちなみに、経年変化すると・・・
いい味出てます。
スチールなしも! 惜しくも近年生産終了した、人気のエンジニアブーツを紹介。
11” Engineer Boots(Non Steel-toe)“ Stovepipe”2966(11インチ エンジニア (ノンスティールトゥ) “ストーブパイプ”)
スティールトゥを排除した洗練された面構えの茶芯モデルが「2966」になる。上のエンジニアブーツ「9268」のつま先に入れられているスティール製の先芯を入れずに柔らかい樹脂製の先芯を入れたモデル。先芯が柔らかい分、履きやすさが増している。同じラストでつくられているが、先芯が違うためつま先のボリュームが抑えられ、スマートな外観に。
- レザー:ブラック「クロンダイク」
- 製法:グッドイヤー・ウェルト
- ソール:ブラック・ネオプレーン・コード
- ラスト:No.50
ちなみに、経年変化すると・・・
こちらもいい味出てます。
11” Engineer Boots(Steel-toe) 8268(11インチ エンジニア (スティールトゥ) )
レッドウィングの代表作エンジニア「2268」のレザーをベージュのラフアウトレザーに変更したのがこの「8268」。1990年代初めに登場し、その後、経年変化の楽しみが広がる一足として、マイナーチェンジしつつロングセラーとなっていた。このラフアウトレザーを使い、特に人気の高かった1990年代の「8268」を復刻したものが、「9269」にあたる。
- レザー:ホーソーン「アビレーン」ラフアウト
- 製法:グッドイヤー・ウェルト
- ソール:ブラック・ネオプレーン・コード
- ラスト:No.50
つづいて、洒落者たちのコーディネイトと愛用エンジニアの経年変化をお届けしよう。
経年変化も気になる! エンジニアブーツのコーディネイト11選。
1930年代、ワークブーツのデザインの多様化とともに生まれたエンジニアブーツ。履きやすさ、着脱のしやすさ、そして無骨なディテールは、男たちの心を長きに渡りつかんできた。そんなエンジニアブーツとのファッションコーデは、やっぱり男らしく、一段とカッコいいのだ。
1.「ルイス・レザーズ ジャパン マネージャー」後藤恒明さん|ラフアウトのエンジニアは長年使っています。
10代からレッドウィングを愛用している後藤さん。その中でも気に入っているのが、ラフアウトのベージュを使ったエンジニアブーツだ。
「バイクに乗る際に頻繁に使っていたため、かなりアッパーが傷んでいますが、そのタフさもレッドウィングの魅力のひとつだと思います。もちろんスムースレザーのブラックもいいのですが、ラフアウトだとコーディネイトのアクセントにもなって便利です」
経年変化をチェック!
2.「Lightning」ディレクター・モヒカン小川|革ジャン+デニム+エンジニアが俺の正装なのだ!
1年中ブーツしか履かないLightning名物編集者。所有するブーツは30足以上という強者で、目下ヘビロテなのが、スティールトゥを排除した、洗練された面構えの茶芯エンジニア。ブーツの存在感が増すハング(引っ掛ける)ロールのデニムコーデがワイルドだ。
「若かりし頃はエンジニアブーツで、エベレストのベースキャンプまで行った」と、ブーツ愛を感じさせるエピソードの持ち主。
経年変化をチェック!
3.「ホープスモア」スタッフ・谷信也さん|ソールカスタムでゴツめのフォルムに個性をプラス!
レッドウィング専門店で知られるホープスモアの古参スタッフである谷さんは、ラインナップの中でも普遍的な人気を誇るエンジニアブーツを10年ほど愛用。
「PT91型のオールドモデルですが、ダブルミッドソール、ダブルステッチ、トゥスチール抜きのほか、バックステイのダブルステッチや三角ステッチを入れ、カスタムすることで、他のエンジニアとは少し違う個性的な1足に仕上げました」
経年変化をチェック!
4.「アリゾナフリーダム 原宿」プレス・大島由輝さん|オールドモデルならではの茶芯エイジングが愉しみ。
ライダースジャケットの足元にエンジニアブーツを合わせたモノトーンスタイルの大島さん。一見、ハードな印象になりがちだが、パンツやジャケットの絶妙なサイズ選びで、ほどよいリラックス感を演出。
「茶芯レザーが特徴のPT91のエンジニアブーツです。履き込むたびに茶芯が覗くエイジングを楽しんでいます。太めシルエットのパンツが、アイテムのハードさを緩和してくれます」
経年変化をチェック!
5.「SAFARI 2号店」スタッフ・酒井優希さん|カジュアルに合わせやすいラフアウトエンジニア。
ゆったりしたパンツとジャケットに合わせたボリュームのあるスウェードエンジニア。ハードな印象のエンジニアブーツだが、ラフアウトのアッパーであるため、カジュアルに見せることができる。
「全体的にゆったりとしたシルエットでリラックス感のあるスタイリングなので、インナーのシャツはタックインし、首元にはスカーフを巻くことで、男らしさの中にもキレイめスタイルを意識しました」
経年変化をチェック!
6.「ベルベルジン」藤原裕さん|エンジニアにはやっぱりデニムがよく似合う。
エンジニアブーツには、王道のデニムジャケットで男らしく着こなすのがポイント。ずっと探していて、ようやく見つけたレッドウィングのエンジニア。珍しいスチールトゥのない1980年代のヴィンテージで、茶芯のレザーを使っている。この仕様はヴィンテージ市場でも人気で極少なのだ。
セレクトしたのは、リーバイス ヴィンテージクロージングのS501XXE。大戦モデルのTバック仕様というスペシャルな代物で、藤原さんの著書を記念して506着のみ生産された。ビッグサイズなので今っぽく着られる。本人私物。
経年変化をチェック!
7.「ブラス」スタッフ・水島翔大さん|レザーソールにカスタムした唯一無二のブーツ。
キャンドルポケットのクラシックなブラスのオリジナルワークパンツには、ソールをレザーソールにカスタマイズしたエンジニアブーツをチョイス。トップスはダブルブレストのジャケットで大人っぽいスタイリングに。
「これはPT83の表記が入った1980年代のヴィンテージです。茶芯のレザーなのですが、その中でもベースのブラウンが強く出ていて、唯一無二の表情になっているのが特徴です」
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8.「ベルベルジン」サブマネージャー・野原由太郎さん|タフだからこそアジを出す醍醐味がある。
短めの丈が新鮮なヴィンテージのエンジニアジャケットに、レッドウィングの定番であるエンジニアブーツを合わせたワークスタイル。インナーのバンドTeeやブラックのコットンポリエステルのワークパンツを合わせることで、今っぽい着こなしに仕上げているのがポイントである。
「エンジニアブーツの魅力はなんと言ってもタフなこと。逆にアジを出すのが大変なくらい頑丈です(笑)」
経年変化をチェック!
9.「JOB314」スタッフ・坪井芳樹さん|ベージュとブラウンで組み合わせた配色が完璧!
アースカラーとうまく季節感を取り入れたカラーコーディネイトは参考にしたいところ。トップスのゴールドのボアフリースジャケットと同系色のラフアウトを使ったエンジニアブーツがハーモニーを奏でる。ボトムスは温かみのあるコーデュロイを使ったフルカウントだ。
「スチールトゥはボリュームがあるのでヘビーなアウターにも合います」
経年変化をチェック!
10.「ホープスモア」代表・福嶋紀彦さん|12年履いてきた究極の一足が主役。
福嶋さんがレッドウィングを愛用するきっかけとなったエンジニアブーツ。12年ほど愛用し、うちソール交換が3、4回、トゥやアッパーには激しいダメージがあるものの、長年履いてきたモデルであるため、足馴染みもよく、1番履きやすいブーツなのだとか。
経年変化をチェック!
11.「レッドウィング仙台店」スタッフ・栗生田稔さん|エンジニアで確立するワイルドスタイル。
スウェードジャケットで男らしいスタイルを演出する栗生田さん。ワイドパンツに合わせたエンジニアブーツが力強い雰囲気を醸し出す。バイクに乗る時にエンジニアを愛用している栗生田さん。雨の日でもガンガン履いているため味わい深いエイジングになっている。
経年変化をチェック!
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さあ、いかがでしたでしょうか? レッドウィングの定番であり人気のモデル「エンジニアブーツ」。気になる一足見つかりましたか?
▼エンジニア以外のレッドウィングのブーツもチェック!
【問い合わせ】
レッドウィング ジャパン
https://redwingheritage.jp/
※情報は2022年12月現在のものとなり、現在品番変更、後継モデル、終売の場合があります。
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