見て、弾いて、歴史を感じる伝統のギブソンのヴィンテージギター。

かつてレコードで聴いた音色。まさに“その音”が鳴るヴィンテージ・ギター。ケースを開けた瞬間に薫る匂いは、旧きアメリカを感じさせる。人気は決して衰えない王道ヴィンテージ・ギター。ここでは中でもフェンダーとともに2大ブランドとして知られるギブソンのヴィンテージ・ギターを紹介する。

ギブソンとフェンダーを中心に、人気の高まりを見せているアメリカン・ヴィンテージ・ギター。

国内屈指のヴィンテージ・ギター専門店「HYPER GUITARS」。スタッフも気さくで話しやすい。写真右からオーナーの町田善和氏、店長の長島英樹氏、スタッフの佐々木隆介氏

音楽史を大きく変化させ、現代ポップ・ミュージックの礎となったエレクトリック・ギターは、アメリカのブランドが世界を牽引している。中でもギブソンとフェンダーは、2大ブランドとして知られ、1950年代から良きライバル関係を保ちながら切磋琢磨し、様々な代表モデルをマーケットに投入してきた。

2つのブランドが作るギターは対照的で、どちらにもオリジナリティのある音色が存在する。ギブソンはマンドリン、バンジョー、そしてアーチ・トップやフラットトップ・ギターをベースにエレクトリック・ギターを作り出したブランドのため、そのデザインにも伝統的な楽器のエッセンスを感じるモデルが多い。

対してフェンダーは、エンジニアでもあったレオ・フェンダーがデザインしたギターのため、既存の楽器に捉われない自由な発想から生まれたモデルが多く、楽器や音楽業界に大きなイノベーションを起こしたことでも知られている。

2つのブランド以外にもアメリカには多くのエレクトリック・ギター・メーカーが存在し、現在もアメリカ製のギターは世界トップの人気を誇っている。また1950〜’70年代にかけて作られたギターは、ヴィンテージ・ギターとして付加価値が付き、中には驚くほどの価格で取り引きされているモデルも多い。

ヴィンテージ・エレクトリック・ギターの値段は右肩上がりで、近年では専門店でも在庫に困るほど売れているという。ここからは、ギター・ファンが憧れる貴重なアメリカン・ヴィンテージ・ギターの数々を紹介していこう!

時代ごとにチャレンジを続けるギブソンのエレクトリック・ギター。

ギブソンはオーヴィル・ヘンリー・ギブソンによって1902年にミシガン州カラマズーに設立され、マンドリン製作から始まりバンジョーやウクレレ、アーチやフラットトップ、さらにエレクトリック・ギターも手がけ、トップブランドへと成長した。現在は、テネシー州ナッシュビルに本社がある。

【1959年製】Les Paul Standard|キング・オブヴィンテージ・ギター

エリック・クラプトン、キース・リチャーズ、ジミー・ペイジなど名だたるギタリストが手にしたことから、ヴィンテージ・ギターの中でもトップ・クラスの人気を誇るサンバースト・フィニッシュのレスポール・スタンダード。1958〜’60年までの間にわずか1,400本ほどしか作られず、5千万円を超える個体も少なくない。特に美しい杢目が浮き出たレスポールは評価が高い。

バーストにマウントされているピックアップは、“PAF(PATENT APPLIED FORのシールから)” とも呼ばれ、その音色は現代でも高く評価されている

【1952年製】Les Paul Model|レスポール伝説の始まり。

ギブソンが1952年に初めて発表したソリッド(※ボディ内部が空洞になっていない)・エレクトリック・ギターがレスポール・モデルだ。これは当時アメリカで屈指の人気を誇ったミュージシャン、レス・ポール氏に協力を依頼して完成させたシグネチャー・モデルとも言える。金色に輝くボディの塗装、トラピーズと名付けられたテイルピースはレスからのアイデアだ。同タイプのギターは、斉藤和義が使っている。

【1968年製】Les Paul Custom|レスポールの最上位モデル。

最近ではアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』で、主人公の後藤ひとりが使っていたことから、大人気となっているレスポール・カスタム。1954年にレスポールのフラッグシップ・モデルとして、ジャズ・ギタリストをターゲットに発売された。黒いボディから“ブラック・ビューティー” とも呼ばれる。写真は再生産が開始された’68年製のモデルで、ボディは1ピース・マホガニーからメイプル+マホガニーへと変更された。

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