MADE IN USAの古着は青春ど真ん中。特にMLBグッズは自分のルーツ。|「タマニワ」井口浩伸さん

野球好きとして知られる井口さんが大切にしているコレクション。自身のルーツを大切にしたMLB関連の古着は普通っぽく見えて彼らしいマニアックなアイテムばかり。

いまも昔と変わらずMADE IN U.S.A.に湧く自分がいる。

「MADE IN USAを初めて意識して買ったのは中学生の頃。たしかビッグマックのシャンブレーシャツでした。制服がなく私服の中学校だったこともあってシンプルでベーシック、何にでも合わせやすいシャンブレーシャツを選んだんだと思います。そこから姉の影響もあって、当時の『POPEYE』などの雑誌を読むようになり、アメリカンカルチャーから紐解いて、古着にハマるようになりました。もちろん当時は学生で新品より安いからという理由で選んでいたので高いヴィンテージを買うことはなかったですが、カルチャーとしては多少知っていました。ただMDE IN USAという響きがカッコ良くて選んでいる。そんな感じでしたね」

東京・恵比寿のセレクトショップ、タマニワの店主であり、自社ブランド、ロスターソックスやキャップブランドのポテンなどのディレクターでもある井口さん。学生時代、大学生まで野球部に所属し、社会人になってからも草野球チームで汗を流すなど大の野球好き。必然的に古着と繋がりMLBチームのアパレルやグッズなど、古着で見かけるとつい買ってしまうのだという。彼の場合、Tシャツやキャップ、ブルゾンなど年代に関係なく一貫してMADE IN USAものをコレクションしている。

「年に数回、MLBの観戦ついでに現地付近のスリフトショップを回って買い付けもしているのですが、古着のバイヤーさんたちが口を揃えて言うように昔に比べてアメリカ製のものは本当に見かけなくなりました。でも見つけた時は昔と変わらず心が湧く自分がいるんです。古着好きではあるんですけど、旧いものはもちろん、日本では手に入らないようなMLBのアパレルやグッズなんかも大好物。いまでも見つけたら必ず買うようにしています」

今回見せてもらったアメリカ製のMLBグッズは井口さんのコレクションのほんの一部。まだまだ所有しているようで、いずれショップにも並ぶ可能性もあるとかないとか。MADE IN USAの表記やタグに思わず反応してしまうのは古着カルチャーを通ってきた世代の特徴でもある。もちろん必ずしもアメリカ製がクオリティが高いというわけではないが、まだ情報が少ない時代に映画や雑誌などで見聞きし覚えた憧れのアメリカの空気感やスタイルを身近に感じられるアイテムで特別なものだったのは間違いない。

「当時と違って、現在は情報も多く、リアルに何度もアメリカに行ったりしているんですけどね。やっぱりいまでもMADE IN USAを見聞きすると、おっ! っとなってしまいますね。なんてことない服でもグッズでもなぜかカッコ良く見えてしまう。潜在的にそういう意識が植え込まれているんでしょうね。ボクら世代は特にそんな人たちばかり。この気持ちはこれからも早々に気変わりすることはないんだろうなと思います」

井口さんにとってのMADE IN USAの古着は彼が過ごしてきた青春ど真ん中。なかでもMLBグッズは野球経験者である井口さんにとって欠かせないジャンルだ。トレンドに左右されずに、自分のルーツやストーリーを大切にしたブレない古着のチョイスに洒落者ならではの高いセンスを感じさせてくれた。

「Gwynn」オーナー・井口浩伸|自他ともに認める野球好きとして知られ、自身が手掛けるソックスブランド、ロスターソックスや帽子ブランドのポテンなどのディレクターであり、東京・恵比寿にあるショップ、タマニワの店主。

店内はオリジナルブランドのみならず、海外で買い付けた古着屋MLBグッズもセレクト。コンセプチュアルなセレクトに多くのファンに愛されている。

Vintagae MLB Goods

古着市場でも希少となってなってしまったMADE IN U.S.A.のMLBアイテム。年代に関係なくアメリカの香りがするものが好き。

アメリカ製のニューエラは珍しい個体。名称が変更されたクリーブランド・インディアンスとアトランタ・ブレーブスのキャップ。

MLBの旧いトレーディングカードを商品の下げ札として使用したり、井口さんの名刺も同様にこのカードが再利用されている。

(出典/「Lightning 2025年5月号 Vol.373」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

ジャパンレザーの集大成がここに。AJLP始動。

  • 2026.08.06

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトが始動した。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく、革のプロフェッショナルたちがここに集結した。 ALL J...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

Pick Up おすすめ記事

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...