「ひげパーマ」のパイオニア的サロンで、髭スタイルの最終到達地点を体験。

  • 2023.12.05  2023.12.04

最近では社会人でもヘアカラーや髭はそれぞれの個性として自由な風潮の会社もあるほど、個人個人のスタイルに少しずつ寛容になってきた。実際には髭をトレードマークにする人もちらほら。じつはそんなヒゲスタイル愛好家にも悩みがある。それがボリューム感や髭の生え方などなど。そんな悩みを解決するひとつの手段が「ひげパーマ」だ。まだまだ日本では積極的なサロンは少ないけれど、早くからひげパーマに着目した恵比寿のサロン「MINTing」で実際に体験。これぞ、髭スタイルの最終到達地点であると実感するのであった。

ヒゲ愛好家の悩みを解決してくれるひげパーマ。

実は髭をたくわえている人にも悩みがある。せっかく長い期間伸ばしたのに同じ方向に伸びてくれなくて理想の髭にならなかったり、外国人のようなボリューム感が出ない、いくら伸ばしても日本人の場合、水墨画にでてくる老師みたいになっちゃうなどと、たくさん生える人でも意外と悩みがあるという。

そこで生まれたのが「ひげパーマ」。まつげパーマは聞いたことあるけれど、ひげパーマなんて聞いたことがない。そんなひげパーマ、実は髭男子を中心にジワジワとクチコミで広まっている。今回お邪魔した恵比寿にあるMINTingのマネージャーでありヘアスタイリストである松尾さんはその先駆者ともいえる人物だ。

「もともとは好奇心でスタッフにひげパーマをしたんです。それから興味を持って、知人などで実験的に施術しながら研究して現在に至ります。他にやっている人やサロンがなかったので独学で追求するしかなかったんですよね」というのが始まりだった。

現在ではサロンでもひげパーマを打ち出し、年間100人ほどが体験しているという。思ったよりもユーザーが多いことに驚くが、その理由はコロナ禍もあったという。

「ひげパーマの利用者が一気に増えたのは2020年くらいです。コロナ禍で在宅勤務も多くなって、毎日のようにヒゲを剃らなかったり、伸ばし始めた人が増えたんだと思います。伸ばしてみたら今度はキレイに見せたい人や、伸ばしたなりのヒゲに関する悩みが生まれた人が増えたのかなと」と、広まった理由もなるほどである。

ということで、実際のひげパーマを本サイトのオーサーの一人であるサカサモトが体験。パーマの力で髭、および顔の印象がどう変わるのか、実際に見てみよう。

ひげパーマの第一人者である松尾さん。ヘアスタイリスト歴は16年というベテランで、ひげパーマは5~6年前から研究している。現在利用者は右肩上がりという注目のテクニックである

今回の体験者。あるいはパッとしないBefore。

今回ひげパーマを体験するサカサモト。髭は約一年、気になったら自分でトリミングしながらこの長さに。現在の長さは8~10cmほど。悩みは長さはあるけどボリュームが無いこと。今回はパーマでボリュームアップしたいという。理想は髭男子のレジェンドと言われるNBAプレイヤーのジェームズ・ハーデン

Step-1 まずはカウンセリングから。

施術を始める前に現在のひげの状態と、毛質(髭質?)、それに理想のスタイルをカウンセリング。せっかくかなりの長さがあるので、取材ということもあるから写真映えするように、口髭をカイゼルに、あご髭をボリュームアップという全部盛りで施術してもらうことに。サカサモトのようにスキンヘッドの人は普段サロンに行くこともないので、最初のカウンセリングは雑談が大半で、リラックスしてサロンに慣れてもらおうという目的もある。

Step-2 パーマ前の下準備。

まずはパーマをかけるためのロッドを巻きやすいように無造作に生えた髭の毛先をハサミを使って整え、左右の長さも調整してボリュームを均一に。

Step-3 ロッドを巻く。

頭髪のパーマと同じようにロッドを巻く。といってもここで使うのは通常のパーマ用でもアフロなどに使われる細身のロッドになる。細身のロッドは一般的なサロンでは用意が無い場合もあるので、どこでもできるものではないことを知る。今回は20~30本くらい巻くことに。口髭のカイゼル部分には松尾さんが独自にカスタムしたロッドを巻く。口周りなので頭髪よりも神経を使う作業だという。

あご髭全体でロッドを20~30本巻いた状態。映画『ヘルレイザー』に出てきてもおかしくないキャラに変貌。ここまで来たらもはや後戻りはできない

Step-4 ロッドを巻いたらパーマ液を投入。そして待つ。

ロッドで巻かれた髭にパーマ液を投入。最初のパーマ液はアルカリ性分で髭のクセを取る。塗り終わったら髭部分にラップを当てて約10分放置。その間に出てくるドリンクがストロー付きっていうのがひげパーマの人だけが体験できるおもてなし(笑)。その後、パーマ液2剤目(酸性)を投入し、今度はロッドに巻かれたクセを髭に記憶させていく。工程やパーマのメカニズムは頭髪と同様。2剤目を2度付けしたら再び約10分ほど放置する。

Step-5 カールした形状を髭に記憶させたらロッドを取る。

いよいよロッドを外してパーマがしっかりとかかっているかチェック。結果は見事にカールしている! それまでほとんど直毛だった髭がそれぞれカールすることで、全体のボリュームがアップした。カイゼル髭もくるりん!

Step-6 パーマ液の洗浄はご自身で。

頭髪の場合はヘアスタイリストやアシスタントさんが洗ってくれるけど、髭の場合は自分で洗浄する。といってもシャンプーなどは使わずに。ぬるま湯ですすぐ程度で大丈夫。口の周りですから、衛生的にもご自身でやっていただくのがいいかという見解。

Step-7 ドライヤーで乾かして、毛先を整え、スタイリングしたら完成!

ちゃーんと髭もドライヤーで乾かしてくれる(笑)。完全に乾いたところで、最終仕上げにコームで整えたらハサミとバリカンを使って毛先をトリミング。さらに仕上げにオイルを入れて、カイゼル髭はワックスで毛先まとめて完成だ。

完成! 見事にボリュームアップ。本人も理想の髭になってテンションアップ! あるいは歓喜のAfter。

くるっと跳ね上がったカイゼル髭と、あご髭はカールによって長さも抑えられ、その分ボリュームアップすることで顔の印象がかなり変化。後ろ姿だと顔の両サイドからあご髭が見えるほどに。施術前とまったく印象が変わった。とくに普段スキンヘッドで髭をたくわえている人には、顔の印象を構成する重要なパーツになるのでパーマの効果が大きいという。

ちょっとカッコつけて撮影してみた。

見よ、このりりしさ。日本人離れした髭の印象に本人も大満足。パーマは1カ月半ほどでかけ直しを同店では推奨している。初体験したサカサモトも大満足で、今後、通ってしまいそうだと早くもリピーター宣言するのであった。もはや和製ジェームズ・ハーデン。

気になる施術料や所用時間、その後の手入れは?

本人の髭の悩みを解決し、欧米人のような主張のある髭になるひげパーマ。気になる施術料はカイゼル髭が4600円、あごひげパーマが髭のボリュームによって変動するが5700円から、さらに指名料が200円。今回のサカサモトの場合は1万1800円。所要時間は90~120分くらいで完了する。

さらにはMINTingではひげストレートパーマやひげカラーも可能なので、髭の印象を変えたい、デザインしたいという人も相談してみることをおすすめする。ちなみにパーマはだいたい4cm以上の長さの髭であればできるというからハードルは高くない。

基本的にパーマ後の手入れは手ぐしで整えたり、髭が絡まないようにボディにも使えるオイルを塗るくらいで過度なケアは必要ないという。

松尾さんに聞くと、ひげパーマをオーダーする人の8割がひげパーマのみの施術(ヘアカットはしない)で来店するという。まさにひげパーマの聖地ならでは。

もう髭はただ伸ばすだけの時代ではないのだ。

さらに気になる人には動画もどうぞ!

【DATA】
MINTing(ミンティング)
東京都渋谷区恵比寿南2-9-8 落合荘苑ビル2A
TEL03-6451-0645
10時30分~20時(平日、土曜)、9時30分~18時(日曜)
https://mint-tea.jp/salon/minting/

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