1型のみで、対面販売だけ! 若き靴職人が手掛ける、最高のハンドメイドブーツ。

2023年に始動した完全ハンドメイドのブーツブランドであるアリストクラット。靴作りに15年以上携わる若き靴職人の小島さんが、ひとつずつ丁寧に心を込めて作り上げていく。1型のみで、対面販売だけで売っていく時代と逆行したスタイルも、このブランドの魅力である。

靴職人としてキャリアを積んだオーナーがついに立ち上げたブーツブランド。

「アリストクラット」代表/靴職人・小島 親さん|東京都出身。シューリペア業からキャリアをスタートし、靴作りを学んでいく。今年より自身のブランドであるアリストクラットをスタート。You Tube「おしんしんの部屋」も注目

2023年に本格始動した注目のブーツブランドであるアリストクラット。ディレクターである小島さんは、15年以上のキャリアを持つ実力派の職人。アッパーの縫製と底付け以外は、すべて自身の手作業で仕上げ、今ではほとんど見掛けることのないハンドソーンウェルテッド製法を駆使しているのが特徴。

またネット販売は行わないという硬派なスタイルで、横浜にあるアトリエか、親交のあるショップで行われる受注会でのみオーダーできる。しかも型数は1型のみ。その分、完成度が高く、研ぎ澄まされた造形美を持っている。

「自分はリペアやカスタム、そして靴作りまで行う職人としてキャリアを積んできました。一時期、製作からは離れた時期もあったのですが、その時に第一次世界大戦時のブーツに出会ったんです。その造形美に惚れ惚れとする一方で、自分だったらこう作るなと思いを巡らせることが多くなり、それなら作ってしまおうと。それで始めたのが、このアリストクラット。

ブランド名は、“最高の物”を意味します。大量生産へのアンチテーゼではないですが、機械で効率よく作られるものが多い中、人の手によって作られたものにより価値があって、長く愛用することで美しく経年変化したものが、僕の目指すプロダクトなんです」

ひとつずつ丁寧に作られる至高のハンドメイドブーツ。

第一次世界大戦時に使われていたキャップトゥブーツをモチーフに、ラストから作り直した渾身のモデル。手間暇の掛かるハンドソーンウェルテッド製法で仕上げ、より美しいエイジングになるようにハンドダイのカーフを用いるなど、随所に手の込んだ仕様となっているのがポイント。底付けにおいては、昔の仲間であり、信頼するクラフトマンの技術を信頼してオーダーしている。対面販売のみなので、サイズを間違える心配もない。15万8400円

茶芯仕様のハンドダイのオリジナルカーフを使っているので、穿き込むことでベースのブラウンが出てきて、なんとも美しいエイジングとなる。アフターメンテナンスも充実している。

ミリタリー向けに作られたラストを日本人の足型に合わせて修正したオリジナルラストを採用。あえてカカト部分をシェイプさせることで、フィット感を高めたのも特徴だ。

オリジナルブーツを作るにあたり、まず着手したのが、オリジナルラストの製作。ミリタリーのラストを参考しながらも、シャープで美しく、足馴染みのよいものが完成。

レザーの裁断から、スタンプまですべてオーナーの小島さんが手作業で行っている。そのため、革を適材適所に分けることができるため、プロダクトの完成度が高い。

中底には厚手のショルダーを使い、そこに切り込みを入れて、リブと繋いでいくハンドソーンウェルテッド製法を採用。一般的な手法よりも耐久性が高く、返しがよい。

【問い合わせ】
ARISTOCRAT&co.
神奈川県横浜市神奈川区六角橋1-32-3 国武ビル1 階
受注会のみ一般営業。
スケジュールは公式Instagram にて発表。
@aristocratandco
https://aristocrattokyo.myshopify.com

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2023年12月号 Vol.356」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

Pick Up おすすめ記事

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...