アメリカらしい「個性しか感じない」シュウインのスティングレーをヴィンテージモデルで再確認。

  • 2024.05.22

チョッパーのようなアップハンドルにクルマのようなシフトノブ、ビーチクルーザーを小型にしたようなフレームなど、それまでの自転車のスタイルをガラリと変えて1960年代に登場したシュウインのスティングレー。アメリカ独自のクルーザーバイシクルとして生まれたスティングレーのオールドモデルが年々希少価値が高まってきている。当時の遊び心が満載の良い意味で異形なスタイルを現代で楽しんでみたいという人は高値の花になる前に急いだ方がよさそう。

当時のキッズたちの定番自転車だったスティングレー。

スポーツカールックの自転車という評判で1963年に登場したシュウインのスティングレー。これは当時の子どもたちに向けたモデルで、大人たちが乗り回していたスポーツカーやチョッパーに憧れるキッズたちに向けたスタイルは、時代を反映したフレーク塗装やアップハンドル、バナナシートなど、それまでビーチクルーザーやロードモデルしかない時代に鮮烈な印象を与えた自転車だったことは言うまでもない。

しかもそのノウハウが後のBMXの誕生へと繫がることからも、見逃してはいけない文化遺産。まさにビーチクルーザーとともにアメリカが生んだ自転車の固有種的なモデルなのである。

そんなスティングレーのヴィンテージモデルが年々稀少になっているという。現在ではアメリカには多くのコレクターも存在していて、当時のヴィンテージをフルレストアしたモデルなんかも市場に出てくるほど。それはまるでヴィンテージカーやヴィンテージバイクのような存在になってきているのだ。

そんな時代や文化を作った当時のモデルをここで紹介。アメリカンカルチャーならではの遊び心たっぷりの異形な自転車たちをその価値とともに見ていこう。

1973 Schwinn Sting-Ray 

当時のオリジナルペイントのままの個体なので、塗装は経年による風合いが生まれたアジのあるスタイル。リアに履くスリックタイヤやメタルフレーク(ラメ)入りのバナナシートも当時のオリジナル。シングルスピード、コースターブレーキというシンプルな仕様。前後のフェンダーは欠品している。20万円(公道走行には灯火類、フロントにキャリパーブレーキ搭載が必須)。

1966 Schwinn Sting-Ray Stik-Shift Deluxe

クルマのシフトレバーを模して中央でギアチェンジができるスティックシフト(シュウインではStickではなくStik-Shiftと表記)を搭載した初代モデル。車体はリペイント、リクロームしたレストアモデルだが、パーツ類は当時のオリジナルパーツをそのまま使用している。車体と同色のオレンジのラメ入りシートはレアパーツ。コースターブレーキなのでハンドル回りはすっきりしている。50万円(公道走行には灯火類、警音器、フロントにキャリパーブレーキ搭載が必須)。

1970 Schwinn Run-A-Bout

小型のフレームに16インチの小径タイヤを装備したランナバウトは、クルマにも積載しやすいように開発されたレジャー性能を高めたモデルで、1968~1970年まで生産された。といってもスティックシフトの3速仕様で、中央にはシフトノブが付く。ボディはオリジナルペイント、鋲付きのシートもオリジナルだ。スプロケットやペダルはアフターマーケットのパーツに換装されている。キャリパーブレーキ仕様で22万円(公道走行には灯火類、警音器が必須)。

1976 Schwinn Sting-Ray Stik-Shift Bicentennial Special

アメリカ建国200年を記念して1976年に生まれたスペシャルモデルのスティングレーは星条旗のカラーだけでなく、前後カラー違いのタイヤという特別なモデル。しかもこれは当時のバットホルダーや取り外し可能なウイリーバー、ミラーなど、オプションパーツも多数装備したデラックスなスタイルになっている。最後のシカゴ製スティングレーというのも稀少性が高い。ボディはリペイント、リクロームされたレストア車両。スティックシフトにフロントはキャリパーブレーキというスペック。リアに挿したバットは同時代のアンティークをセレクトして時代考証にも忠実というのもポイントが高い。80万円(公道走行には灯火類、警音器が必須)。

【取材協力】
J-motors
https://www.instagram.com/j_motors_sehoji/

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