大幅にマイナーチェンジした、いすゞの世界戦略モデル「ジェミニ」

大きく技術的な進歩を遂げた80年代。多くの名車が生まれ、矢継ぎ早にモデルチェンジを繰り返した。ここで登場するジェミニもそんなクルマのひとつ。

マイナーチェンジで洗練された初代ジェミニの後期モデル

スラントノーズと異形ヘッドライトを採用したことで、後期モデルはかなりモダンなフロントフェイスになった。全長4.1m、車幅1.6mとベレットより若干大きくなった

いすゞ・ジェミニは当時いすゞが 技術提携していたGMの世界戦略車としてオペル・カデットをベースとした兄弟車。このほかにもシボレーやデーウー、ホールデンなど世界中に兄弟車が存在した。 ジェミニは当初すでにデビューから10年が経過し旧式化していたベレットの後継モデルとして’74年にリリースされた。そのためデビューから2年ほどは、ベレットジェミニという車名で販売されている。

オペルと共通のプラットフォームを使ったジェミニは、真横から見ると当時の4ドアセダンとしてはフロントグラスがかなり傾斜していることがわかる

その後’79年にジェミニ独自のフェイスリフトが行われ、スラントノーズ化したほか、’81年には異形ヘッドライトを採用し、同一モデルながら初期型からは想像もできないほど進化を遂げた。またデビュー当初はシングルキャブの1.6リッターSOHCエンジンからモデル末期にはソレックスツインキャブ仕様の1.8リッターDOHCエンジンを搭載するモデルまで、またトランスミッションも4速MTから5速MTに進化を遂げている。

デビューから10年が経過してもマイナーアップデートを続けて長期生産されたジェミニだが、’85年に後継のFFジェミニが登場した後も’88年まで併売され、なんとデビューから14年もの間、販売が続いたロングセラーモデルだ。

ここで紹介するのは、モデル末期の’85年型で、DOHC1.8リッターを搭載するホットモデル ZZ/R。通称ブラックヘッドと呼ばれるクランクやピストンなどのバランス取りを行って組まれたエンジンを搭載する個体。当時の純正BBSを履き、いすゞのスポーツコーナー的な存在だったオリエントスピード製のリップスポイラーが未だに備わる 大変貴重な個体だ。

リアピラー左側には掃気用のベンチレーションスリットが備わるが、反対側はダミー。このダミーの蓋を開けると給油口が顔を出す。かなり凝ったデザインといえる
’79年にスラントノーズ形状に変更
ミラーはドアミラーを採用
エンジンフードに備わる排熱用のスリット
フロントスポイラーはオリエントスピード製の当時モノ
ドアオープナーはフラッシュサーフェスデザインとなった
テールランプも’79年以降大型化される
右側Aピラーにラジオアンテナが備わる
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