庭やベランダに憧れのウッドデッキをDIYで作ってみた。

小さな庭やちょっとしたスペース、そしてベランダをもっと充実させたい。誰しもが一度は思ったことがあるはず。そこでウッドデッキ作りに挑戦してみよう。思わず目から鱗が落ちる、プロによる小技も要チェックだ。

木工アーティスト/村山じゅんさん

湘南を拠点に活躍する木工アーティスト。ビーチライフやナチュラルライフの暮らしを提案するJMの代表。

休日にビールやBBGを楽しめるウッドデッキをDIY。

壁から床、インテリアに至るまで、自宅と併設するアトリエをDIYで作ってしまった木工アーティストの村山じゅんさん。自宅の裏にあるデッドスペースに新たにウッドデッキを作ることになった。

ところが、実際にウッドデッキを作ろうとしている現場を見たら、ん!? なんとそのスペースが三角形だった。壁面に沿ってきれいに板をカットできるのだろうか? かなり難しいのでは? と勝手に不安がっていたが、そこはプロ。斜めになっている壁面の角度を素早く計算し、その角度に合わせて床板になる木材すべてをカットし始めた。そのほかにもプロなではの技を披露しているので、DIYの参考にしてみては。

この三角スペースがウッドデッキに!

村山さんの自宅のデッドスペースになっているこの三角部分にウッドデッキを作ってみる。まずは設計図を書いてみたが、三角スペースに作るのはちょっと難しそう。果たしてどうなることやら。

準備するものと工具はこちら。

使用するのは一般人でも使いやすい2×4材と土台に使うコンクリートブロック。工具は電動丸ノコや電動ドライバー&ドリルなど。作業効率を考えてプロアイテムも。

早速やってみよう!

1.土台作りは水平をしっかりととるのがコツ。

コンクリートブロックを置き、その上に束柱を置くのだが、これは雨が降って濡れても早く乾かすための手法だ。

置いたブロックの位置を確定させたらそれぞれの距離を測り、その長さに基礎になる木材をカットする。

基礎になる木材(大引き)をブロックの上に仮置きして、それぞれの木材の長さを確認、調整していく。

長さを調整したら、ビスを打つ箇所に目印を付ける。こうすることできれいで確実な基礎を作ることができる。

目印を付けたところそれぞれに2カ所くらいにビスを打ち組み立てていく。ちなみにブロックと木材は固定せず置くだけ。

束柱(縦に置く柱)を作る。まず各ブロックから水平をとる。レーザー水平器を使うと一瞬で測定できて簡単!

それぞれのブロックの上に立てる束柱の水平値を木材にメモ! その長さに目印をつけてカットする。地面が水平ではないので、斜めにならずに作るにはこの作業はとても大切。

ここは想像力がかなり必要。ブロックの上の束柱と根太(横に走る木材)を組み立てる。根太を支えるために、下にさらに木材を固定するのだが、その際根太の幅分だけ短くカットする。

2.続いてデッキ床板を作っていこう。

基礎を組み立て固定したら床板を作っていく。基礎の位置に合わせてまっすぐに線を引きはみ出した部分はカットする。ちなみに気になる三角形の斜めの部分は、壁の角度に合わせてあらかじめカットした。

カットした木材は全体的にサンディングする。少し粗めの紙やすりを使うのが便利。終わったらそれぞれの木材を順番に並べて仮置きする。

まず一番端の板を固定する。まずドリルで穴を開ける。ビットの先に皿キリを付けることで、ビスを打ったときに木が割れない。

穴を開けたとことにビスを打っていく。穴を開けることでガイドになると同時に、きれいにそしてスムーズにビスが打てるようになるのだ。

それぞれの板の位置を測り、まず6〜7枚先の板を根太の位置で先ほどと同じ方法でビスで固定する。これは、間に入る板を等間隔に置くためのプロの技。

間に入る板を並べ、三角形にカットした端材を板と板の間にはめ込み、等間隔の隙間ができるようにする。端材を軽く打って、ある程度固定させる。

根太の上にビスを打つ。あらかじめ印になるラインを引いておいて、そこに合わせて各板にビスを打つ。他の場所も同じ作業をすればウッドデッキの完成!

ウッドデッキは、我々にとって憧れのスペース。休日は、ロッキングチェアでも置いて、日向ぼっこをしながらビールを飲んだり、家族でバーベキューを楽しんだり。想像するだけで人生が充実することだろう。そんなウッドデッキ作り、ぜひ挑戦してみたい。

(出典/「Ligthning2021年9月号Vol.329」)

この記事を書いた人
めぐミルク
この記事を書いた人

めぐミルク

手仕事大好きDIY女子

文房具、デザイン、ニッポンカルチャーなどのジャンルレスな雑誌編集を経てLightningへ。共通しているのはとにかくプロダクツが好きだということ。取材に行くたび、旅行するたびに欲しいものは即決で買ってしまうという散財グセがある。Lightningでは飲食、ハウジング、インテリアなどを担当。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

Pick Up おすすめ記事

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...