昔は、どこの家にも『ステレオ』と呼ばれたオーディオコンポがあったものだ。しかし、いつの頃からか、音楽は個人個人がヘッドフォンで聴くものになってしまった。ウォークマン、iPod、iPhone……と、オーディオソースが小型化されたというのもあるだろう。しかし、スピーカーから流して身体全体で聴く音楽、他の誰かと一緒に視聴する体験はまた別のものだ。
Sonosで、リビングでのオーディオ体験を取り戻そう
欧米で、『iPhone世代のオーディオコンポ』の役目を担っているのが、『Sonos』だ。スマホ、パソコン、もしくはネットワークにある音源を、高音質で部屋に流すことができる。
Sonosの優れた点は、拡張性にある。1台でも楽しむことができるし、2台をステレオペアにすることもできる。さらに、ウーファーを加えたり、リアスピーカーを加えてサラウンドな音響を楽しむこともできる。
それを、単なるスマートスピーカーではなく、『ちゃんとした音』で楽しむことができるのがSonosだ。日本の住宅事情では、なかなか大音量で音楽を楽しむことはできないが、Sonosなら小さい音で鳴らしても、良い音を奏でてくれる。
前置きが長くなったが、そのSonosからEra 300、Era 100という2台の新世代の製品が登場した。ここではEra 300について、ご紹介しよう。
(Sonosシステムについて詳細はこちら)
(同時発表のEra 100についてはこちら)
Sonos Era 300は単体で空間オーディオを満喫できるのが最大の特徴
Era 300はSonosの新世代製品の中核機種だ。
音響効果のために鼓状のくびれたボディには左右、中央、リア、そして上方に向けて4つのツイーターが内蔵されている。これにより、単体で豊かなステレオ感と、空間オーディオへの対応を実現している。
加えて大口径のウーファーを2機搭載。サイズからは想像できないほどの迫力を実現している。
iPhoneのマイクを使ってTruePlayチューニングをすれば、設置した部屋の形状、材質からくる音の反響状況を計測し、壁面や床、天井の反射を利用して、最適な音を提供することができるようになる。また、Era 300では、iPhoneがなくても内蔵マイクを使って簡易的なTruePlayチューニングを行うこともできるようになっている。
何曲かを試聴する機会が得られたが、スピーカーが中央にしかないのが信じられないほどの音の広がりを感じた。鼓状のボディのサイド部分から、周囲の壁などの反響を計算した音を出し、反射音として利用者に音を伝えるのだそうだ。
また、前面に設けられたツイーターがボーカル、ギターなどの中高音のサウンドを直接利用者に向けて発することにより、サウンドが前面に迫ってくるような感覚を味わわせてくれる。
天面に設けられたツイーターは天井の反響を使って空間オーディオを実現する。最新の音響空間がマッピングされた音楽を聞くと、左右だけでなく上下の定位も感じることができる。
価格的に言っても、2台のEra 100か、1台のEra 300、どちらを買うかは迷うところ。
Sonosによると空間オーディオを楽しむなら1台のEra 300。
空間オーディオ以外の音楽を左右に離した位置に設置して楽しむならEra 100×2台がお勧めとのこと。もちろん、Era 300を2台買うのが一番いいのだろうけれど(笑)
迫力の7.1.4chドルビーサラウンドを体験!
Sonos ArcやBeam(Gen 2)、Sub、Sub Miniと組み合わせて、リアスピーカーに2台のEra 300を使うと、究極のドルビーアトモスホームシアター体験を楽しむことができる。Era 300が空間オーディオに対応したEra 300を組み合わせることによって、従来の5.1.2chからほぼ最上位規格の7.1.4chを実現することができる。ホームシアターで映画を楽しむなら最高の環境だ。
新時代の幕開けを告げるSonos Era 300は6万9800円。3月8日から先行予約開始で、3月29日発売となっている。
(村上タクタ)
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