やっぱりアメリカはスケールが違う! 荒野を駆け抜ける4WDの大運動会。

カリフォルニアの乾いた荒野に見渡すかぎりの4WD。ヴィンテージモデルから最新モデルまで。土埃と砂塵を巻き上げて豪快なエンジン音が鳴り響くここは4WD たちの巨大レースイベント。ここでは4WDだけが正義なのである。

アメリカ中の四駆好きが集まる、白熱の9日間。

4WDのクルマを所有している人のどれくらいが、クルマが本来持っている高い走破性を体感したことがあるのか? 日本ではそのスタイルが好きで乗っていたり、万が一ってときに頼りになるという理由で四駆をチョイスしている人がほとんどではないかなと。しかし、アメリカの四駆好きはスケールが違う。ただでさえヘビーデューティなクルマをさらにカスタムし、荒野を駆け抜けるレーシングカーへとアップデート。そしてそのポテンシャルを出し切る場所として「キング・オブ・ザ・ハマーズ」なるレースイベントが年に1回開催されている。

このイベントは、カリフォルニア州のジョンソンバレーにあるミーンズドライレイクを会場に、9日間のレースウイーク中に大小様々なオフロードレースが行われるという巨大イベント。ヴィンテージカークラスから、専用レーサーによるレースまで実に多彩。周囲にはカラカラに乾いた山しかないドライレイクに集結するのは全米の悪路好き。このイベントがやってくることで、街の愛称も「ハマータウン」と呼ばれるほどになっている。普段は人口も少ないこのエリアも、レース期間になると400以上のチームと6万人!! もの観客がやってくるというから、もはや町おこしともいえる一大イベントなのだ。アメリカ中の四駆好きたちのお祭り騒ぎが9日間も続く、骨太なアメリカンカルチャーをどうぞ。

会場となるジョンソンバレーはカリフォルニアの内陸、砂漠エリアにある街。普段は閑散としているけれど、イベントの時は人口増。

雰囲気のあるクルマだけでなく、ドライバーも雰囲気あり。本格的にチームを編成して参戦する人もいれば、気の合う仲間といっしょに出場する人もいる。

ドライレイクから乾ききった山岳地帯までを走るコースには観客席は存在しない自然のコース。レースの模様は巨大なモニターで見るというシステム。

レースウイークは9日間。ほとんどの人がキャンピングトレーラーで来場して現地に宿泊するというスタイル。いかにもアメリカ的な楽しみ方である。遠方からレースカーをけん引して来る人も珍しくないのだ。

おびただしいほどのキャンピングトレーラーの数が圧巻。アメリカのキャンピングカーカルチャーの奥深さを知る。普段は何もない砂漠地帯がこのときだけは住宅街へと変貌する。

レースカーも競技に出ていないときはこどもたちの遊び場に。家族で参加している人も多く、レースが始まるまでは会場で和気あいあいとしたアメリカの家族像を見ることができる。

編集部が気になったクルマを10台ピックアップ!

アメリカでももはやレア車といってもいいAMCジープスター・コマンドはジープのドライブトレインにスポーティなボディを架装したモデル。ロードスターはスポーツカーの気分。

オーディオメーカーのロックフォードが手がけたレンジャーXP1000というバギーをベースにした車両は、強烈なオーディオシステム搭載する。

日本でお馴染みのスズキ・ジムニーはアメリカではサムライの名前で発売される。ここでは思いっきりタイヤがはみ出したスタイルで登場。

おもちゃのクルマにエンジンを搭載して走れるようにカスタムするというGrindHard Plumbing Co.の面々。どうせ遊ぶなら本気で遊ぶスタイルだ。

シボレーのピックアップの4WDバージョンであるK-30はフロントやルーフにフォグランプを追加してオフロード仕様に変身している。

リンカーンのタウンカーといえばごらんのようなリムジンのベースとして有名だけど、車高を上げて悪路仕様にしちゃうのがアメリカの遊び心。

最近では日本の軽トラがアメリカ人におもしろがられているというウワサは本当だった。いかにもアメリカらしいカスタムがされている。

テスラのモデルYがハマータウンではご覧のように変貌するのが正しいカタチ。ルーフにはテントを装備し、顔面もスパルタンにカスタム。

ニューブロンコが登場したことで一気にオールド、しかも初代のアーリーブロンコはめきめきと価格高騰。でもここではそれもカリカリにカスタムされる。

やっぱりいましたハマーH1。アメリカ車の4WDの歴史で忘れてはいけないモデルのひとつ。このロケーションにはご覧のデザートカラーがよく似合う。

(出典/「Lightning2022年6月号 Vol.338」)

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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