アイビーに欠かせないシャツの最高峰「BDシャツ」の選ぶ基準とおすすめ8選

教科書的なアイビースタイルにおいて、絶対にワードローブに加えねばならないアイテムは5つ。ネイビーブレザー、タイ、パンツ、レザーシューズ、そしてBDシャツ。特にオックスフォード生地のBDシャツは、アイビーリーガースにとても好まれる。たとえ横着して洗濯を怠ったとしても、そのシワクチャな風合いさえサマになるのだ。

アイビー好きにとっては、とにかくオックスフォードのBDシャツが最高峰。わざわざアイロンがけをせずとも洗いざらしで着られる実用性も好まれるポイントだ。BDシャツについての基本的な知識と、今買うならどんなアイテムを押さえるべきかを知っておきたい。

BDシャツのアイビー必携のディテールはこの5つ

1.オックスフォード生地

まだ化繊がなかったころ、オックスフォードは、当時にしては伸縮性が高く動きやすかったため定着していったそうだ。スポーツが出自のアイテムならでは。

2.胸ポケット

胸ポケットはあった方がよろしい。ドレスシャツではなく、カジュアルなスポーツシャツであることの証明でもある。なお、稀にフラップがついていることがあるが、これは Jプレスが最初。

3.ボタンダウン

オリジンはブルックス ブラザーズ。ポロの競技観戦中、着ているシャツの襟がなびかないように、選手たちが襟先をボタンで留めていたのを見て発案。

4.袖カフス

剣ボロ(剣の形をした袖空き部分)にボタンが付いているか否かは好みによってお任せだが、付いていない方がよりスポーティとされており袖捲りも容易。

5.背面について

ボックスプリーツに注目。生地の裏側を見たときの切れ込みの違い で、プリーツの入り方も変わる。 アイビー派ならこだわりたい。

よりアイビーを意識したBDシャツは、襟元のボタン(Jプレスが最初に考案)、そしてハンガーループが付いている。さらに、後ろ襟の端が水平ではなく、ややV型になっている方(センターピーク)が、よりアイビー。

BDシャツの起源とは?

BDシャツの元祖は、1896年に〈ブルックス ブラザーズ〉が作った[ポロカラーシャツ]。創業者の孫である3代目のジョン・E・ブルックスは英国にてポロ競技観戦中、風で襟が煽られないよう選手のユニフォームの襟先がボタンで留められていることに気づいた。その配慮に感銘を受け、ユニフォームをすぐさまアメリカに持ち帰り、スタンダードなシャツへと改良させたのだ。

話は変わり、BDシャツと切っても切り離せない関係にあるオックスフォード生地についても説明したい。この生地は、スコットランドの某工場にて開発された。かつてはオックスフォードだけでなく、ケンブリッジ、ハーバード、イェールという生地もあった。

そう、名はあの名門校からとったもの。また、オックスフォードは伸縮性に優れたとてもスポーティな生地だ。ポロスポーツから生まれたBDシャツとオックスフォードが結びついたのは至極当然のことだったかもしれない。

6つボタンが人気な理由とは?

アイビーかどうかは一旦置いておいても、前立てのボタンの数は気にした方がいい。70〜80年代を境に6ボタンから7ボタンに変わっていくため、クラシック主義者は6ボタンを選ぶのだ。

6か7かで、着用時に変わってくるのは、首元の開き。6ボタンの方が開きが広いが、これは個人の好みによるところも大きいのでお任せする。

プレッピーらしく着るなら洗いざらし&袖捲り!

こちらはアイビーというよりもプレッピー的な着こなしに近いポイントだが、まずBDシャツは洗いざらしで着ていただきたい。それこそオックスフォード生地のBDシャツが最も輝く瞬間であるからだ。「アイロンなんてこまめにはしませんよ」というある種の無頓着感もまたかっこいい。さらに袖を捲ることで、よりプレップに。ここで大事なのが丁寧に折り畳まないこと。ラフに捲った方がいい。

アイビー必携の柄といえば「タッターソール」「ギンガムチェック」「キャンディストライプ」「無地」

タッターソール

日本語では、乗馬格子とも呼ぶ。白地に対して、2色の線が交互に入るチェック柄。アイビーらしくもあり、一方で英国らしい柄でもあることは知っておきたい。

ギンガムチェック

ホワイトをベースに、その他のカラーを組み合わせた計2色の格子柄。語源はマレー語で「gingan」(縦縞の布を意味する)とされている。カジュアルな印象。

キャンディストライプ

白地に対してブルー、イエロー、レッド、ピンクなどの明るい縦縞が入る柄。縞の幅やピッチは等しいことが原則。似たような配色のキャンディから名をとった。

無地

最もベーシック。色はホワイト、サックスブルー、ピンク、イエローなどが一般的。レッドやブルーなどの原色も、好みや気分によって、着用してみてもいい。

アイビー信者は襟のロールに命をかける!

三軒茶屋の老舗「セプティズ」の玉木さんが教えてくれた。

「そもそもアイビー好きにとっては、襟のロールがキチンとしていなかったら、モノとしてダメだという大前提があります。襟が美しいロールを描くBDシャツの条件としては、まずパターンが大事。それから見頃のボタン位置やボタンホールの切り方。ボタンホールができるだけ襟の先端側についていないと、ロールが美しく出ません。

そもそもこのロールの美しさへのこだわりは、みんなの憧れ、ブルックス ブラザーズのBDシャツが強烈にロールしていたからこそ。たとえば、映画『おかしな二人』のジャック・レモンが着ているBDシャツはおそらくブルックス ブラザーズのものですが、すごく美しいロールを描いていますよね」

2nd編集部がおすすめする、アイビーBDシャツ8選

1.JOE McCOY(ジョーマッコイ)

Button: 6
Price: ¥22,000

強度が高く、光沢のあるカタン糸を使用。ボタンは最高級の白蝶貝で、ベーシックでありながら細部へのこだわりが詰まった一着。(ザ・リアルマッコイズ東京TEL03-6427-4300)

2.VAN(ヴァン)

Button: 6
Price: ¥17,600

アメリカ原産コットンを用いた、サラッとした風合いと経年変化が特徴のオックスフォードクロスを採用。ダブルステッチ仕様でタフな作りに。(ヴァンヂャケットTEL03-5829-9005)

3.J.PRESS ORIGINALS(Jプレス オリジナルス)

Button: 7
Price: ¥14,300

ベーシックなボックスシルエットで、胸ポケットにはブランドの代名詞でもあるフラップ付き。ストライプは1万5400円。(J.プレス&サンズ青山TEL03-6805-0315)

4.SERO(セロ)

Button: 8
Price: ¥13,200

クラシックなボックスシルエット。襟裏にはネクタイのズレ防止のためのボタンが付き、タイドアップに最適。背面にはハンガーループも。(ザボウ渋谷店TEL03-3461-7773)

5.SUGAR CANE(シュガーケーン)

Button: 7
Price: ¥16,280

ワークウエアを得意とするブランドらしいセルビッジ付きのシャツ。ドレッシーに仕立てつつ主要箇所は2本針巻縫いの頑強な仕様。(東洋エンタープライズTEL03-3632-2321)

6.INDIVIDUALIZED SHIRTS(インディビジュアライズドシャツ)

Button: 7
Price: ¥29,700

ブランドの起源にして頂点とも言える定番。ざっくりとした生地と美しい巻き縫いや剣ボロ処理が好対照。ストライプは3万800円。(ユーソニアングッズストアTEL03-5410-1776)

7.IKE BAHER(アイク ベーハー)

Button: 7
Price: ¥25,300

ラルフローレンのシャツを生産していたことでも知られるブランドの定番。台襟の部分にかけたダイヤモンド状のステッチが襟の型崩れを防止。(PtアルフレッドTEL03- 3477-7952)

8.Southwick(サウスウィック)

Button: 7
Price: ¥25,300

いまでは貴重なアメリカの名門シャツ工場で縫製する定番。生地は日本製で、ソフトでしなやかな風合いが特徴のスーピマコットンを使用。(シップス 銀座店TE L03-3564-5547)

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 2023年11月号 Vol.199」

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