「COMPADE」のリノベーションは、ホンモノを知っているからアイデアが溢れる。

東京都世田谷区の住宅街に大きなエアストリームが鎮座した一際目立つ一角がある。アメリカンな空間づくりを得意とするデザイン施工会社「コムレード」だ。内装のリノベーションだけでなく、外構エクステリアや店舗デザインまで、家具やインテリアまで提案してくれる。そんなコムレードの世界観が体感できる“基地”を訪れてみた。

代表・荒井良実さん|スケートやクルマ・バイクが趣味。カリフォルニアへよく行っていたこともあり、アメリカ文化を仕事にしたいと2013年に東京・世田谷にコムレードを設立

ホンモノを知っているからこそのリノベーション。

「スケボーをしたくてカリフォルニアに高校生の頃からよく行っていました。スケボーの道は諦めましたが、自分の目で見てきたアメリカ文化を仕事にしたいと思ったんです」

そう語るのは、リノベーション施工を手がけるコムレードの代表、荒井良実さん。塗装職人からスタートし、現在は住宅や店舗のリノベーションを手がけるまでになった。得意とするのは、若かりし頃自分の目で見てきたものを具現化するアメリカンスタイルの空間デザイン。内装や外壁はもちろんのこと、家具やインテリアまでトータルでプロデュース。場合によっては、アメリカから家具や建材を買い付けて、ホンモノにより近いものを作り上げることもあるという。とはいえ、一方的に提案するのではなく、施主さんの家族構成や予算はもちろん、どんな暮らし方をしたいのか、何が必要でどんなデザインのものを求めているのか、徹底的に話し合う。その上で提案し作りながらまた話し合い、より良いモノが作れるように変更していくのが荒井さんスタイルだ。

「決して安い買い物ではないですし、ずっと暮らしていく家です。暮らしにくかったり飽きてしまっては意味がないですから」

完成してから3年目まではアフターケアをしてくれ、よくよくは施主さんがDIYでメンテができるようにレクチャーするのだという。最後まで施主さんに寄り添ってくれるのがコムレードのやり方なのだ。

沖縄ブロックや屋根付きのウッドデッキを組み合わせたショールームの外構。西海岸風な色合いで仕上げた事例のひとつ。玄関の赤いドアは鉄製で、オリジナルで制作したそうだ
奥にはスタッフのデスクや棚を配置し仕事をしやすくレイアウト。手前にはドリンク用の小型冷蔵庫や流しを設置した快適空間に
天井が高く光をたくさん取り込めるリビング。ドアはアメリカサイズで高さも幅も大きめ。またホンモノの石を乱形張りをした壁はインパクト大。この技術ができる職人さんは数少ないとか

【DATA】
東京都世田谷区東玉川1-13-10
TEL03-6425-7133
8時~17時
日曜休
http://www.comrade-setagaya.com
Instagram @comrade.inc

(出典/「Lightning 2024年4月号 Vol.360」)

この記事を書いた人
めぐミルク
この記事を書いた人

めぐミルク

手仕事大好きDIY女子

文房具、デザイン、ニッポンカルチャーなどのジャンルレスな雑誌編集を経てLightningへ。共通しているのはとにかくプロダクツが好きだということ。取材に行くたび、旅行するたびに欲しいものは即決で買ってしまうという散財グセがある。Lightningでは飲食、ハウジング、インテリアなどを担当。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

Pick Up おすすめ記事

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...