ベスパにヴェロセットも、東京を走る欧州車のストリートバイク8選。

十人十色のライフスタイルがあるように、バイクのカスタムも千差万別に存在する。ヴィンテージバイクのマーケットで憧れの一台に巡り合う人もいれば、最新スタイルをまとった往年モデルの新車に心を躍らせることもある。自分だけの1台に巡り合ったオーナーたちのバイクスナップ、欧州車編。

1.「BROTURES HARAJUKU」ショップマネージャー・平本雄祐さん|1999  VESPA PX200 FL2

草レースに参戦するベスパをモチーフにワンパーフォーで製作したPX。エンジンはMALLOSSIのキットで212ccにスープアップ。SIPのキャリパーやYSSのレーシングサスペンションを採用し、足周りも強化されている。H-Dショベルヘッドも所有するオーナーだが、「原宿近辺を走るのは圧倒的にVESPAが楽だし、十分速い」とのこと。さらに現在、スモールボディET3のカスタムを製作中。VESPAカスタムの奥深さにすっかりハマっている様子だ。

ブルーグレーの外装に、KEN THE FLAT TOPによるトラディショナルなピンストライプをドロウ。派手になり過ぎないさりげなさが◎

2.「ファットハッター」スタッフ・林尚人さん|1956 BSA B-31

実力派ハットブランドのスタッフを務める林さんは、ずっと憧れていた英国旧車をつい最近手に入れた。ほぼフルオリジナルの希少車だ。「アトラクションズの西崎さんの紹介で偶然手にすることができた大切な1台。旧い作りなので、進角や逆シフトなど、慣れない部分を乗りこなしていく楽しみがあります」

エンジンやミッションの造形美に惚れ込み、いつかは手に入れたいと思っていたそう。エンジンは1941年製のものが搭載されている

3.「Attractions」代表・西崎智成さん|1939 Velocette MOV

ファッションやモーターサイクルカルチャーなど、1950年代のアメリカ音楽を自身のルーツとする西崎さん。当時のスターたちが、揚々と跨っていたバイクに憧れ、10年ほど前に手にした英国の名車として語り継がれているヴェロセット。そのほかトライアンフ、ヴィンセントなども所有している。

1939年製とは思えないほど、細部へのメインテナンスが行き届いたエンジン周り。シンプルな設計がクラシックさを物語っている

4.「Attractions」スタッフ・加藤和さん|1936 Velocette MAC350

「なんといってもヴェロセット特有のユニークで美しい造形のエンジン、そしてTTレースのウイニングイヤーが入れられた黒×金のタンクロゴに惹かれました」。最近までボロボロのまま乗っていたサドルが、知人から譲り受けた綺麗なサドルを装着しご満悦。

5.「BROTURES HARAJUKU」スタッフ・尾篭紘太さん|2015 VESPA PX150 EURO3

高年式ながらも2ストエンジン、ハンドチェンジという昔ながらのVESPAらしさを残すPX150 EURO3。エンジンは排気量177ccにボアアップしているため、東京の走りでは十分なパワーを発揮。ホワイトボディに爽やかなブルーのピンストライプが映える。

6.「ROLLING DUB TRIO」代表・徳永勝也さん|PIAGGIO VESPA GTS250 i.e

よりクラシカルなスモールボディも所有するというが、おもに通勤用の足として使用しているというヴェスパのGTS。友人から不動車を譲り受け、自身でエンジンを載せ替えたため、正式な年式は不明とのこと。「ヴェスパ乗りの友人から引き継いだのは、これで2台目。しかも同じモデル(笑)」

街乗りからツーリングまで対応するヴェスパのGTS。標準装備であるリヤのクロームラゲッジラックはクラシカルな雰囲気がよし

(出典/「Ligthning 2021年8月号Vol.328」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

Pick Up おすすめ記事

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...