【業界人の愛用品】モーターサイクルを軸とした一生モノ選び。|TROPHY CLOTHING/江川真樹さん

注目の業界人にワードローブの定番アイテムなどの愛用品との出会いや経緯、もの選びの基準などを取材。その理由とともに紹介する。今回はTROPHY CLOTHINGの江川さんに、愛用品とともに、最近買ったアイテムも聞いた。

自分が情熱を込めた。プロダクツが最高。

1978年生まれ。新潟県出身。服飾の専門学校を卒業後、有名ブランドのスタッフを経て、2006年にTROPHY CLOTHINGをスタート。東京インディアンズの創設メンバー

東京のモーターサイクルシーンをリードする東京インディアンズの創設メンバーであり、50S以前のワークウエアを現代的に再構築するTROPHY CLOTHINGのデザイナーでもある江川氏。質実剛健なワークウエアとモーターサイクルに必要な機能美をうまくリンクさせたもの作りは、高い評価を得ている。そんな江川氏が一生添え遂げたいアイテムたちは、モーターサイクルが核となっている。

「ウエアにおいては、イメージソースとなるヴィンテージも大事な存在ですが、ずっと持っておきたいものは、自分が愛情や情熱を込めて作った自社プロダクツです。特に思い入れがあるのが、フラッグシップモデルとなっている1605ダートデニムのプロトタイプ。これは自身でミシンを踏んで作り上げたブランドの原点になっています。この経験が後のカスタムオーダーに繋がり、TROPHY CLOTHINGの屋台骨になってくれた大事な存在。あとはなんと言ってもモーターサイクル関連のアイテムですね。普段の足としても使っていますし、自分のアイデンティティを形成してくれた存在です」

「TROPHY CLOTHING」江川真樹さんの愛用品。

1.PANTS/TROPHY CLOTHING

パターン、裁断、縫製をすべて江川氏が行った1605プロトタイプ。「今もブランドの定番となっている1605ダートデニムのファーストモデルであり、原点。現在もアイコンとなっているボックスロゴ Tと1605でブランドがスタート」

2.JACKET/TROPHY CLOTHING

1940年代に作られていたスポーツジャケットをモチーフにマテリアルには、エイジングが期待できる茶芯のホースレザーを採用。「袖口を詰めたり、ライニングを外して1枚仕立てにするなど、自分流にカスタムを施した思い入れのあるハミングバードジャケット」

3.COAT/ Trophy Clothing×Adjustable Costume

イギリス陸軍のバイク部隊用として1940年代に軍が制式採用していたディスパッチコートを細部にわたり忠実に復刻。「ヨーロッパに精通するAdjustable CostumeとのWネームで製作したもの。本来、このモデルには存在しないブラックで作ることで、ファッション性の高い1着に」

4.HEADWEAR/ McHAL

1950年~1970年まで存在していたブランド。「モデル名がTROPHYで、かなり希少な個体です。吊り天井、革巻きトリム仕様。Indianのウォーターデカールを貼り、レザー内装は自分でカスタム」

5.SHOES/Trophy Clothing

アローエンジニアブーツの初期モデル。「染色した黒が抜け、茶芯が覗くのは、タンニン鞣しが施された良質なヌメ革の証。国内外の旅でヘビーに履いてきたため、ソール交換は複数回しています」

最近買ったもの、ハマっているもの

旗艦店のウィンドウサインも手掛けたNuts ArtWorksの比内氏の作品は、大切な宝物。架空のオイルメーカーをモチーフにした2520サイズという巨大作品で、江川氏のアトリエに飾っている。

(出典/「CLUTCH2022年8月号 Vol.86」)

 

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

東京・入谷にできた靴づくりの新聖地「THE ZINE FOOTWEAR CLUB.」にメディア初潜入!

  • 2026.10.18

「ブラザーブリッジ」や「シュアブーツ」を手がける「ザ ジン フットウェア」。店舗と企画・縫製工場がひとつになったいわば“本拠地”を入谷に新設した。メディア初公開となる、その全貌に迫る。 メーカーでもあり店舗でもある新拠点 弊誌の読者であれば、おそらく「ブラザーブリッジ」という革靴ブランドはご存知であ...

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...

HISTORY OF B.V.D. 着心地を追求した150年

  • 2026.10.20

1876年、ニューヨークで誕生したB.V.D.。風を通すゆったりとした肌着から、水着、街や休日を彩るシャツまで。その歩みを貫くのは、日々を心地よく過ごすための工夫だ。時代ごとの広告や製品を手がかりに、着心地を追求してきた150年をたどる。 HISTORY OF B.V.D. 1876年 ニューヨーク...

金子ノブアキが着る【REDKAP × FREAK’S STORE】

  • 2026.10.21

長い歴史を持つワークウエアブランド〈レッドキャップ〉と〈フリークス ストア〉のコラボアイテムを金子ノブアキが今の感覚で着こなす。年齢を重ねたからこそ楽しめる服のこと、ブランドが持つ哲学のこと、そしてこれから大切にしていきたいこと。45歳を迎えた金子さんに、ファッションと生き方について話を聞いた。 タ...

Pick Up おすすめ記事

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

東洋エンタープライズが手がける「ゴールド」。高品質な素材選びに一切の妥協なし。

  • 2026.10.20

1965年に創業した日本屈指の老舗メーカー東洋エンタープライズ社が手がける〈ゴールド〉。同社が得意とするヴィンテージへの膨大な知見と技術力の高さを活かしつつも上質にモダナイズしたものづくりに定評がある。着用時のシルエットはもちろん、高品質な素材選びに一切の妥協をしないこと。それこそがシンプルな服に深...

HISTORY OF B.V.D. 着心地を追求した150年

  • 2026.10.20

1876年、ニューヨークで誕生したB.V.D.。風を通すゆったりとした肌着から、水着、街や休日を彩るシャツまで。その歩みを貫くのは、日々を心地よく過ごすための工夫だ。時代ごとの広告や製品を手がかりに、着心地を追求してきた150年をたどる。 HISTORY OF B.V.D. 1876年 ニューヨーク...

「BEORMA」140年の伝統を受け継ぐ、英国屈指のレザークラフト

  • 2026.10.21

英国トラッドを語るうえで欠かすことのできない存在がレザークラフトだ。140年の歴史とクラフトマンシップを受け継ぎ、現代のスタイルにも馴染む唯一無二のプロダクトを生み出す〈べオーマ〉は、その筆頭となりうる存在だ。 熟練職人の魂宿る伝統のレザークラフト 英国中部の小さな町・ウォルソール。革加工・馬具産業...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。