今季の新作アウターで振り返る! 冬季用防寒アウターの進化の歴史。

  • 2021.10.18  2020.12.06

過酷な環境下においても風雨から身を守り、かつ動きやすい。戦地で戦う兵士たちが快適に活動するためには野戦服の機能が重要だ。建国以来戦争を続けてきたアメリカ陸軍の戦いの歴史は、まさに野戦服の進化の歴史そのものと言っても過言ではない。そこで、大戦以降の米陸軍の主な戦いを軸に野戦服の歴史を、今季の新作アウターを紹介しつつ紐解いていく。

CONTENTS

【第二次世界大戦(1939-1945)】クラシカルな趣に溢れたフィールドジャケット黎明期。

アメリカが世界の覇権を握るきっかけともなった第二次世界大戦では、民間用のウィンドブレーカーをベースに誕生したM-41フィールドジャケットをはじめ、後継のM-43など名作フィールドジャケットが生み出された。

M-41 FIELD JACKET WW2(SESSLER)|民間のウィンド
ブレーカーを元に開発されたM-41。

民間のウィンドブレーカーを元に開発され、制服と戦闘服を分離したフィ
ールドジャケットとして画期的存在だったM41フィールドジャケットの大
戦モデルを中田商店オリジナルブランド・セスラが復刻。表地はコットン、
裏地はウールポリエステルの混紡生地採用。1万780円(中田商店 ア
メ横店 TEL03-3831-5154)

JACKET, FIELD, M-1943 MJ20111(THE REAL McCOY’S)|レイヤードシステムを初めて導入した画期的モデル。

1943年、M-41の後継として採用されたM-43。専用のライナージャケットを下に着ることで幅広い気候に対応するレイヤードシステムを初めて導入した画期的モデル。ヨーロッパ戦線も考慮しオリーブに染めた、耐久性、撥水性に優れたコットンサテンが使われている。フード着脱可。7万1500円(ザ・リアルマッコイズ東京 TEL03-6427-4300)

M-43 BR14695(BUZZ RICKSON’S)|重ね着しても着脱しやすいサイズ感が特徴。

通称M-43パーカ、正式名称はParka, Field,Cotton, O.D.。パイル製のライナーをレイヤーシステムで着用する前提でかなりルーズなシルエットが特徴。フロントにはフラップ付きカンガルーポケットが付く。4万2900円(東洋エンタープライズ TEL03-3632-2321)

【朝鮮戦争(1950-1953)】モッズ御用達のM-51パーカが登場。

朝鮮戦争時の1951年、M-43の前開き部分をジッパーに改良したM-51ジャケットが登場。また、同年フード付きのM-51パーカも登場。このM-51パーカは’60年代のミュージシャンに愛用され、モッズコートという相性で世界中の若者に人気となった。

▼M-51について詳しく知るならこちらもチェック!

通称モッズコート。フィールドジャケットの名作「M-1951 パーカ」の系譜とは?

通称モッズコート。フィールドジャケットの名作「M-1951 パーカ」の系譜とは?

2023年07月17日

M-1951 PARKA MJ17118(THE REAL McCOY’S)|モッズスタイルには欠かせないM-51パーカの復刻モデル。

モッズコートとも呼ばれるM-51パーカのなかでも、1951年製造分のみに採用された厚手のコットンサテン生地を使ったモデルを復刻。気温の変化に対応したレイヤーシステムを導入しており、別売のライナーを装着することもでき、オールシーズンで着用可能。7万7000円(ザ・リアルマッコイズ東京 TEL03-6427-4300)

M-51 FIELD JACKET(SESSLER)|M-43の前開き部分をジッパーに改良したM-51ジャケット。

1951年に採用されたM-1951フィールドジャケット。M-1941やM-1950の改良版としてフロントがファスナーとスナップボタンの併用式に変更されたほか、ドローコードも改良追加された。1万4080円(中田商店 アメ横店 TEL03-3831-5154)

【ベトナム戦争(1955-1975)】映画『TAXI DRIVER』でデ・ニーロ着用のM-65が登場。

アメリカにとっては暗黒の歴史ともいえるベトナム戦争だが、ひとつ功績を挙げるとすればM-65の登場だろう。なかでも映画『タクシードライバー』でロバート・デ・ニーロが着用したことで一躍有名になり、カジュアルウエアの定番としての地位を築いた。

▼M-65について詳しく知るならこちらもチェック!

ベトナム戦争初期にデビューし、長きに渡り活躍した「M-65フィールドジャケット」とは?

ベトナム戦争初期にデビューし、長きに渡り活躍した「M-65フィールドジャケット」とは?

2021年11月01日

“Pinup Girl”Washed M65 Jacket(DAIRIKU)|『TAXI DRIVER』のデ・ニーロにインスパイアされて生まれた1枚。

名作M-65の元々のディテールを尊重しつつDAIRIKUらしい余裕のあるシルエットで、ウールのリップストップ生地で製作。背面にはレトロなピンナップガールプリント。8万6900円(シック TEL03-5464-9321)

LUXE FIELD JACKET(WOOLRICH)|カジュアルなM-51を大人な雰囲気にカスタム。

わずかに起毛させたウールのような手触りのポリエステルを使ったM-65型ダウンジャケット。ウールリッチのアイコンであるV字型のシェヴロンステッチ、フロントはボタンとジップの比翼仕立て。落ち着いたシックな仕上がり。9万7900円(ウールリッチ青山店 TEL03-6712-5026)

CORDUROY M-65(REMI RELIEF)|M-65パーカをコーデュロイ生地で大胆アレンジ!

フィールドパーカ系統の中でより現代的な意匠に近づくM-65パーカ。実物はコットン・ナイロンのオックスフォード生地だが、レミレリーフでは真冬らしくコーデュロイ生地にアレンジ。6万3800円(ユナイト ナイン TEL03-5464-9976)

【現代戦(1975-2020)】近代の野戦服らしくハイテクマテリアルが目白押し。

アメリカ陸軍は様々な紛争・戦争へ派兵される。近年ではアフガニスタンなど山岳地帯の僻地での作戦行動などが有名だ。近代装備のフィールドジャケットはハイテク生地を使いさらに進化。軽くて暖かく丈夫と、アウトドアウエアとシームレスな存在となっていく。

MONSTER PARKA(HOUSTON)|極寒地用軍用アウターの最高峰スペック!

M-65シリーズの後継としてECWCSと呼ばれる拡張式寒冷地被服システムが開発され、より高性能なモデルが開発される。これはモンスターパーカの通称で呼ばれる。2万5080円(ユニオンネットストア TEL048-643-5110)

MOTION DOWN PARKA(WILD THINGS)|ミリタリーアウターの定番色コヨーテカラー!

撥水加工が施されたハリとコシ感のある表生地に、PRIMALOFT SILVER INSULATIONの中綿を採用することで極上の保温力を実現。「PCU LEVEL 7」のモンスターパーカを元型にシルエット・サイズ感をアレンジ。3万9600円(インス TEL0120-900-736)

▼ミリタリージャケットについて詳しく知るなら下記記事をチェック!

ここで紹介したのはごく一部。30種以上の今季の新作冬季用防寒アウターを掲載した「Lightning 2020年12月号 Vol.320」をぜひチェックしてみてほしい。

購入はこちらから

(出典/「Lightning 2020年12月号 Vol.320」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部