ベトナム戦争初期にデビューし、長きに渡り活躍した「M-65フィールドジャケット」とは?

  • 2021.11.01  2018.11.05

ファッションシーンでは、もはやなくてはならないデザインスタイルとして幅広く支持されているM-65ジャケット。ミリタリーがルーツであることは周知の事実だが、その優れた機能性、また、ライニングを使った防寒着としての側面があることは意外と知られていない。

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ベトナム戦争初期の最新スペックを搭載。

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4つポケットに、綿テープを使った袖口の開閉など、前身のM-51フィールドジャケットを受け継ぎながら、革新的な進化を遂げ、 1960年代から40年以上の長きにわたり現役で活躍したM-65ジャケット。ベトナム戦争= 熱帯雨林で活躍したイメージが強いのか、 防寒性を高めるライナーが付属していたこと を知る人が意外に少ない

すでにストリートファッションでもお馴染みのジャケット「M-65」。呼称からも察することができるが、誕生は1965年前後。前身のM-40、M-43(M-50)、M-51と続いてきたアメリカ陸軍のフィールドジャケットを引き継いたモデルで、文字通りベトナム戦争初期にデビューしたことになる。

特徴としては前側に付いた4つのポケット、綿テープを使った袖口、シェルにナイロンを混紡(リアルマッコイズのM-65はコットンシェル)したことなど、当時としては機動性を高めるための最新スペックを搭載していた。

なぜ熱帯で活躍するはずのM-65に、ライニングが付属していたのか……?

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LINER, COAT, M-65 M-65ジャケットの防寒性を格段にアップさせるライナー。ボタンによる着脱は、前身のM-1951ジャケットから引き継いだもの。薄手に見えるが中綿が入っており、これを付けるのと付けないのでは保温性に大きな差が出る。4万3200円

知る人ぞ知るという点で言えば、M-65にはライナーがオプションで付いていたということ。ベトナム戦争といえば熱帯での活用を前提としているのに「なぜ?」という疑問がわくが、当時は対ソ連(現ロシア)想定も本格化していた時代で、実際にベトナム戦争に使われたジャングルファティーグなどの熱帯地域用の開発と並行して、こうした寒冷地対策も行われていたようだ。ライナーを装着すれば保温性は格段にアップ。初冬までのM-65の着用を可能にする理想的なオプションと言える。

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ナイロン製のシェルに中綿が入り、肌あたりは抜群。キルティングにより綿の偏りを防いでくれる。生地としては薄いが保温効果は絶大だ
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M-65ジャケット本体との接合はボタンで行う
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タグには制式名称「LINER、COLD WEATHER COAT、MAN’S」が入る
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脇部分は動きやすさと蒸れ防止のため、開口している

動きやすく、また防寒性にも優れたフィールドジャケットは、冬のタウンユースに、そしてアウトドアシーンでも活躍すること間違いないスペックを有する。ひとつあれば、いつでもカッコよく防寒できるはず。持っておいて損はない。

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2021年11月01日

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「LIGHTNING 2018年11月号 Vol.295

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