高校のツレからはじまった、カスタム人生最強のバディ。

  • 2023.06.11

国内外のカスタムショーで多くのアワードを獲得している「カスタムワークスゾン」。アメリカのカスタムカルチャーの流れを受けつつも、独自のクリエイティビティを発揮して注目を集めている。価値観の違う二人の強い個性が、カスタム界に新しい風を巻き起こしているのだ。

価値観が違うから新しいモノが生まれる。

古民家をリノベーションした週末限定オープンのショールーム。歴代のアワード受賞作品を眺めながらコーヒーが楽しめる。2月からWESCO正規販売店として取り扱いを開始。バラエティ豊かなカスタムブーツを展示している

日本をはじめ、アメリカやヨーロッパのショーでも数々のアワードを獲得している「カスタムワークスゾン」。バイクブームに沸くアジアではスター的な人気で、ショーへの招待が殺到している。

ショーバイクのフルカスタムを手がけているのは、もともと高校の同級生だったという吉澤雄一さんと植田良和さんだ。2003年に二人で独立し、4年後にアメリカの老舗カスタムショー「ラッツホール」でチャンピオンを獲得。それ以来、シーンの最前線を走り続けてきた。世間ではショーでの華やかな部分に注目されがちだが、普段は滋賀県のファクトリーで作業に明け暮れているという。

「人と話すことが好きな自分が、営業的なことを担当しています」

吉澤雄一さん|学生時代からのバイク好き。国産トラックメーカーで勤めた後、植田さんを誘ってバイクのカスタムショップへ転職。2003年に現在のショップを二人で創業

笑顔で語るのは代表の吉澤さん。初対面の人と話すのが少し苦手で作業に専念したい植田さんが細かい作業を担っている。

性格の異なる二人だが、フルカスタムは二人で手がけるのが基本。意見がぶつかることもあるが、その試行錯誤の繰り返しが、一人では辿り着けない革新的な作品を生み出す力となっている。

植田良和さん|10代の頃からバイクに親しむが、社会人となりクルマに傾倒。農業機械のメカニックをしていたところ、吉澤さんに誘われバイク業界へ転職することに
ファクトリーは車両の展示されているエントランスと作業スペースに分けられている。パーテーションの一部はガラス張りになっており、作業風景を見ることができる
展示されているのは資料として集めているヴィンテージコレクション。メグロのオートレーサーやアリエルなど、マニアックな車両が極上の状態で保管されている
「NEW ORDER CHOPPER SHOW2022」でベストオブチョッパーを獲得したトライアンフのROCKET3。排気量は2500㏄。アルミの外装でスマートにまとめている

1973 HARLEY-DAVIDSON FL1200|高強度アルミ合金を採用したスピードトライアルマシン。

「横浜ホットロッドカスタムショー2022」でチャンピオンを獲得した「IRVING」は、ソルトレイクを走るスピードトライアルマシンをイメージして製作。高強度で加工しにくいと言われる7N01アルミ合金(A7204)を採用し、高い技術力でシングルクレードルフレームに加工。ワンオフ製作したアルミのガーターフォークとホイールカバーをセットし、近未来的な世界観を演出している。

シンプルなデザインのハンドルはワンオフで製作。トップブリッジとフレームには「シルバースミスフィン」による美しい彫金が施されている。

排気量1530㏄のエンジンにウエーバー製ツースロートキャブレターを搭載。モーリス製マグネトーを2基掛けし、ヘッドカバーには彫金を施した。

ショートの2本出しマフラーはワンオフ。プライマリーはBDL製2インチベルトドライブでオープン化し、ベイカー製6速ミッションを採用している。

オイルタンクと一体化したワンオフのシートカウルに、KAMIKAZEによるピンストライプをあしらった。シートからテールカバーの革細工は空冷四速。

2021 S&S KNUCKLE HEAD 93ci|S&Sのエンジンをおごる新しいオールドヒルクライム。

新しい素材と技術でヒルクライムのオールドレーサーを再現した一台。1530㏄のS&S製ナックルヘッドエンジンをオリジナルフレームに搭載。ヒルクライムスプリンガーフォークは、カスタムワークスゾンによって細かいディテールが再現されている。ホイールもフルオリジナルで、スポークにはヘラ絞りの技術が用いられている。ヴィンテージのような凄みを放っているエイジングにも注目だ。

ヒルクライムレーサーをモチーフにワンオフで再現したハンドル。千里浜サンドフラッツで走行した際、ポジションが低すぎたのでアップに変更した。

絶妙な使用感を醸し出している分割タンクはワンオフ品。グラフィックのデザインは吉澤さんが手がけ、AOZORA WORKSがペイントを施した。

オープンプライマリーをチェーン化し、スーサイドクラッチを採用。ヘッドシリンダーヘッドホンを加工してリンカート製ツインキャブを搭載した。

内蔵したLEDテールライトにスリットが入ったリアフェンダーはワンオフ。シートもワンオフ製作した逸品で、自作のサスペンションが装備されている。

【DATA】
CUSTOM WORKS ZON
滋賀県蒲生郡日野町木津185
TEL0748-52-6410
営業/10:00~ 20:00
休み/水曜
cw-zon.com

CUSTOM WORKS ZON Customer Lounge
滋賀県蒲生郡日野町木津502
営業/13:00~ 18:00( 土日祝のみ)

(出典/「Lightning2023年5月号 Vol.349」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部