John Gluckow “Fakie Afterhood” ダブルフェイス 後付けパーカ
’90年代のヴィンテージブーム時、憧れたアイテムのひとつが両Vスウェット。当時は、両V=1940年代製というのが一般的な認識でしたが、その説はこの数年まで覆されないほど、実は詳細をあまり知られていませんでした。自分も過去にデニムのように深く追求したことはありません。
でも、ヴィンテージスウェットの強烈なコレクター達と出会い、初めてその奥深さを知りました。スウェットは素材がウールからコットンに変わった1920年代後半~30年代のものが特にレアで、2トーンの後付けパーカは30年代のこの期間しか存在しないだとか、フェルトのレタリングが超希少だとか……。
その魅力をどうしても伝えたくて、2018年にLightning Archivesで「ヴィンテージスウェットシャツ」を企画。会社が許可してくれたので出版できましたが、他社なら企画がボツっていたかも。
デニムなどと比べ、それほどニッチなスウェットですが、その理由は極端にタマ数が少ないことにあります。基本的に学校やチーム単位で発注されたため、旧いものほど1型多くても数百枚程度しか生産されていません。戦前のモデルとなると、その残存数の少なさは容易に想像できるでしょう。さらに、コットンならではのエイジングも非常に高く評価されています。
だから今では3桁万円のプライスなんて当たり前。デニムと同じくらい需要があれば、4桁クラスもザラでしょう。今回紹介するのは、そんな急騰物件の1つ。チャンピオンの50年代製を復刻したもので素材感も抜群。これも実物は時価3桁に迫る人気モノですが、それが4万円代で入手できて超満足! エイジングが楽しみ~。
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年4月号 Vol.360」)
Photo/T.Miura 三浦正行
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