こだわる大人の愛車録。「ii-inc岩城さんが出会ったヴィンテージワゴニア」編

  • 2024.06.05

クルマやバイク選びは人それぞれ。移動手段であれば何でもいいよという人もいれば、デザインやカラー、中身にこだわりたい人、クラシックなモデルに心惹かれる人などなど。そんななかでも愛やこだわり、それに独自のセンスで愛車を選ぶ人の審美眼とストーリーを紹介する愛車録。今回は広告中心にクリエイティブやコンサルタントを手がける岩城さんの愛車選びに触れた。

ヴィンテージワゴニアを手に入れたとき、クルマに乗るのが「楽しみ」になった。

新型のワゴニア、グランドワゴニアがジープから発売されたことも手伝って、今や旧車となったかつてのワゴニアやグランドワゴニア、それにチェロキーといったフルサイズジープの注目度がアメリカ旧車のなかでも高まっている。

そんなフルサイズジープの1971年式AMCジープ・ワゴニアに乗る岩城さん。アメリカ旧車の中でも稀少なモデルを普段使いで乗りこなす姿はかなりの上級者だと思ったら、自身初めての旧車がこのクルマだったという。その出会いも縁があったからだという。

「クルマに興味を持ったのは父親の影響もあると思います。父が昔からメルセデスベンツのW123やトヨタのクラウンワゴンとか旧いクルマに乗っていて。クルマ好きだったんですよね。そのせいか、僕も小さなころにワゴニアの存在を知っていつかは乗ってみたいと思っていたんですよね」

と、幼少期からワゴニアは憧れのクルマのひとつだったという。そしてそんなクルマへの憧れが現実的になってきた約3年前くらいに奮起してワゴニアを探し始めたという。

「いよいよ乗ってみたいと思って真剣にワゴニアを探し始めたときに横浜のバディオートさんを知って、相談してみようと思ったところ、ちょうど知人の知人だったことがわかりまして。これもご縁かなと思ってお任せすることにしました。最初は気になっていた車両があったんですが、それが売れてしまって、しばらく待とうと思っていたら今の1971年式が売りに出ると聞いて決めました。これも縁だったんでしょうね」

デビュー以来、ベースは最終モデルまでほとんど変わることなく生産され続けたワゴニアも、各年式でエクステリアのデザインには違いがある。とくに1971年~1973年モデルはフロントマスクのガーニッシュのデザインやエンブレムの位置なのが他の年式とは違っているのもポイントになっている。そんなレアなモデルを岩城さんは仕事からレジャーまでこの1台で楽しんでいる。

「以前は現行の輸入車に乗っていたんですが、それまでクルマはあくまで便利な移動手段としての存在だったと思います。天気が悪いからとか、荷物が多いからクルマで動こうというレベルの存在で。でもこのクルマになってからはクルマがひとつの『楽しみ』になりましたね。これはずっと乗り続けていきたいと思っています」

クルマ好きでも一生モノの1台に誰もが出会えるわけではない。そんななか、初めての旧車で一生乗りたいと思わせるワゴニアに出会った岩城さん。人とクルマの縁はライフスタイルに奥行きを持たせてくれる存在なんだと、岩城さんとワゴニアとの付き合い方で再確認できた。

1971 AMC Jeep Wagoneer オリジナルスタイルを維持しながら、見えない部分は普段使いできるアップグレードをした大人なスタイル。

年々希少価値が高まっているフルサイズジープ。とくに1970年代前半のモデルはそれまで製造していたカイザーと1971年から製造を開始するAMCとの過渡期だったこともあり、ディテールに特徴があるのがおもしろい。偶然にもそんな稀少な年式に出会ったことで、岩城さんはオリジナルを重視しながらも、デイリーユースするために各部をアップデートしている。

1963年に当時のカイザーから誕生したワゴニア。ワゴンボディに4輪駆動の組み合わせというモデルとしては英国のレンジローバーよりも歴史は古い。

ワゴニアは4ドアのワゴンボディのみの展開。車高やタイヤ&ホイールなども当時のままのセッティング。純正のホイールキャップなどは今や稀少品といえる。

リアゲートはリアウィンドーを下げ、ゲートを下に倒して開けるという昔ながらのスタイル。この年式は独特なデザインのガーニッシュで下部が装飾されている。

この年式のエンジンは当時のビュイック製350キュービックインチ(約5700cc)を搭載。オリジナルの見た目を損なわないホーリー社製のスナイパー・インジェクションシステム(EFI)に換装しているので、冬場や大雨の日でもエンジン始動を容易にしている。エアコンも現代のシステムにアップデートしている。

フロントは昔ながらのベンチシートが前後で2列セットされるインテリア。フロントにも3人乗車が可能というのがいかにも往年のアメリカ車らしい部分。

ホーンリングが付いたクラシカルなステアリングはオリジナル。AMC製だが、まだホーンボタンにはカイザーのエンブレムになっているのが過渡期モデルらしさ。インパネはスピードメーターが中央に大きくレイアウトされるシンプルなデザイン。

エンジンルームにある年季の入ったステッカーは当時のオリジナル。ここもカイザー時代のモノになる。あえてこのままヴィンテージの風合いを楽しんでいる。

フロントの左右に手の込んだガーニュッシュがデザインされるのは1971年~1973年式までしか採用されていない稀少な仕様。フロントの印象をラフジュアリーに演出する。サイドに装着されるJeepのエンブレムもこの年式ならではの稀少なモノ。

ボディサイドにあるのはエンジンの種類や4WDを表すエンブレム。立体感のある手の込んだデザインなのがヴィンテージらしさ。こういうディテールもクルマの雰囲気を高めている。

仕事もプライベートもこの1台だという岩城さん。ヴィンテージカーでも扱いやすくアップデートすることができるのがアメリカ車の懐の深さ。このクルマに乗り替えて、運転することが「楽しみ」へと変化して、クルマに対する気持ちも変わったという。

 

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部